こんにちは!こんばんは!今回も知っておきたい発達障害に関するノウハウや情報を提供させていただきます!本日は「子育て金額」についてです。

子育てにお金がかかるという事はいろいろなメディアで聞くので、なんとなく分かりますよね。

実際はいつ、いくら位必要なのか?発達障害のある子の場合はどうなのか?貯める工夫があるのか?人には聞きにくいお金の話。発達障害の子の進路もまじえてまとめました。

学費などは参考値ですので、実際の金額とは異なる部分がありますが、少しでも参考になりましたら幸いです。

子ども1人育てるにはいくらかかるの?

結論から言うと、子ども1人を育てるのに発達障害があるなしにかかわらず、子育てにかかる金額は3千万程度必要と考えられます。

理由としては、子育て費用。子育てにかかる金額は大きく分けて『養育費』と『教育費』です。

教育費は文字通り、教育にかかる費用で、授業料や、給食費、塾などの学校外学習費も含まれます。

養育費は、衣食住に必要な費用の事で、子どもが自立するまでに必要となる経費です。生活にかかる食費、消耗品費、医療費、子どものためのレジャー費や預貯金なども含まれます。

内閣府が行った『平成21年度インターネットによる子育て費用に関する調査』の結果です。

【1人当たりの子育て費用額】

0歳93万6歳122万12歳127万
1歳88万7歳111万13歳153万
2歳94万8歳106万14歳153万
3歳104万9歳113万15歳161万
4歳120万10歳115万
5歳160万11歳124万
参考:平成21年度インターネットによる子育て費用に関する調査
※金額は万単位で四捨五入し作成

年齢別に見た養育費としてかかる金額の平均です。

この金額をすべて足すと1949万円になります。もちろん、表にない16歳以降も養育費はかかり、さらに教育費がプラスされます。大学卒業までの進学先がすべて国公立だったとしても700万円以上になり、3千万円は必要と言えます。

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薄波
お金の話、やだなぁ~。耳が痛い。そんな金額、貯められる自信ない…。
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京本
まぁ、そう言わずに、知っておいて損はないはずですよ!
お金がかかる時期と、あまりかからない時期があります。

気になる学費は?

幼稚園から大学までの学費を、公立私立、大学は国立私立でまとめました。

私立学校は入学金や授業料により違いますので、目安としてご覧ください。

0歳から就園前まで

保育園や、認定こども園などの保育料はは自治体により差がありますので、お住いの自治体にお問い合わせください。

令和元年10月より0歳から2歳の子どもは住民税非課税世帯などで無償化。認可外保育施設では、利用費が補助される仕組みになりました。

幼稚園から高校3年までの学費

公立幼稚園65万
私立幼稚園159万
公立小学校193万
私立小学校959万
公立中学校146万
私立中学校422万
公立高校(全日制)137万
私立高校(全日制)290万
参照:文部科学省平成30年度子供の学習費調査の結果について
※金額は万単位で四捨五入し作成

保育料無償化が始まり、一部条件付きですが、3歳から5歳の利用料が無償化になりました。所得制限はありません。

公立の小中学校を選んだ場合、給食費や学校納付金、通学関係費は必要ですが、授業料は無料です。

高校まですべて公立を選んだ場合、およそ540万円、私立を選んだ場合は1830万円で、約1300万円の差があります。

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京本
就園から中学校卒業までに公立に通うと授業料は無料なので、この期間がお金がかかりにくい、貯めやすい時期と言われています。

大学一年目の学費目安

国立私立私立短大私立高専学校
大学入学金282,000万249,985円239,058円241,860円
学費(年額)535,800万904,146円703,287円700,744円
施設設備費学校により必要181,902円173,775円94,186円
初年度費用817,800円1,336,033円1,118,898円1,036,791円
参照:e-Gov法令検索国立大学等の授業料その他の費用に関する省令
文部科学省私立大学等の平成30年度入学者に係る学生納付金等調査結果について

こちらの表は、大学1年目の国立私立(初年度費用)大学の費用です。

授業料のほか、学校の施設・設備の維持管理費、実験や実習費用などが含まれていますが、平均して年間一人あたりかかる金額です。私立大学は調査結果による金額ですが、国立大学は法令で定められています。

入学料が発生する1年目の金額が大きく、2年目以降も授業料がかかります。

また、半数以上の人が親元から離れ、一人暮らしや寮生活をしますが、一人暮らしを始める時の初期費用は一般的に家賃の4~5か月分と言われており、その費用も必要になります。

上の表をもとにざっくり計算すると、例えば東京の国立大学に入学し、家賃6万円の賃貸マンションで一人暮らしをした場合は、112万程度。私立大学の場合は164万円程度です。(2022年12月時点の、東京の家賃相場は6~10万円です。)

学費が安い国立大学でも4年間でおよそ215万円。一方、学費が高い私立医科大学に6年間通うと4千736万5千円。その差は4千万以上です。

極端な話になりましたが、学費や家賃などの仕送りなどを考えると、数百万円から数千万円はかかります。

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京本
この時期が貯めておいたお金を使う時期ですね。なので、これまでにお金をためておかないと、大変そうですね。

教育費としてに貯めておきたい時期と金額は?

結論から言うと、教育費として貯めておきたいのは高校3年生の夏までに250万円程度です。

理由としては、大学の初年度費用を準備しておくためです。

文部科学省の調査による、大学入学の1年目にかかる教育費の平均額は234万円という結果があります。

状況によって金額は変わりますが、大学出願金、入学しなかった学校へ納める費用、入学手続き、教科書購入費、新生活用品購入などを合わせると、平均140万程度必要な場合が多いようで、プラス初年度費用が必要になります。

入学金を納めるのは合格後、一週間以内が一般的。推薦入試が秋ごろの予定で考えると、高校三年生の夏までに準備して、貯めていたお金で支払い、次の支払いに備える。そのための資金ですね。

発達障害の子どもの場合は?

ここからは、発達障害の子どもの0歳から高校卒業まで進路と、かかる費用についてまとめています。

こちらも結論から言うと、3千万は必要と想定できます。

理由としては、やはり養育費。手当や補助金制度を利用したとしても、養育費に含まれる衣食住に関するお金は必要です。

高卒後、障害のある学生の大学進学率は徐々に上がってきていますが、現状としては高校卒業後、福祉施設への通所や入所、一般就労が多いのでが現状です。

なので、教育費はすこし少なくなるかもしれませんが、就職活動資金や、発達障害がない人に比べ、自立までの期間が少し長い可能性もあります。そうすると、養育費が長めにかかるとかかるとして貯めておくのもひとつ備えかもしれません。なので、3千万は必要と想定しておきたいですね。

参考:厚生労働省障害者学生の現状

0歳から就学前まで

就学までの主な利用施設です。

  • 幼稚園
  • 保育園

小・中学校

公立小・中学校の考えられる主な進路です。

  • 通常級
  • 通級指導教室
  • 特別支援学級
  • 特別支援学校
  • 私立小・中学校

などが考えられる進路です。

主に、公立学校について説明いたします。

学級の内容について興味のある方はこちらをどうぞ▼

参照:特別支援教育のトビラ特別支援教育とは?

公立小・中学校

公立小・中学校の授業料は無償です。上記の学習調査の結果によると、小学校一人あたりの教育費は年間で約32万円です。こちらは学校納付金、学校外での習い事費が含まれた費用です。

中学校の場合、教育費は年間で約146万円です。こちらも、修学旅行積立金や、学校徴収金、学用品などの実費、補助学習費などによる支出です。補助学習費は私立中学校よりやや高いですが、小中学校の間は、支出が少ない時期と言えます。

また、障害のある幼児、児童、生徒は、特別支援学級等で学ぶ場合、特別支援教育就学奨励費を保護者の経済状況により補助が受けられることがあります。

特別支援教育就学奨励費とは

特別支援学校や小中学校の特別支援学級等で学ぶ幼児、児童、生徒に、保護者が負担する教育関係費を、家庭の経済状況等に応じて、国及び地方公共団体から補助を受けられるしくみ。
参照:文部科学省特別支援教育就学奨励費

私立学校の場合

私立小・中学校は共通して、授業料、学校納付金の割合が高くなっています。学費も学校により差があります。詳しくは各学校へお問い合わせください。

※私立学校も特別支援教育就学奨励費の対象

中学卒業後の進路

公立の小・中学校には特別支援学校がありますが、高校には特別支援学級が存在しません。

  • 特別支援学校高等部
  • 高等支援学校
  • 全日制、定時制などの高等学校
  • 通信制高校
  • 通信制サポート校

などが考えられる進路です。

特別支援学校高等部

授業料無料ですが、学校徴収集金などは必要です。

特別支援学校の高等部は障害や病気を持つ生徒が、自立を図るための知識や技能を習得するための学校です。

※特別支援教育就学奨励費対象。

参照:全国障害学生支援センター特別支援学校一覧

高等支援学校

こちらも授業料は無料ですが、学校徴収集金などは必要です。小学部、中学部がなく、高等部単独で設置され、一般企業に就職できる可能性が高い生徒に対して、就労に重点を置いたカリキュラムを受ける事が出来る学校です。

※特別支援教育就学奨励費対象

全日制や定時制などの高等学校

全日制高校の入学金は5550円、もしくは5650円です。

授業料は、全日制月額9900円、定時制は月額2,700円、通信制は月額520円です。

その他、修学旅行の積み立てや、設備費などの学校徴収金がかかります。その他、教科書代や制服代、などが必要です。

年間の学費は公立高校で約46万円、私立高校では約97万円です。

全日制の高校に通う発達障害の生徒も少数ながら在籍してますが、定時制、通信制高校へ通う生徒が一定数いるようです。対象者は高等学校就学支援金制度を利用できます。

高等学校等就学支援金制度とは

都道府県が行う高校などに奨学のための給付金事業に対して高校における教育にかかわる経済的負担軽減するための支援金制度の事
参照:文部科学省高等学校等就学支援金制度

通信制高校

公立・私立があり、公立は都道府県によって少し違いますが、授業料は1単位当たり300円台からの金額で諸経費、教科書代を含めても年間2万円台から3万円台です。

都道府県により1校のみしかない場合もあります。

私立の授業料は学校によりさまざまですが1単位あたり5000円からで、1万円程度かかる学校もあり、登校ペースや選びコースにより様々ですが教科書代を含めて年間25万円以上はかかる学校が多いようです。

通信制高校は学校教育法という法律により「高等学校」と定められており、テスト、スクーリング、レポート提出などの一定条件を満たせば、高校卒業資格の取得が可能です。

※高等学校就学支援金制度対象

通信制サポート校

通信制サポート校は学校教育法という法律により「高等学校」と定められていません。

私立の通信制高校と併用して学習塾のような意味合いで利用されていますので、サポート校のみの通学はできません。

学費は登校ペースやコース、学校設備によって異なり、50万から100万円程度が相場となっているようです。学力や、通うことに自信がない人はサポート校を利用し、卒業を目指せます。

【関連動画】

どうやってお金を貯めるの?

では、どうやってお金を貯めるのでしょうか?

ここでは3つのポイントを関連動画とともに紹介いたします。

手当を貯蓄する

手当の種類です。

  • 児童手当(世帯主が1千200万以下の場合支給対象)
  • 児童扶養手当(20歳未満で精神又は身体に障害を有する児童を家庭で監護、養育している父母などが支給対象)
  • その他、障害基礎年金(受給要件あり)などがあります。

【関連動画】

こちらの動画では、児童手当の制度について詳しく解説されています。

所得、子どもの人数、年齢により異なりますが、0歳から中学校終了まで支給分を貯蓄すると200万円程度の貯蓄になります。お金を貯めるきっかけにしやすいですね。

【内部リンク】

児童扶養手当について詳しく知りたい方はこちらをどうぞ▼

貯め時を知る

こちらの動画では、一般的な家庭のお金の増え方、減り方について解説していて、子どもが産まれてからのお金の使い時、貯め時について図を使って解説されています。

助産師HISAKOさんのお子さんの大学資金の実際の金額を交えてもお話をされています。

【関連動画】

ジュニアNISAで運用する

ジュニアNISAは、0歳から19歳が対象の非課税投資制度です。親権者が代理で運用できます。

2023年末で廃止されることをきっかけに、条件が緩和されます。貯めるだけではなく、運用することも一つの案ですね。

【関連動画】

こちらの動画では、ジュニアNISAについて詳しく説明されていて、メリット、デメリット、どういう人におすすめかなどを詳しく解説されています。

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薄波
そっか。貯め時があるんだ。
使う時に向けて早めに行動しはじめると、心づもりが出来て、貯蓄できるかもしれない!
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京本
資産運用の話もありましたよね。
リスクもある事なので、ご家族とよく相談して下さいね。

まとめ

こちらの記事では子育てにかかる費用を、発達障害児の進路をまじえてまとめました。

子育ての養育費は一般の学生よりかかる費用が少なめの傾向だが、発達障害があるなしにかかわらず、3千万は必要な金額。

6歳から15歳の学費があまりかからない時期が貯め時。

発達障害児が、利用できる補助金制度や各種手当もある。

貯め時を知る。児童手当などを貯蓄する。資産運用も検討するなどがポイント。

今後も役立つ情報を発信していきたいと思っております。

最後までお読みいただきありがとうございました。