こんにちは!こんばんは!今回も知っておきたい発達障害に関するノウハウや情報を提供させていただきます!本日は「発達障害 SST」についてです。

SSTは、社会で良好な人間関係を築いていくために欠かせないスキルを身につけるトレーニングのことです。

発達障害の人が、職場やプライベートで円滑なコミュニケーションをとる為にもとても役に立つトレーニングです。

本日はSSTとはどんなものなのかを知っていただき、必要があると思った際にはぜひ挑戦していただければと思います!

発達障害の人が抱える
ソーシャルスキル上の困難

はじめに発達障害の人は、どういうところにソーシャルスキル上の困難を抱えるかご紹介します。
これらのソーシャルスキル上の困難にSSTは効果的と考えられています。

自閉症スペクトラム(ASD)

ASD(アスペルガー症候群も含む)の人はその特性上、ソーシャルスキルの困難を抱えている場合が多いです。

具体的な困難として以下のことが挙げられます。

  • 相手の視点に立てない
  • 相手の気持ちを察することができない
  • 空気が読めない
  • こだわりが強い
  • 物事の変化に対して考えや行動を切り替えることが苦手

ADHD

ADHDの方は、「不注意」「多動性」「衝動性」からソーシャルスキルに困難を抱えている場合が多いです。

具体的な困難として以下のことが挙げられます。

  • 注意力が散漫で、その場の状況を把握できない
  • 衝動的に反応して突発的な行動をしてしまう
  • 過去の経験を活かせず、同じ失敗を繰り返す
  • 先のことを予測して実行することができない

ADHDの方は、これまで周囲から注意、指摘を繰り返されることで自己肯定感が低くなっていることが多いです。
そのためSSTにおいても肯定的なフィードバックが大切になってきます。

LD

LDの方は、「聞く力」「話す力」「推論する力」に障害を抱えています
このことがソーシャルスキルに困難を生じさせます。

具体的な困難として以下のことが挙げられます。

  • 会話についていけない
  • 周りの状況を把握できない
  • 自分の気持ちや考えを表現することができない

参考:SSTのコーチング1

発達障害のSST

上記のような特性を考慮したうえで、子どもに適切なSSTと就職に向けてのSSTをご紹介していきたいと思います。

お子さんへのSST

基本のSSTのほかに、お子さんにも取り入れやすいSSTをご紹介します。

SSTが必要な子どもの特徴

様々な特徴があるのですが、ここでは代表的なものをご紹介します。

  • 親や先生の指示に従わない
  • クラスのルールを守れない
  • 挨拶ができない
  • 友達に罵声を浴びせる
  • 自分の気持ちを相手に伝えられない
  • 相手の意図を理解できていない

子ども向けのSST

子どもが実践できるSSTを具体的にご紹介します。

あいさつ

まず人間関係の一番の基本である挨拶を学ぶことはとても重要なことです。
適切なタイミングで適切な挨拶をできるように指導しましょう。

ゲーム

ゲームをすることで、「ルールを守る」ことや「友達との協力」など多くのソーシャルスキルを学ぶことができます。

子どもにも楽しみながら行えるのが利点と言えるでしょう。

共同作業

工作や調理などを通して、「ほかの人との相談」や「役割分担」「助け合い」といった、共同作業をするうえで大切なことを学ぶことができます。

ワークシート、絵カード、ソーシャルストーリー

相手の気持ちを理解することや自分の言動の課題を理解するようになるために、これらのものが有効です。

ソーシャルストーリーとは

絵と、その絵が表す出来事が短い文章として書かれたテキストで、その文章を読むことで、その場でどんな振る舞いをすればよいか学べるものです。

参考:LITALICO仕事ナビ

以下に子どもが学べるソーシャルスキルの本をご紹介しておきます。

参考:ソーシャルスキルの指導

就職に向けてのSST

少し厳しい表現に感じてしまうかもしれませんが、発達障害の人が職場で必要な最低限のソーシャルスキルとは、「疎まれないこと」「相手の攻撃を引き出さないこと」だと言えます。

そのためには、就労移行支援などを利用し、後述する基本のSSTを練習するなどが効果的です。

職場で必要なソーシャルスキル

職場で必要なソーシャルスキルと、SSTのロールプレイをする際に気を付けたほうが良いポイントを挙げてみます。

出勤時、退社時に挨拶をする
注意ポイント

おじぎをする
上司が聞き取れる声を出す

仕事を指示されたときに、メモを取る
注意ポイント

相手にメモを取る許可を得る
内容に応じ、5W1Hの形式でメモする
メモを取った後に、内容を復唱する

助けてもらったり手伝ってもらった時に、感謝の言葉を伝える
注意ポイント

感謝の言葉を言うときに目を見る
おじぎをする

できないことを言われたときに断る
注意ポイント

できない理由を言う
謝罪の言葉を言う

わからないこと仕事を指示されたときに、質問する
注意ポイント

どこがわからないのか説明する
目を見て聞く
教えてもらった後に、感謝の言葉を言う

参考:特殊教育学研究

SSTを受けられる場所

SSTについて

ここからは、そもそもSSTとは何かをご説明し、基本的なSSTの型をお伝えします。

SSTとは

SSTとは、”Social Skills Training”の略で、日本語では「社会生活技能訓練」と訳されています。

対人関係を円滑にするスキルを身に着けることを目的とした、認知行動療法の一つです。
また広義には、服薬管理など、日常生活での技能も含まれることがあります。

日本でもその効果が認められ、医療機関や社会復帰機関、学校や職場など様々な場所で行われています。

精神疾患の人はもとより、発達障害の人にもとても有効な療法です。

認知行動療法とは

認知行動療法とは、悲観的な「ものの受け取り方や考え方」の癖を矯正し、気持ちを楽にする療法です。主に精神疾患の方を対象に行われています。

参考:LITALICO仕事ナビ
参考:国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター

基本のSST

ここでは、基本的なSSTの型をご説明します。
SSTは以下の四つの構成要素からなります。

インストラクション

そのスキルが必要な理由と、スキルを身に着けたときにどういう効果があるのかを説明します。

モデリング

まず手本となる振る舞いを見せます。また不適切な振る舞いも同時に見せることで、どのように振舞えばよいか本人に考えてもらいます

ロールプレイ

知識としてソーシャルスキルを教えた後は、本人に実践をしてもらいます。
様々なパターンや場面を設定し、コミュニケーションの仕方や社会的なルールを定着させるためにロールプレイをしてもらいます。

フィードバック

ロールプレイをした後に、うまく行った点、うまく行かなかった点を指摘します。
この際に重要なのは、基本的にフィードバックは肯定的に行うということです。うまく行った点をほめるのはもちろんのこと、うまく行かなかった点を修正する際にも否定的な言葉を使わないようにしましょう
そしてもっとうまく行くヒントを提示し、本人が自分で正解にたどり着けるようにします。

参考:SSTのコーチング1

基本的なSSTの様子がわかります。特に実際のモデリングやフィードバックの様子を見ることができます。

まとめ

本日はSSTについてお話してきました。

社会で生きていくためにはソーシャルスキルは欠かせないものです。
発達障害の方はその特性上、社会的にな不適切な対応をしてしまうこともありますが、SSTをしていく中で、後天的に身に着けられるものもあります。

ソーシャルスキルを身に着けることは、発達障害の人が社会で生きやすくなるために重要な要素です。

SSTを始めることは勇気がいることかもしれませんが、筆者の経験上もとても役に立つ訓練でした。

「やってみようかな」という気持ちを持ったら、ぜひためらわず試していただけたらと思います。