こんにちは!こんばんは!今回も知っておきたい発達障害に関するノウハウや情報を提供させていただきます!本日は「発達障害かはIQでわかるか」についてです。
日常生活において、IQはたびたび利用される言葉かと思います。そんなIQですが、発達障害かを判別する際に使われることをご存じですか?そもそもIQについて詳しく知っていますか?今回は発達障害かはIQを見ればわかるのか、それとIQそのものについて学んでいきましょう!
目次
発達障害かはIQを見ればわかる?
実は、発達障害かを判別する際にIQが使われることがあります。その場合、ウェクスラー式知能検査という検査で得られる結果、IQの中の、言語性IQ・動作性IQの差をもとに、発達障害であるかを判別する場合があるそうです。
発達障害である場合は、この言語性IQ・動作性IQとの差が10~15以上あることが多いようです。
▽より詳しく発達障害に関する検査について学びたい方はこちらをどうぞ!
知能検査でわかる発達障害
知能検査で得られたIQの結果が関係してくる発達障害には以下のようなものがあります。
自閉症スペクトラム
自閉症スペクトラムは社会性の発達全般のおくれがみられます。
さらに知的障害を伴うかで次のように分けられます。
・知的障害をともなわない→アスペルガー症候群
・知的障害グレーソーン~知的障害をともなわない→高機能自閉症
・知的障害をともなう→自閉症
特異的発達障害(学習障害)
特異的発達障害は特定の発達だけが特異的におくれがみられます。
知的障害との違いは、知的障害はIQが極端に低いことに対し、特異的発達障害はIQに問題がなく、言葉の読み書きや、計算などが不得意であることが特徴です。
注意欠陥多動性障害
注意欠陥多動性障害もIQに異常はなく、集中力や衝動のコントロールの発達だけにおくれがみられます。
IQとは
IQは、主に、同世代を基準にどれくらいの知的発達の水準にあるかを知能検査で測定し、その結果を数値にしたもので、数値が大きいほど賢いことを示します。
中央値は100とされ、標準偏差(平均からの数値のばらつき)は15前後であり、IQが85~115までの間に約68%の人が当てはまり、70~130までの間に約95%の人が当てはまるそうです。
IQが130を上まわる人のことを一般的に、天才と呼ぶことがあります。ちなみに東大生のIQの平均値は約120とのこと。なんだか高IQがうらやましく思えますね。
IQは高いほうがいいの?
IQについてネットを検索すると、IQが高いと言われている有名人や偉人、芸能人がヒットすることがあります。意外と高学歴な芸能人って多いのですね!多彩な人物が名を連ねているため、憧れの気持ちを持ってしまいがち。
では、実際にIQは高いほうがいいのでしょうか?
このようにIQが高くても生きづらさを抱えている人がいるようです。高IQの人は、相手の考えや言動を先読みしてしまい、相手と会話のペースがかみ合わず、ストレスに感じることが多いようです。他にも、相手の間違いを指摘しがちになったり、物事を考えすぎることも多いようです。
確かにIQが高いほうが賢いかもしれませんが、高IQであることが全てにおいて良いことかと問われると、一概にはそうは言い切れないかもしれませんね。
言語性IQ・動作性IQ
言語性IQ・動作性IQとはどういったものなのでしょう?言語性IQ・動作性IQはウェクスラ式知能検査で算出される数値です。ウェクスラー式知能検査では、全検査IQ・言語性IQ・動作性IQの三つが算出されます。それぞれの内容は以下の通りです。
全検査IQとは
全検査IQは、全般的な知能発達の水準を表すものです。
言語性IQとは
言語性IQは、名前の通り、主に言語に関する知能指数で、言葉を理解しているかどうかや、言葉を聞き取れるかどうかといった能力です。知識や思考力、記憶力や表現力などが問われます。
さらに言語性IQは次のように分けられます。
・言語理解→単語や物事を理解し、考える力
・作動記憶→聞いた情報を一時的に記憶し、作業をする力
※「ワーキングメモリ」と呼ばれることもあります
動作性IQとは
動作性IQは、名前の通り、主に動作に関する知能指数で、手や体を動かしたり、運動したりする能力や物事に対する処理速度のことです。視覚的な能力や、手作業の素早さなどが問われます。
さらに動作性IQは次のように分けられます。
・知覚推理…見た情報を把握し、視覚情報から非言語的な概念を読み取る力
・処理速度…動作を速く、正確にこなす力
ウェクスラー式知能検査ってどんな検査?
ウェクスラー式知能検査とは、どんな検査を行うのでしょうか?
検査の内容については、次のようなものが挙げられます。
- 2つの言葉の共通点を挙げる
- 単語の意味を説明する
- 見本通りに積み木をそろえる
- 組み合わせると見本と同じになるものを選ぶ
- 聞いた単語を復唱する
- 文章題を暗算で答える
- 見本の記号を書き写す
以上のような検査を行って、言語理解・作動記憶・知覚推理・処理速度の発達の度合いを見ます。この検査によって、何が得意で何が不得意なのかがわかり、その差が極端であるときに発達障害と判別される場合があります。
▽知能検査についてより詳しく学びたい方はこちらの動画をどうぞ
まとめ
- IQによって発達障害と診断される場合がある
- 言語性IQ・動作性IQの差が大きいときは発達障害である場合が多い
- IQは知能指数であるが、生きやすさとは限らない
日常生活でたびたび耳にするIQ。言語性IQ・動作性IQの差が大きいと発達障害である場合が多いことがわかりました。そして、IQは高いほうが賢いとされますが、それが生きやすさとは結びつかないこともわかりました。IQが高いほうが賢いといわれがちですが、それがすべてではありません。検査を受け、結果を知って、IQの低い部分があっても落ち込むことはありませんよ。特性だと思って付き合っていきましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。