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京本
こんにちは!こんばんは!今回も知っておきたい発達障害に関するノウハウや情報を提供させていただきます!本日は「マルチタスク」についてです。
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薄波
最近、マルチタスクという単語を耳にするようになったわ。発達障害とマルチタスクって何か関係があるのかしら?
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京本
発達障害を持っているとマルチタスクをするのが非常に苦手だといわれます。その理由を解説していきますね。

この記事ではマルチタスクが苦手に感じる場合の対応策、発達障害だとマルチタスクが非常に苦手な理由と、脳のワーキングメモリについてもお伝えしていきます。

マルチタスクについて悩んでいることがある方はぜひ最後まで読んでみてください。

マルチタスクが苦手!対応策は?

まず、子どものうちからマルチタスクが得意になる必要は全くありません。それは、発達障害の有無に関わりません。

しかし、日常生活を営むにあたってやるべきことが「たくさん」あると捉えてしまい、パニックになってしまっては、お子さん自身だけでなくご家族も辛いと思います。

たとえばですが、お子さんが

  • 顔を洗う
  • 歯磨きをする
  • 着替える

などのやることを一気に認識してしまうと、どれから手をつけて良いかわからなくなってしまうことがあります。そのせいで何も手につかなくなってしまったり、泣いてパニックになってしてしまったり…。

赤ちゃんは当然「やること」の認識などありませんから、それが認識できること自体、子どもの成長と捉えることができます。認識ができるようになったら次はそれに対応することを学ぶ段階です。

具体的な行動

では、対応としてどのような行動をとれば良いのでしょうか?具体的にお伝えしていきますね。

お子さんと楽しみながら実行していってください。くれぐれも、お子さんやご両親にとって苦になる方法は選択しないでくださいね。

作業に慣れるよう練習する

作業に慣れるとマルチタスクとして処理できる場合があります。

例えば、テレビを見ながら歯磨きする。これもマルチタスクと言うことができます。

この作業が必要かどうかはさておき、まだ歯磨きをすることに慣れていない子どもは、歯磨きをするのに精一杯でテレビを見る余裕はないでしょう。逆に歯磨きを止めてテレビに集中してしまうかもしれません。

では、テレビを見ながら歯磨きができる人がいるのは何故か?それぞれの作業に「慣れて」いるからです。

作業自体に慣れることによって最初より簡単に作業をこなすことができるようになります。

論理的に説明する

やることが沢山あってパニックになってしまった場合、以下の点について論理的に説明してあげてください。

  • パニックになる必要がないこと
  • どう対応すれば上手くいくか

パニックになってしまったことの発端まで遡ってこれらの要素を論理的に、丁寧に説明するとわかってくれることもあります。時間はかかりますし、似たようなことでパニックになってしまったら同じような説明を繰り返す必要があるかもしれません。

しかし、パニックになってしまった後に論理的に考える、ということに慣れておけば、段階的にパニックになりそうな時に論理的に考えられるようになっていくでしょう。お子さん自身が、自分で対処できるように、お手伝いをしてあげましょう。

ツールの使い方を学んでおく

お子さん自身が対処できるようになるには、ツールの使い方を覚えることも有効です。

  • メモ
  • 手帳
  • スマホのリマインダー機能

など、便利なツールがたくさんあります。お子さん自身が好むツールを選んで、使い方を学んでみましょう。

マルチタスクにしない工夫もしよう

マルチタスクが苦手だから…とそれ自体の克服を目指すことは効率が悪いです。

そもそも、発達障害の有無に関わらず人間の脳はマルチタスクに向いていません。

それよりも一つの作業に集中できるように、環境を整えたり、時間の使い方を学んだりした方が良いでしょう。

マルチタスクをする際のコツ

それでも、どうしてもマルチタスクとなってしまう場合もあるかと思います。先程お伝えした通り、慣れている作業であれば比較的マルチタスクとして処理しやすいです。

他にも以下のようなコツがあります。

作業の組み合わせを考える

マルチタスクを行う際は、慣れている作業と少し難しい作業の組み合わせが最適です。
例)簡単な掃除をしながら、電話で人と話す。〇

難しい作業同士の組み合わせや、脳の同じ領域を使う作業の組み合わせは不適です。難易度が高くなり、作業効率が落ちてしまいます。
例)メールを打ちながら、電話で人と話す。×

メールも電話も脳の言語領域を使うので、重複していますね。

優先順位をつける

マルチタスクをする際に、重要なものを書きだしておくのもおすすめです。優先順位を把握することで、作業を忘れてしまうリスクを減らせます。

また、最適なマルチタスクの組み合わせを考えることもできます。

そもそも、マルチタスクとは?

マルチタスクとは、複数のことを同時並行することや、短期間でタスクを切り替えながら処理していくことを指します。

仕事の場面だけではなく、日常生活においても現代人はマルチタスクだといえます。

インターネットやスマートフォンなどの普及により、いつでも手軽に連絡が取れるようになりました。しかし、いつでも連絡が取れるということは、ゆっくり休まる暇がなくなるということです。

休日家でゆっくりしようと思っても、ラインの通知が気になって反応してしまう…

仕事中に頻繁に電話やメールが来て、本来の業務に集中できない…

普段の生活で、このように感じたことは一度や二度ではないはずです。定型発達でさえ、マルチタスクをこなすのはストレスが溜まります。

では、発達障害を持った人はどうなのでしょうか。

【発達障害】マルチタスクが苦手な原因

発達障害を持った人はマルチタスクをこなすのが非常に苦手だと言われています。

その原因は様々ですが、集中しすぎてしまう、注意が散漫しやすい、ワーキングメモリが小さいことが大きな要因でしょう。

集中しすぎてしまう

発達障害を持っていると、集中しすぎてしまう状態(過集中)に陥る人が多くいます。集中しすぎた状態だと、タスクを切り替えながら作業をこなすのは難しく感じます。

注意が散漫しやすい

集中しすぎてしまう反面、注意が散漫しやすいという点もあげられます。外部からの刺激や何か気になることがあれば考え込んでしまう等です。マルチタスクをこなすことで、より注意が散漫してしまうことがあるのです。

ワーキングメモリが小さい

発達障害を持っている方は、ワーキングメモリが小さい傾向があるといわれています。ワーキングメモリとは、入ってきた情報を脳内に一時的に保存して、処理する能力のことです。

ワーキングメモリ (working memory:作業記憶,作動記憶) とは,短い時間に心の中で情報を保持し,同時に処理する能力のことを指します。会話や読み書き,計算などの基礎となる,私たちの日常生活や学習を支える重要な能力です。

児童・生徒のワーキングメモリと学習支援

そのため、マルチタスクが苦手になってしまうのです。

ワーキングメモリって鍛えられるの?

ワーキングメモリの能力は鍛えることができると言われています。

ワーキングメモリを鍛えたら、マルチタスクがこなせるようになって、発達障害でも生きやすくなるのでは?と思われた方もいるでしょう。実際、ワーキングメモリを鍛えるトレーニングは多々存在しています。

しかし現段階では、実際にワーキングメモリの能力を底上げするのは難しく、かなりの努力を要します。

今回はワーキングメモリについて簡単に説明しましたが、実はワーキングメモリについては別の記事でも詳しくお伝えしています。ご興味があれば、併せてお読みください。

マルチタスクを要求される仕事は注意

発達障害を持っていたとしても、大人になれば何かしら仕事についてお金を稼がなければいけません。

お金持ちの家庭に生まれたり、運よく宝くじが当たったりすれば働かなくてもいいでしょうが、現実はどんな人も仕事をしなければ生活することは難しいでしょう。

発達障害を持った方が仕事をする上で問題となる要素は様々あるでしょう。そのうちのひとつとして「人間関係やうっかりミスの多さ」が挙げられるのではないでしょうか。

そこで、うっかりミスの多さに注目してみます。

うっかりミスが起こってしまうのは、集中力の低下や多忙でテンパってしまうことが主な原因と考えることができます。

マルチタスクをすると、集中力が低下しやすくなるといわれています。複数のことを同時にするわけですから、当然忙しくなってしまいます。

マルチタスクの反対は、シングルタスクと呼ばれていて、その名の通り1つのことに集中して取りむことを指します。

発達障害だと興味の持った分野は集中して取り組む傾向が強いです。そのため、1つのことに没頭できる仕事や専門職が向いているといわれています。

しかし、シングルタスクの仕事であったとしても、ADHD(注意欠如・多動性症)の傾向が強い人はミスが多く、悩んでいる人は多いのが現状です。

発達障害は「シングルタスクの仕事ならできて、マルチタスクの仕事はできない」というように白黒分けて考えるのではなく、シングルタスクのほうが向いているという程度に捉えておきましょう。

まとめ

発達障害を持っていると、ワーキングメモリが小さい傾向があるため、マルチタスクが苦手になりやすいと解説しました。

本記事を読み終えて、「シングルタスク=1つの作業に集中したい」と思った方は多いのではないでしょうか。

1つの作業に集中できる環境に身を置けることが一番ですが、忙しい現代なかなかそれは難しいです。

本章で紹介したマルチタスクをする際のコツを参考に、マルチタスクに取り組んでいただければ幸いです。