こんにちは!こんばんは!今回も知っておきたい発達障害に関するノウハウや情報を提供させていただきます!
小学校、中学校までは、自宅の学区にある学校に通い、高校を選ぶ時は、成績に合う学校を選んだり、将来目指したい職業の入口となる専門性の高い学校を選ぶのが一般的ですよね。
では、発達障害の特徴が強い場合、高校はどんな所に入れるのか?また、入ればいいのかご存知でしょうか?
「まだ中学生になったばかりだし、その時行ける高校に行ければいいか。」と考えていると、いざ高校受験・入学した時に、「こんなはずじゃなかった‼︎」という事になりかねません。
本日は「発達障害でも大丈夫!受け入れ高校の選び方」について、ご紹介させていただきます。
目次
発達障害の受け入れ高校、一般的な公立高校は不利
一般的な公立高校では、内申書の成績も受け入れ可能かの判断基準になるため、発達障害を持つ生徒にとっては不利な傾向にあります。
学力検査と内申書の影響の比率は、学校によって異なるため一概には言えませんが、
例えば神奈川県の公立高校の配点比率は、「内申書:学力検査:面接=4:4:2」とする高校が多いようです。
このように6割は当日の試験や面接の結果が採用されますが、4割は内申書の点数が考慮されます。
そのため、当日の学力検査の結果が十分に合格ラインに届いていても、内申点が不十分で合格できないという可能性もあるのです。
発達障害児の中で、特に知的に問題がない場合でも、内申点があまり良くない事があります。
公立高校への進学を検討する場合、お住まいの都道府県の公立高校が判断する内申点は何年分かを確認したり、目指したい公立高校の内申点の比率を調べたりしてみましょう。
発達障害児が取りにくい内申書の項目
内申点の算出方法は県によって異なりますが、ここでは神奈川県を例に計算してみましょう。
となっており、2021年度の5段階評価のポイントは、
①知識・技能
②思考・判断・表現
③主体的に学習に取り組む態度
文部科学省HP
の3本を軸にしていく事になりました。
- 授業を妨害してしまうような行動
- 授業に集中できないような行動
- 授業態度の項目
- 提出物の出し忘れが多かった場合
もマイナス評価につながります。発達に障害のある子の場合、こういった部分で5段階評価の上位を狙えない可能性があります。
私立高校は発達障害児に手厚い傾向
一方、内申書が不要で、学力検査や面談の点数のみで合否を決めるで私立学校が増えてきました。
そのため、内申書が必要な公立高校より、発達障害児にとって、私立高校は入学しやすい傾向があります。
また、発達障害児に特化した訳ではなく、個別学習に力を入れ、生徒一人一人の特性にあった学習法を行う高校もあります。
神奈川県ですと、「星槎高等学校」はクラス人数の最大数を絞りつつ、一人一人と向き合い、生徒の良い所を伸ばし、進路選択の幅も広い私立高校で、生徒からの評判も良いです。一度参考にしてみてください。
公立/私立以外の選択肢
公立、私立高校以外にも受け入れ可能な高校もあります。
- 通級
- クリエイティブスクール
- フレシキブルスクール
- フロンディアスクール
という学校です。
通級による指導導入校
神奈川県には、2021年現在、4校の通級導入校があります。
- 横浜修悠館高校
- 保土ヶ谷高校
- 生田東高校
- 綾瀬西高校
通級による導入校とは、ほとんどの時間を通常級で学びながらも、発達障害の状況に応じて別の場所で特別な指導を行っている学校を言います。
必要に応じて、週に1コマ1時間分の授業で、通常の授業から離れて個別で指導を行います。学習面や生活面で指導を行うことで、通常級に戻った後の生活が生徒にとってより過ごしやすくなる効果があります。
・県立高校の全日制学校への入学
・通常の人数でのクラス制
・通常の授業とは別に通級という授業を受ける
クリエイティブスクール(全日制普通科)
神奈川県には、2021年現在、5校のクリエイティブスクールがあります。
- 田奈高校
- 釜利谷高校
- 横須賀南高校
- 大井高校
- 大和東高校
クリエイティブスクールとは、入学の段階で内申書や学力検査を行わなず、面接や小論文で入学できるため、不登校であったり、勉強に途中からついていけなくなってしまった生徒に好評です。
入学後は、平日の通常の時刻に通う必要がありますが、小中学校での基礎勉強もサポートする時間があるため、今まで勉強してこなかったからついていけいないということもありません。
また、少人数のクラスであり、副担任と担任の複数担任制をとっている高校がほとんどです。
・県立高校の全日制普通科学校への入学
・入学時に内申書と学力検査が不要
・少人数制クラス
フレシキブルスクール(普通科単位制)
神奈川県には、2021年現在、2校のフレキシブルスクールがあります。
- 川崎高校
- 厚木清南高校
フレシキブルスクールとは、自身で勉強したい授業や、学校に来る時間割を決めれる大学と同じ単位制で授業を受けられる学校です。
通常の学校では、クラスが決まっていて、学習の流れも学校から決められていますが、フレキシブルスクールでは、何をどのように学んでいくかを自身で選べます。
そのため、何かやりたいことがあって学びたいことが明確であったり、自身の長所の何かについて重点的に伸ばす教育の場にいたいのであれば、とても有効です。
・県立高校の全日制/定時制/通信制の普通科学校へ入学
・単位制なため、自分で授業の時間割を決められる
フロンティアスクール(多部制定時制高校)
神奈川県には、2021年現在、2校のフレキシブルスクールがあります。
- 横浜明朋高校
- 相模向陽館高校
フロンティアスクールについて、神奈川県は
フロンティアスクールとは、午前と午後の部に別れていて、1日約4時間程の授業を受ける、日中の定時制の学校です。
1コマの時間が45分間(一般的な普通校は50分間)で、4年間で卒業しますが、1日の授業数を増やせば、3年間でも卒業が可能です。
午後部は登校の時間が通常より1時間程遅いため、朝が苦手な生徒には通いやすくなります。
小学校、中学校で学校生活に遅れが出てしまった場合でも、やり直しがきくという点が好評です。
・午前か午後かを選ぶ定時制単位の県立高校。
・4年間で卒業する。(頑張れば3年でも可能)
受験高校を決めたらやること
高校と一口に言っても、様々なスタイルがあることがわかりました。
まずはお子さんが何を学びたいのか、どのような学校に行きたいのか家族内で話し合い、おすすめの高校は担任やスクールカウンセラーからアドバイスをもらいましょう。
受験する高校がある程度決まったら、やるべきことを紹介します。
学校に相談する
入学する高校で、発達障害であることを隠して生活したいか、発達障害であることを隠す必要がないと思うか、お子さんと話し合ってみましょう。
もし、発達障害であることを隠す必要がなければ、あらかじめ受験学校に相談し、サポートを行ってくれるかの確認が必要です。
公には公表していなくても、実は人数によっては発達障害児の受け入れを可能としている学校もあります。
入学前に相談をすることで、通ってからのサポート方針の参考にもなりますので、事前に相談することをお勧めします。
学校見学に行く
入学前に、施設見学会や、入学説明会に参加し、希望校の学校の雰囲気を確認しましょう。
どんな高校生活を送りたいか、お子さんがイメージしやすくなります。
また、学校の制度ばかりでなく、先生の雰囲気・校舎の綺麗さ・校則や制服の自由度なども学校を選ぶ時にはお子さんにとっては重要な場合もあります。
・保護者や担任だけで話を進めず、本人の希望をしっかり聞く。
・気になる高校の入学説明会が開催されたら参加する。
・発達障害であることを、入学する高校に事前に相談するか本人と決める。
・将来どんなことがやりたいか、家庭で話をしてみる。
まとめ
今日は「発達障害の生徒が公立高校を目指すために必要なこと」や「公立や私立以外の受け入れ高校」について紹介しました。
集団教育から、一人一人の個性を大事にした教育を行う高校が増えています。
都道府県によってまだ支援体制にばらつきはありますが、神奈川県の事例が参考になれば嬉しいです。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。