こんにちは!こんばんは!今回も知っておきたい発達障害に関するノウハウや情報を提供させていただきます!本日は「子育てに役立つアンガーマネジメント」についてです。
子育てで怒りすぎて、あとで自己嫌悪に陥ったりしてませんか?
私も3歳の男の子を育児中で、毎日懺悔の日々です。
特に発達障害の子ども達は一筋縄ではいかない場面が多いですよね。
まずはアンガーマネジメントとは何か、知る所から始めましょう。
・アンガーマネジメントとは?
・アンガーマネジメントの実践方法
目次
アンガーマネジメントとは?
アンガーマネジメントとは
「アンガー」=怒り
「マネジメント」=管理、処理、取り扱い
ということで、「怒りを上手く取り扱うためのメソッド」という意味です。
子育てをしていると反射的に子どもを怒鳴ってしまった…なんて場面はありませんか?
アンガーマネジメントはそんな怒り感情に困っているあなたの救いになるかもしてません。
アンガーマネジメントを取り入れると何が期待できる?
アンガーマネジメントを子育てに取り入れると子どもにとって良い影響があるばかりでなく、日頃イライラ疲れしているお父さんお母さんにもいい効果があるんです!
▼アンガーマネジメントに期待できる効果
・子どもも親も自己肯定感up
・親子の絆が深まる
実践!アンガーマネジメントの基本はこの3つ
▼アンガーマネジメントの基本は、以下の3つの実践です。
▸「衝動」カッとなってしまったとき、感情の応急処置をする。
▸「思考」怒りの感情はどんな思考によって生まれて来るのかを知ること。
▸「行動」怒り感情を表出する・しないを「基準」に当てはめて自己決定する。
一つ一つ見て行きましょう
「衝動」のコントロール
アンガーマネジメントの最初のステップは反射的に出てしまいがちな怒りの対処です。
衝動的に爆発しそうになったとき、このステップを頭に入れておくと冷静な自分を取り戻しやすくなります。
「真剣に叱っているのにヘラヘラ笑っている」
そんなとき思わずカッとなって怒鳴りつけてしまったことはありませんか?
カッとなったとき、「6秒」待つ
アンガーマネジメントでは、衝動的な怒りが表出しそうになったとき最初の6秒をやり過ごすことが大切だと言われています。
これは怒り感情が頂点に達する時間が6秒程で、それ以降徐々に落ち着いてくるからだと言われています。
疲れているときなどはいっきに苛立ちがピークに達しますね。
6秒冷静になるのはなかなか難しそうですね。
そんなとき、アンガーマネジメントの専門的手法が役に立ちます。
カッとなったら実践!アンガーマネジメントのテクニック7選
子どもの行動にイライラがピーク!
そんなとき試して欲しいアンガーマネジメントの方法7選を紹介します。
以下のメソッドを実践して6秒怒るのを待ってみましょう。
きっと衝動的に怒鳴るより良い結果が待ってます。
▼カッとなったとき試したい「6秒」怒りを抑える方法
・コーピングマントラ(自分を落ち着かせる呪文)
・スケールテクニック(いまこの怒りは何℃か思い浮かべる)
・グラウンディング(怒り感情が出てきたら他の事に意識を集中させる)
・深呼吸(鼻で吸って、口から長く吐き出す)
・鼻歌を歌う
・数を逆から数える
・その場を離れる
コーピングマントラ
コーピング=ストレス対処
マントラ=呪文
コーピングマントラは「ストレスに対処するための呪文」という意味です。
具体的な方法は、カッとなったとき自分がクールダウンできそうな言葉をつぶやくことです。
・大丈夫、大丈夫
・落ち着いていこう
・まあいっか
スケールテクニック
スケールテクニックは、「今自分が感じている怒りは温度でいうと何℃くらい?」と自分自身に問いかけることで、怒りを客観視する手法です。
「0を平静な状態、10を人生最大の怒り」としてレベルや点数で考えることも有効です。
でもスケールテクニックで見れば、昨日の怒りは5くらいだったはずだなぁ。
仕事や人間関係でもっと怒れることはあったもの!
あんなに怒る必要はなかったなぁ。
このように、今まで経験した自分の怒り体験と、目の前にある状況を比べてみて、怒りに温度や点数を付けてみましょう。
怒鳴るほどのことなのか冷静に判断できるでしょう。
感情のコントロールが苦手な発達障害の子にもおすすめの手法なので親子でいっしょに実践してみるのもいいですね。
グラウンディング
グラウンディングはイライラが増幅して、怒り感情が表出しそうになったとき、他の事に意識を集中させることで感情の爆発を回避する手法です。
▼例えば
パンツ履こうねって何度も言ってるのにふざけて聞いてくれない!
疲れてるし、時間は迫ってる。
もう爆発しそう!
そんなときは…
目の前の食料品。
手に取って、パッケージの裏側の「原材料」の表示を読むことに集中してみる。
など、今目の前にある「怒り」から数秒間目を逸らして他の事に集中します。
そのまま「早くしなさい!!」と怒鳴るより、他の事に意識を集中させる時間をはさんだ方がずっと落ち着いて行動できるのではないでしょうか。
深呼吸
言わずと知れた怒りを鎮める最もポピュラーな方法です
自律神経は交感神経と副交感神経という2つの神経が正反対の働きを相互に影響して成り立っています。
▸交感神経…心拍数、血流、発汗が増加する。身体活動が活発になる。昼間活動しているときに優位になる。呼吸が浅いとき働きが活発になる。
▸副交感神経…活動性を抑え、身体を休息させる。夜間やリラックス時に優位になりやすい。
よく交感神経と副交感神経は「アクセルとブレーキ」に例えられます。
どちらか一方が優位になりすぎていると車は安全に走行できません。
バランスが大切なのです。
怒りを感じていると、この交感神経と副交感神経のバランスが乱れます。
ストレスや緊張状態では無意識に呼吸が浅くなるため、「アクセル」=交感神経が活発になるためです。
正しい深呼吸をすることで高ぶった神経をリラックス状態にしてくれます。
腹部を膨らませるイメージでゆっくり鼻から吸い、腹部をへこませるように口から長く吐ききる。
鼻歌を歌う
頭に来たときこそ、好きな歌を口ずさみ気分を変える方法です。
私も実践していて、シンプルですが意外に効果があります。
数を逆から数える
数を「100…99…98…」と逆から数えて、意識をその場から逸らせる方法です。
素数を数えたり、100から順番に2で割っていくのもおすすめです。
その場を離れる
「怒り」というのはものすごくエネルギーがある感情なので、意識を逸らせようとしてもしつこく絡みついて来て、回避できない事があります。
クールダウンしようと心掛けてみるものの、息子を怒りすぎてしまう毎日です…。
そんなときは短時間だけ、トイレなどに逃げ込むのが得策です。
お子さんが危険予知できない年齢や発達状態の場合は、ベビーサークルやベビーゲートを使用する、包丁やケガをしそうな物を手の届かない場所に置くなど対策してから実践しましょう。
「思考」のコントロール
根本的に「怒り体質」を改善するにはどうすればいいのか説明していきます。
「怒り」の裏側にある感情は何?
実は「怒り」という感情は「二次感情」です。
「一次感情」である、悲しみ、苛立ち、不安、寂しさなどが根本にあり、その上に「二次感情」である「怒り」が生まれて来ます。
今感じている「怒り」の第一感情はなんでしょうか?
それに気付くことが、「怒り体質」を根本的に改善していくヒントになります。
「~するべき思考」に気付いて「怒り体質」を改善しよう
怒りの裏側に存在する「第一感情」は悲しみ、苛立ち、不安、寂しさなど様々です。
その中でも、子育てにおいてよく登場する「~するべき思考」というものに着目して考えて行きたいと思います。
子どもに対してイライラするとき、「本当は~すべきなのに何で~なの!?」という、「~するべき」思考が怒りの原因になっている場合がありませんか?
・食事は残さず食べる「べき」なのに、なんでこんなに残すの!?
・もう就寝時間はとっくに過ぎているのだから寝る「べき」なのにまだ遊んでる!!
・トイレのあとは手を洗う「べき」なのに、何回言っても聞かない!!
「まぁ許せる」の幅を広げてイライラの頻度を下げる
怒り感情は「~するべき」「~してほしい」という親側の思考と「現実の子どもの行動」との「差」で起きます。
・子どもの行動が、親側の「~するべき」思考と一致。→イライラしない。
・子どもの行動が親側の「~するべき」思考と一致はしないが、それ程ギャップはない。→少し苛立つが、まあ許せる。
・子どもの行動が、親側の「~するべき」思考と完全に不一致。→イライラする!!場合によっては怒りが爆発する。
「まあ許せる」の幅を広げて怒り爆発を回避するには?
「まあ許せる」という場面を増やしていくには「絶対~するべき!」と決めつけず、柔軟な思考にすることです。
そのためにどんな方法を実践すれば良いでしょうか。
「アンガーログ」(怒りの記録)を書く
怒り感情の根本改善として、アンガーマネジメントの手法である「アンガーログ」が有効です。
怒りを感じた状況をありのまま書き残すことで、自分が怒りを感じる状況や場面の傾向がわかります。
▼アンガーログに書くこと
・日時
・場所
・何があったか
・思ったこと
・怒りのレベル
など
・あまりあれこれ考えすぎず、直感で書く
・書くのは一週間以内の出来事だけにする。長い間怒りが続いていることは対象にしない。
アンガーマネジメントに関する書籍を参考にする
出版社 | ディスカバー・トゥエンティワン |
著者 | 安藤俊介 |
価格 | 1430円(税込)楽天ブックス※2022年4月現在 |
こんな人におすすめ | アンガーマネジメントを初めて学ぶ方 |
メリット |
・イラストでわかりやすく図解されているため理解しやすい。 ・難しい言葉が少ないのでサクサク読み進められる。 |
デメリット | ・浅く広い内容なので物足りなく感じる人も。 |
おすすめポイント |
「わかりやすい」という口コミが非常に多い一冊です。 箇条書きでの要点がまとめられているのでわかりやすく、また要点のなかでも一番大事な内容をイラストで図解してあるので頭に入りやすいとの口コミ多数です。 自分の場合に当てはめて考えやすく、実用的な内容となっています。 |
出版社 | すばる舎 |
著者 | 篠真希 |
価格 | 1430円(税込)楽天ブックス※2022年4月現在 |
こんな人におすすめ | 子育て中の方(特にイヤイヤ期のお子様がいる方) |
メリット |
子育て中にイライラしたときの具体的な対処方法と考え方を学べる。 親目線に立った内容で「あるある!」と共感できる。 |
デメリット |
1〜3歳の育児が重点的に盛り込まれているので、大きい子の育児には応用しづらいとの口コミあり。 |
おすすめポイント |
アンガーマネジメントを学びながら、子どもの自己肯定感を育む対応方法も学べるとの口コミ多数です。 子育てにありがちなイライラをケース別に紹介しており、具体的な実践方法を学べます。 |
「行動」のコントロール
ここからは怒り感情が出たときの「行動」についてです。
▼子どもに対してやってしまいがちなカッなったときの行動
・怒鳴る
・きつい言葉で叱る
・無視する
・叩く
など。
「行動」~怒りの場面を分類して行動を決める
怒りたくなったとき、まずその出来事が本当に「怒る」という行動に出るべきことなのか決める必要があります。
そしてどれくらいの度合いで叱るべきなのか判断していき、瞬間的に感情のまま怒ってしまうのを防ぎます。
今目の前にある出来事が「怒るべき事」なのか?
アンガーマネジメントでは「変えられるor変えられない」×「重要or重要ではない」で分類して決めていきます!
①変えられる×重要
急いでくれないと保育園に遅刻してしまうのに、注意してもいつまでも遊んでいる。
→出発時間が遅れると会社に遅刻する可能性があるため「重要」
叱り方ややり方次第では子どもに行動させる事も不可能ではないので「変えられる」
②変えられる×重要ではない
おもちゃを片付けてくれない。どんどん散らかす。
→叱り方ややり方次第では子どもに行動させる事も不可能ではないので「変えられる」
部屋が散らかっていても大事には至らないので、ひとまず「重要ではない」
③変えられない×重要
外出先で、トイレを済ませたばかりなのにまたトイレに行きたがる。
→通勤途中なら仕事に遅れる可能性もあるし、そうでなくてもおもらししてしまったら惨事であるため「重要」
まだ膀胱の括約筋の働きが未発達な子にとって、トイレの自己管理が未熟なのは仕方ないこと。つまり「変えられない」
④変えられない×重要ではない
料理中、子どもが色々な物を触りたがって手を出して来るため作業が進まない。
→まだ乳児の場合、言葉の理解も未熟で、思うまま物を触りたがるのは仕方ない(変えられない)「触りたい」という子どもの要求を変える事は難しくても、テレビを見せるなどして対策もできるので、必ずしも「手を出す」という行動を叱るのは「重要ではない」
どれもイライラする場面ですが、冷静に分類してみると「そんなに怒る程の事でもないかなぁ」と考え直せるかもしれません。
怒りっぽい私にも効果があった「怒り」を対処する方法
私はかなり怒りっぽい性格で、身近な存在である子どもと夫にはすぐ怒ってしまい反省する日々です。
子どもが二歳前後の頃はイヤイヤ期もありとても大変で、最初はなんとか耐えるのですが、子どものぐずりが長時間続いたり、何回も注意しているのにふざけているときは「いいかげんにしてよ!!」なんて大声を出していました。
そしてその都度自己嫌悪に陥っては眠っている子どもの顔を見て懺悔していました。
そんな私でしたが今はそこまでキレてしまうことがありません。
私が実践してみて効果があった方法をお伝えします。
「自分」と「子ども」の人生を切り離して考える
何度か注意しているのに「やめない」「やろうとしない」
そんなとき私は「ママは親としての義務は果たしたよ~。大人になって困るのはきみだからね~」なんて事を頭の中でつぶやいています。
これまでの育児を振り返ってみると、私が子どもに対してイライラして怒りすぎてしまうときは「親としての責任」を強く感じているときが多かったのです。
▼怒り過ぎる私の思考
・今すぐやめさせなければ、ちゃんとした大人にならない!
・教育しなければ!
・わかるまで言い聞かせなければ!
こんな思考に陥っているためにそれ程怒る必要がない場面でもキレてしまっていました。
今だけ責任、放棄しちゃお…
本当に放置するわけにはいきませんし、子どもに行動させなければならない事実は変わらないのですが、「きみが出来るようにならなくてもママは知らんよ~」の精神でいると感情の大爆発は避けられているような気がします。
ちょっとだけ怖い未来を想像する
私にはこの方法が一番効きました。
イライラして怒鳴りそうになったとき、子どもが中学生くらいになった姿を想像しています。
自分が子どもとしての立場で親との出来事を思い出してみると、いい思い出より理不尽に怒られたことや、やったことに対して強すぎる怒られ方をしたときの事の方が鮮明に思い出されます。
人間の記憶というのは嫌な事ほど強く脳裏に焼き付いてしまうものだそうです。
子どもがもう少し大きくなったとき、「あのときどうしてあんなに怒ったの!?」なんて責められたら悲しいですし、子どもの心に傷を残したくはありません。
親だって人間です。失敗もありますし、理不尽な怒りを子どもにぶつけてしまうこともあります。
しかしちょっとだけ未来を想像すると、怒る頻度も減らせるかもしれません。
まとめ
・アンガーマネジメントは「衝動・思考・行動」のコントロール。
・6秒間怒るのを待つことが肝心。
・「~するべき」思考が怒りの正体の可能性がある。
「怒り」は大事な感情です。
しかし取り扱いを間違うと子どもの自己肯定感に関わりますし、親自身も自己嫌悪に陥ってつらいですよね。
アンガーマネジメントを取り入れて上手く感情と付き合いたいですね。
この記事が少しでも参考になったら嬉しいです。