こんにちは!今回も知っておきたい発達障害に関するノウハウや情報を提供させていただきます。本日は「育て方」についてです。

発達障害の我が子をどのように育てていけばいいのか、「天才の可能性を持っているんじゃない」と軽く言う人もいるけれど、実際は日々の対応でいっぱいいっぱい… そんなふうに思い悩んでいませんか?

今回は、そんなあなたのために、個性を伸ばす育て方のポイントと実際の発達障害の子育て例を紹介しています。では、詳しく見ていきながら、「個性を伸ばす」ということの意味を考えていってみましょう。

発達障害と天才

アインシュタインやエジソン等、歴史的に偉業を成し遂げた人たちが、実は発達障害だった!なんていう話は有名ですよね。(否定論もありますが、幼少期のエピソードから、現代でいう発達障害のような特性をもった人物だったことは読み取れるようです。)

そんな事実から、「発達障害なら何か天才の要素があるかも!」なんて、周りの人から声をかけられる人もいるのではないでしょうか。

しかし、発達障害に実際に関わる方がみな声をそろえていうのは、「確かに天才の中に発達障害の人がいるのは事実。しかし、発達障害の人すべてが天才ではない。」です。

発達障害は、できることとできないことの差が大きいのが特徴です。発達の凸凹とも表現されますよね。この凸の部分が飛び抜けており、それに加えて、これまた発達障害の特性であるこだわりの強さと並外れた好きなことに対する集中力が重なることで、天才と呼ばれる人たちも出てくるのでしょう。

ただ、誰でもがそうなるとは限らないし、もっと言えば、発達障害のあるなしにかかわらず、誰でもがそうなる可能性を秘めています。それほどまでに、個性を伸ばす関わり方というのは重要になってくるのです。

個性を伸ばす育て方

それでは、そんな個性を伸ばす育て方のコツを見ていきましょう。

個性を伸ばすには

個性を見つける

まずは、普段生活している中で親御さんが感じる我が子の「良いところ」「他人と違うところ」「好きなこと」「いつも集中して取り組んでいること」等を見つけていきましょう。お子さんをよく観察していくと、いろんなことに気づいていきます。周りにいる大人がその子の特徴や個性を正しく理解していくこと、それが個性を伸ばす第一歩となっていきます。

環境を整える

その次に整えるのは「環境」です。学校や習い事はお子さんの個性に合っているでしょうか。集団生活が苦手な子に30人1クラスの環境は苦しいものです。そして、お子さんは好きなことを好きなだけできているでしょうか。そういった大枠の環境設定から、本人の時間の使い方の部分まで、自由にのびのびと過ごせる環境づくりが重要になってきます。

自己肯定感を上げていく

そして「自己肯定感」を育てるような声かけやフォローアップも大切です。具体的ポイントは次のようです。

  • その子のありのままを受け入れて、「あなたはすばらしい子だよ」と常時声をかけていく。
  • 好きなことや集中して取り組んでいることに没頭できる環境をつくっていく。
  • やりたくないことや苦手なことは強制しない。

実際例

では、実際に発達障害のお子さんを育ててこられた方々、また本人の言葉、というのもあるのでご紹介しますね。

立石美津子さん

自閉症児(16歳)を子育て中の自身のエピソードや、発達障害児を持つさまざまな親の話を交えながら、子どもがのびのび育つための子育てのポイントを紹介した本を出されています。

とはいえ、他人を恨んだり健常児をうらやんだりしていても、子どもの状態が変わるわけではありませんでした。
私自身が変わり、子どもの障害を受け容れ、時が経ち、今、息子は16歳になりました。

障害児ママ仲間のなかには「今度、妊娠できたら普通の子がいい」と言う人もいます。
でも、私は違います。嘘偽りなく「もし、もう一度妊娠することができても、この子がいいな」とまで思えるようになりました。

正直、今もしんどい子育て中です。成人しても親が面倒をみなくてはなりません。親亡きあとのことも心配です。でも、この子がいるから毎日ご飯を作って家事をして仕事もがんばれます。

引用:立石美津子オフィシャルサイト

さまざまな葛藤を繰り返しながら、「ありのままを受け入れる」ことの大切さを学んでいった立石さん。こちらの書籍では、障害受容、療育選び、カミングアウト、学校選びなど、子どもの将来を左右する大切な“分岐点”で親としてぶつかる様々な悩みと解決法も紹介されています。

ブロガーのなないおさん

発達障害のある2人の子どもを育てるシングルマザーでブロガーのなないおさん。朝日新聞 EduA にて、その子育てが紹介されていました。


特別な天才ではないかもしれない。その前提で子どもたちに得意なことや好きなことを見つけることに注力してきました。

発達障害があることで人よりもできないことや困ることがどうしても多くなってきます。その中で生きる気力を持ち続けるために、好きなことや得意なことが力になってくれるかもしれないと考えました。

引用:朝日新聞 EduA

こういった考え方から、お子さんの好きなことや得意なことを伸ばさせる関わり方をしていらっしゃいます。

ブログはこちら↓
うちの子流~発達障害と生きる

東田直樹君

重度の自閉症であり会話もできない直樹君ですが、発達期に「文字を通して自分の気持ちを伝える」という手段を身につけました。それは、パソコンと同じ配列でアルファベットと数字を書いた「文字盤」を使った会話、そしてお母さんとは「指筆談」での会話もできます。この2つはどちらもお母さんが考案したコミュニケーション方法なのだとか。

そして自分の気持ちを文字で伝えていくことができるようになった彼は、13歳の時に執筆した『自閉症の僕が跳びはねる理由』で理解されにくかった自閉症の内面を平易な言葉で伝え、注目を浴びます。そしてその後もたくさんの著書を出しています。

とはいっても、彼は重度の自閉症。体のコントロールが効かずに、奇声を上げたり飛び跳ねたりの行動は抑えられません。その他の自閉症特有の症状が治っているわけでもありません。発達の凸の部分も突き出ていますが、凹の部分も突き出ている、そんなふうにイメージするとわかりやすいかもしれませんね。

自閉症という障害を抱える本人が、自らの内面を表現できる、というのは、世界的にも珍しいケースだと思います。そして、彼がここまで表現できるようになった土台となっているのは、やはり、発達期のお母さんや家族の関わり方が大きいです。「本人を理解し、必死でコミュニケーションをとれる方法を探し、つくり出していった。」「本人のペースを見守り、環境を整えていった。」お母さんがやられてきたことはそういったことでした。

すごく極端な例かもしれませんが、いろいろな気づきをいただけますよね。

参考:東田直樹オフィシャルサイト
参考書籍:「自閉症の僕が跳びはねる理由―会話のできない中学生がつづる内なる心」

まとめ

発達障害に限りませんが、子どもたちが持っている「のびしろ」って、すごく大きいんですよね。発達障害を抱えている場合は特に、できない部分が目立って、それをどうにかしようという方向に意識を持っていかれてしまいますが、「ありのままを受け入れる」ということができ、本人の「好き」をとことんできる環境を作ることができ、「できない」という苦しみに寄り添っていくことができたら、本人たちはとても救われていくのかもしれません。

この記事を読んで、少しでも、ご自身の関わりや心持ちのヒントにしていただけたら幸いです。