こんにちは!こんばんは!今回も知っておきたい発達障害に関するノウハウや情報を提供させていただきます!本日は「発達障害のある人の面接対策」についてです。
発達障害をお持ちの方、面接に苦手意識を持っていませんか?
「何を話したらいいのかわからない」「そもそも話すのが苦手」
「スケジュール管理ができないから計画を立てにくい」「どんな仕事が向いているのかわからない」
そんな不安をお持ちの方に今回は【面接成功のために必要な3つの事前準備】をお伝えします。
面接成功のポイントは【万全な事前準備】です。今回は事前にどんな準備が必要なのか、さらに面接官に好印象をもってもらえるポイントや、相談できる支援機関などをご紹介します。
しっかりと対策をして、内定を勝ち取りましょう!
・面接の準備に何をすればいいか
・面接官に好印象をあたえるポイント
・支援施設にはどんなものがあるか
目次
発達障害の人の面接成功のために必要な3つの事前準備とは?
発達障害者の方が就職活動をするにあたり、まずは障害者雇用枠か一般枠かを選ぶ必要があります。
では障害者求人枠とはなんですか?
▼障害者求人枠とは
日本では、障害があっても働く機会を平等に得られるように、国や自治体、企業に対して「一定の人数、障害者を雇わなければならない」というルールが定められています。このルールに則り設けられている採用枠のことを、障害者求人枠といいます。
引用元:ディーキャリア 障害者雇用と一般雇用
障害者手帳についての詳しい記事はこちらをどうぞ!
障害者雇用枠・一般雇用にはそれぞれにメリットとデメリットがあるので、それらを加味した上でどちらを選ぶか決めましょう。
障害に対して理解や配慮のある企業で安心して働くことができる
・一般雇用より賃金が低い
・仕事の幅が狭く、求人が都市部に集中している
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・障害者雇用より賃金が高い
・仕事の幅が広く、やりがいがある仕事ができる
・求人数が多い
・障害に対して理解や配慮がない場合、ストレスを感じたり鬱などになりやすい
・働きやすい環境ではなかった場合に、転職を繰り返す可能性がある
障害に理解のある職場で安心して働きたい、また配慮が必要であると感じたら、障害者雇用をおすすめします。
ここからは、面接成功のための3つの事前準備をお伝えします。
自分の特性を理解して自己分析をする
発達障害があるといっても個人差がありますので、それぞれのつまづきポイントがあると思います。
自分の特性を深く理解し自己分析をすることは、就職活動だけでなく、その人自身の人生を生きていく上でもとても大事な事です。自分をよく知ることで対処の方法が見えてくるからです。
自分の得意なこと、苦手なこと、どんなスキルがあるか考えてみましょう。特性を理解することで向いている業種や職種が見えてきます。
▼例えば
- コミュニケーションが苦手だから、一人でコツコツとできるプログラマーになりたい
- 行動力があって一つのことに集中できるので、営業をやってみたい
- 急な変更や突発的なことに対応するのが苦手なので、ルーティンワークがいい
▼特性について詳しい記事はこちらです。
▼こちらの記事も参考にしてください。
▼こちらはマルチタスク対策の記事になります。
じっくり自分と向き合って「自分の取扱説明書」を作ってみてはいかがでしょうか。
これは【ナビゲーションブック】作成にも活用できます。ナビゲーションブックとは自分の苦手なことや得意なこと、配慮して欲しいことなどを書いて会社側に提出するものです。
ナビゲーションブックを用意することで、面接でうまく自分の障害について説明できなかったり、言い忘れを防ぐことができます。
ナビゲーションブックとは
「自分のことを理解したい」
「自分のことを他者に伝えられるようになりたい」
と考えた時に活用できるツールの1つです。
具体的には・・・・
自分の特徴、セールスポイント、課題とその対処方法、会社に理解・配慮してほしいこと、就職時・復職時の希望等をまとめたものです。
独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構発行 ナビゲーションブックの作り方
就労移行支援を受けてみる
自分の特性は理解できたけど、それでも向いている職種がわからない。。。そんな時は就労移行支援を受けてみると良いかもしれません。
客観的なアドバイスをもらうことで、自分では見えていなかったものが見えてくるかもしれません。
▼就労移行支援施設についてSNSの声です。
その他、後述するように企業分析をしてみて、社風の合いそうなところにエントリーしてみるという方法もあります。
企業研究をして企業ニーズを探る
企業研究をし企業ニーズを探ることによって、企業がどんな人材を求めているかを知ることができます。
▼企業研究のやり方のわかりやすい動画はこちら!
また障害者雇用に対する取り組み方や業務内容についても調べましょう。
会社側は「自分の会社に合った人に入社して欲しい」のです。
あなたの「自分に合った会社で働きたい」とマッチングする企業を見つけるために、企業ニーズを探ることが大切です。
また、企業研究をしてその会社のことを詳しく知ることは、面接の際に「こちらの会社で働きたい!」という熱意を伝える上でも役立ちます。HPに書いてあることを質問しては印象も悪くなりますからね。
面接の流れを把握し受け答えの練習をする
自分のつまづきポイントを見つけ、周りの人に協力してもらいながら、少しずつ改善していきましょう。面接で聞かれるであろう質問は繰り返し練習すれば本番で慌てません。
筆者は準備不足で面接に臨み、頭が真っ白になってしどろもどろになった苦い経験があります。練習を重ねることでこのような失敗を防ぎましょう!
企業ニーズに沿ったアピールポイントも探りましょう。当日の面接の流れを把握しておくことも落ち着いて臨むためには必要です。
特性からくるつまづきポイントの対策をする
先述したように自身の特性の理解を深めると、それに伴って面接でのつまづきポイントが見えてくると思います。
・面接官の質問の意図が理解できず、質問と答えが噛み合わない
・人と話すのが苦手なので、面接でもうまく話せない
・場の空気が読めないので、聞かれてないことまで喋り続けてしまう
次で説明しますが、面接では決まって聞かれる質問があります。
家族や支援機関などに協力をしてもらって、何度も受け答えの練習をし、客観的に指摘をしてもらって改善していきましょう。ボイスメモで録音して自分で聞いてみるのも良いでしょう。
想定される質問は何度も練習をする
障害者雇用枠で応募すると、決まって聞かれる質問があります。繰り返し練習し、すらすらと言えるようになりましょう。
<あなたの発達障害の特性は?>
入社後にスムーズに働けるよう変に隠したりせず、「得意なこと」「苦手なこと」「配慮が必要なこと」をきちんと伝えましょう。
<得意なこと、苦手なことは?>
苦手なことを先に伝え、得意なことを後から伝えると、得意なことが相手の印象に残ります。
【例】
「コツコツと取り組むことが得意ですが、マルチタスクは苦手です。」より「マルチタスクは苦手ですが、コツコツと取り組むことは得意です。」
<配慮が必要なことは?>
「これができない」と伝えるのではなく「 こういった配慮があれば働ける」というポジティブな伝え方をしましょう。
うまく伝える自信がなかったら、ナビゲーションブックを一緒に見てもらいながら話すと良いでしょう。
こちらは一般雇用でも聞かれる質問です。
<志望動機は?>
志望理由とこれまでの経験や学んだことで貢献できることを伝えましょう。
<自己PRしてください>
自分の得意な事と企業のニーズがマッチするポイントをアピールしましょう。
<最後に質問はありますか?>
「採用していただいた場合に入社までに身につけておくことはありますか?」など意欲をアピールするために質問しましょう。
企業ニーズを把握し、ニーズに沿ったアピールを考える
企業研究で把握したニーズを元に、ニーズに沿ったアピールをすることで、あなたの会社が求めている人材に私はマッチしますよ!と印象付けることができます。
当日の流れを把握する
面接の流れはどこの企業も大体同じなので知っておきましょう。流れが分かっていると緊張感が和らぎます。
▼面接当日の流れ
✓遅刻は厳禁です
✓10~15分前には到着しましょう
✓やむを得ない理由で遅刻をする場合は遅れる旨を連絡し、到着時刻を伝えましょう
✓受付の手続き後はスマホを見たり周りをきょろきょろ見たりしないで、姿勢を正して静かに待ちましょう
✓足を組んだり、椅子の背もたれにもたれることもやめましょう
✓名前を呼ばれたらドアを3回ノックします
✓返事があったら、「失礼します」と言ってからドアを開けましょう
✓部屋に入ったら一旦ドアの方を向き、静かに閉め、笑顔で挨拶をしましょう
✓面接官に「どうぞ」と言われたら椅子に浅く腰掛けます
✓姿勢正しく明るくにこやかな表情を心がけましょう
✓質問の答えは長くなりすぎないように簡潔にまとめましょう
✓目線はきょろきょろとせず、面接官の鼻辺りを見ましょう
✓最後にお礼の挨拶をしましょう
✓ドアの前で向き直り「失礼します」と言ってから退出しましょう
面接官に好印象を与えるには
いくら志望動機が良くて能力が高くても、面接官への印象が悪かったら採用してもらえません。ここでは面接官に好印象を与えるポイントをお伝えします。
メラビアンの法則を意識する
アメリカの心理学者のアルバート・メラビアンが提唱した「メラビアンの法則」によると、実は人の印象を決めるのに「話す内容」よりも「見た目」や「話し方」の方が重要なのです。
メラビアンの法則とは、人と人がコミュニケーションを図る際、実は「言語情報7%」「聴覚情報38%」「視覚情報55%」という割合で影響を与えていることを示した心理学上の法則です。
ピポラボ 働きがいを応援するメディア
身だしなみを整える
まずは身だしなみをきちんと整えましょう。下のチェックリストを参考にしてみてください。
・体のサイズに合ったスーツを着用
・汚れやシワがないか
・靴やかばんは汚れていないか
・髪の毛はぼさぼさじゃないか
・爪はカットされており汚れていないか
・ストッキングが伝線していないか
・靴下の色はダーク系か
鏡を見ながらチェックしましょう!
表情や姿勢を意識する
表情や姿勢も意識しましょう。笑顔はもちろん大切ですが、状況によって表情を使い分けることも効果的です。
・挨拶は笑顔で
・志望動機を語る時は熱意のある表情で
・相手の話を聞くときは真剣な表情で聞き、相槌を打つ
・椅子の背もたれにはもたれず、浅く腰掛け背筋を伸ばす
表情は自分では分かりにくいので、家族や支援機関の人に見てもらうとよいでしょう。
声の大きさや話し方に気を付ける
明るくハキハキとした話し方は好印象を与えます。
・声の大きさは大きすぎず小さすぎずを心がける
・1オクターブ高い声で明瞭に話す
・早口にならないよう落ち着いて話す
こちらも家族や支援機関の人に聞いてもらったり、ボイスメモで確認してみましょう。
感謝の気持ちを伝える
緊張で余裕がなくなりがちとは思いますが、面接官に時間を作ってもらったことへの感謝の気持ちを伝えましょう。
【入室の際】
「本日はお時間を作っていただき、ありがとうございます。よろしくお願い致します。」
【退室の際】
「本日は貴重なお時間を頂きまして、ありがとうございました。」
発達障害があると、人に好印象を与えるのはハードルが高いと思うかもしれませんが、意識して訓練することで、好印象を与えることは可能です。
支援機関などのサポートも利用して客観的に見てもらい、指摘やアドバイスをもらいましょう。
相談できる支援機関を利用しよう
前述した就労移行支援施設の他にも、下記のような障害者の就職をサポートしてくれる支援機関があります。
発達障害者支援センター
発達障害者の支援を総合的に行う専門機関です。就労に関してもハローワークなどと連帯して、相談や支援を行います。
障害者就業・生活支援センター(通称ナカポツ、就ポツなど)
障害のある人の就職活動の相談から、職場で安定できるようになるまで支援をしてくれます。
ジョブカフェ
都道府県が主体になって行う、若者のための就労支援施設です。障害の有無に関わらず、就職セミナー、職場体験、カウンセリング、職業相談、職業紹介などの就労支援をワンストップで行う施設です。名称は各地域ごとに異なります。
障害者能力開発校
国や自治体などが、障害がある人に職業訓練を実施しています。
ハローワーク
ハローワークには障害のある人向けの専用窓口があります。専門の職員や相談員がトータルにサポートをしてくれます。また障害者を対象とした就職面接会も実施しています。
悩んだり行き詰った時など、要所要所で相談してサポートを受けましょう。
まとめ
- 面接対策は事前の準備が何より大切
- 自分の特性を理解し、向いている業種を絞る
- 企業のニーズを調べ、自分とマッチングさせる
- 特性からくる面接のつまづきポイントを自己分析する
- 面接で想定される質問に答えられるようにする
- 面接当日の流れを把握する
- 当日は身だしなみや表情に気を付け、時間に余裕をもつ
- 悩んだら支援制度を利用する
面接に受かることがゴールではありません。入社した後に長く安定して仕事を続けられることが大切です。
この記事が面接対策に悩む方の少しでもお役に立てれば幸いです。
ここまで読んで下さりありがとうございました。