こんにちは!こんばんは!今回も知っておきたい発達障害に関するノウハウや情報を提供させていただきます!本日は「保育士さんに参考にしていただきたい発達障害の可能性のある子供への対応」についてです。

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薄波
発達障害かも?と思う子供がいるけれど、保育士としてどうすべき?

発達障害の小・中学生は全体の6.5%にも上ると言われていますので、保育園の園児にも一定数の割合で発達障害を持つ子供がいることが想定されます。ですから、上記のようなお悩みをお持ちの保育士さんも多いのではないでしょうか?本日は、どのような対応をすべきか、一緒に考えてまいりましょう。

保育士がするべき発達障害の子供への対応

発達障害は、病気とは異なり完治はできませんが、早く発見し、生活支援への取り組みをすることで、高校を卒業し、社会に出てからの生活がしやすくなるということがわかってきています

できれば、幼児期に入る3、4歳ごろには周囲が気づき、子供本人が支援を受け始められること、保護者がその特性を理解し、相談できる場所につながれることが望ましいです。

しかし、就学後に本人の問題が目立つようになり、受診に至るケースが多いため7~9歳の受診が最も多いというのが現状です。

早期発見のためにできること

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京本
普段から子供の発言や行動に注意を向けて、少しの変化に気づいてあげることが大切です。
  • 子供の行動をよく観察しましょう。
  • 子供の話にしっかりと耳を傾けてあげましょう。
  • 指示する時も伝え方を子供にあわせて工夫しましょう。
  • 取り組みはスモールステップで、少しの変化をたくさん見つけほめてあげましょう。
  • 無理強いをしないよう注意しましょう。

年齢別の観察ポイント

発達障害の診断基準の中には、家庭ではあまりみられず、集団生活のときによくみられる行動特徴があるので、保育現場での観察はとても大切になります。

2歳くらいまではちょっと違うかも?と感じることがあり、3~4歳は気になる部分が目立ち始め、5~6歳になると集団生活の中で特性がよりはっきりしてきます。

年齢別に特性と観察ポイントについてお伝えします。

2歳くらいまでの観察ポイント

・視線を合わせない
・抱っこを嫌がる
・あやしても笑わない
・泣かない
・寝つきが悪い

※自閉症スペクトラム障害の典型的な特性がある場合、2~3歳で周囲が気づくことができ、確定診断をされることもあります。

3~4歳くらいまでの観察ポイント

・偏食が激しい
・呼びかけに応じない
・名前を呼んでも振り返らない
・落ち着きがない
・何度言っても言うことをきかない
・特定のおもちゃに執着する
・一人で遊ぶ方が好き
・一人にされても泣かない

5~6歳くらいまでの観察ポイント

・言葉が広がらない
・順序や決まりに異常にこだわる
・集団行動が苦手
・興味の対象がころころかわる
・じっとしていられない
・すぐに癇癪を起こす

保護者への伝え方

確定診断がなくてもある程度の対応は可能ですが、診断を受けることを勧めた方がよい場面もあるでしょう。

ただし、伝え方には注意が必要です。親は誰でも我が子には、何不自由なく、健やかに成長してほしいと願っています。我が子が発達に困難を抱えているかもしれないと知った時、パニックになってしまったり、すぐに受け入れられないケースも多いでしょう。

まずは、協力関係を構築することから始めましょう。

協力関係の築き方

1)まずは状況把握をしましょう。

  →「どんな時にどのように困りやすいのか?」をしっかり観察し、状況把握につとめましょう。

2)園での様子を伝え、ご家庭の様子を尋ねてみましょう。

  →「本人が困っている様子がある」と伝えることが大切です。

   ※周囲が困らせているという風に伝わらないように注意しましょう。

3)ご家庭でうまくいっている方法を保護者に教えてもらいましょう。

  →保育園としてできる範囲で試してみましょう。

4)3を実践し、結果・成長の様子を伝える。

  →工夫した結果を伝え、少しでも変化・成長がみられたことは、必ず保護者にお伝えしましょう。また、逆に園でやってみてうまくいった方法があればそれを伝えるのもよいですね。

 このように、子供はもちろん、保護者一人ひとりに寄り添い、強固な信頼関係を築いていきましょう。

巡回相談や病院の受診を提案

信頼関係を構築できたとしても、いきなり病院の受診を勧めることはハードルが高いと感じられることもあるでしょう。その場合は、巡回相談をおすすめしてみるのもよいかもしれません。

病院の受診の話題を出す際は、まずは、親のせいではないことを伝えること、心配な部分だけを伝えるのはなく良いところを先に伝えることを忘れないようにしましょう。

さらなるキャリアアップとして

近年、発達が気になる子供は増加傾向にあると言われています。だからこそ、保育現場で働く上で発達障害の特性と学び、視野を広げることはとても大切です。場当たり的な解決策ではなく、本質的な支援をしたいと感じられているかたは、発達障害児支援士(日本発達障害支援協議会の認定資格)の勉強をすることも有効かもしれません。

詳しくは、日本発達障害支援協議会のホームページをご覧ください。

 

まとめ

・発達障害は早期発見がとても大切な理由

・発達障害の特性を発見する行動観察のポイントを年齢別でお伝え

・保護者への伝え方

・さらなるキャリアアップを目指す方におすすめの資格

ここまで読んでくださり、ありがとうございました!