こんにちは!こんばんは!今回も知っておきたい発達障害に関するノウハウや情報を提供させていただきます!本日は「子育てママ必見!我が子が適応障害と診断された時の対処」についてです。
今のストレス社会では、大人だけでなく、子どもたちも多くのストレスを抱えています。
突然、子どもが学校に行きたくないと言った時に親としてどのような対応をすれば良いのでしょうか。
病院に連れて行き、適応障害と診断された時に何をすれば良いのか悩まれると思います。
そもそも適応障害とはどういった病気なのか分からない場合、必要以上に心配したり、逆に無関心になり過ぎてしまったり、誤った対応をしていないでしょうか。
この記事では、適応障害と診断された子どもに対して適切なケアができるように、家族が知っておきたい症状や対処をまとめました。
目次
適応障害とうつ病の違い
そもそも適応障害とはどういった病気なのでしょうか。似たような症状のうつ病とは何が違うのでしょうか。
違いが分かるようにそれぞれの特徴を紹介します。
適応障害の特徴
適応障害は、就職や進学などで環境が変わることにより生じるストレスを上手く自分中で受け入れられないと発症します。
他にも失恋や受験に失敗したなど、大人から見たら、本当に些細なことでも、これまでの努力や自分自身が否定されたと感じ適応障害になってしまうことがあります。
つまり、症状が現れる3か月以内に原因となったストレスが明確にあるのが適応障害です。
そして、原因となったストレスが解消されてから3か月程度で症状は改善していきます。
また、特有の症状はなく、抑うつ状態になる精神症状、頭痛や腹痛になる身体症状など、他の病気と同様の症状が現れますが、いづれの症状もそこまで強くありません。
このように、特徴は、特有の症状ではなく、原因と回復期間にあります。
さらに、原因となったストレスから離れている時は調子が良いため、周りからはサボっていたり、怠けているように見えてしまうのも本人を追い込むことになります。
うつ病の特徴
うつ病は無理してストレス抑え込み続けることで、負担が蓄積し発症します。
つまり、ストレスに気づかなかったり、無視したりすることで知らず識らずのうちに頑張り過ぎてしまい、強い抑うつ感や不安に襲われます。
うつ病の抑うつ感は心の底から湧き上がる憂うつ感のため、適応障害より強い症状が現れます。好きだったことでも億劫になってしまいます。
また、適応障害とは異なり、明確な原因が分かりません。症状が現れる前の3か月以内に思い当たる出来事がない場合、うつ病が疑われます。
そのため、原因と思われるストレスから離れたとしても症状が改善しないのも特徴です。
適応障害の症状となりやすい人の特徴
具体的な適応障害の症状を紹介し、どんな人が適応障害になりやすいのかを説明します。
適応障害の多様な症状
適応障害は、以下のように多様な症状が現れますが、いづれも他の病気でも現れます。
- 抑うつや不安などの精神症状
- 暴力や犯罪などの素行障害
- 頭痛や吐き気などの身体症状
抑うつや不安などの精神症状
適応障害で現れる症状として、最も多いのが抑うつです。気持ちが何となく落ち込み、勉強に身が入らず、成績が落ちたりします。
原因となったストレスのことが頭から離れず、一日中抑うつ状態となります。夜になるとさらに不安になり身体症状である睡眠障害を引き起こすこともあります。
睡眠障害を引き起こすと、朝から抑うつ状態となり、学校に行けなくなります。欠席が続くと不登校に繋がります。
さらに、原因となったストレスを解消せず我慢を続けていると本格的なうつ病になる可能性もあります。
ただ、原因となったストレスから離れた場合、普通に過ごせます。そのため、周りの人から仮病だと思われたり、自分勝手だと誤解されることがあります。
発達障害の疑いがある場合、こちらの記事に発達障害の診断基準などを詳しく解説していますので、ご覧ください。
暴力や犯罪などの素行障害
青年期に多く現れる症状で、ストレスの影響が行動の変化として現れます。
泣いたり、叫んだり、ふて寝するのも行動の変化の一例ですが、迷惑行為や違法行為をしてしまう人もいます。
どこか投げやりな気持ちになってしまい、自暴自棄的な行動に走ってしまいます。
思い通りにいかないイライラや自分を認めてもらえない怒りが爆発してしまい、家族や学校の先生に対して暴言や暴力をふるったり、学校の窓ガラスを割るなど物を破壊したりします。
頭痛や吐き気などの身体症状
ここまで紹介した精神症状だけではなく、頭痛や吐き気、倦怠感や肩こりなど人によって様々な身体症状が現れます。
頭痛や吐き気などの身体症状により欠席することが強いストレスとなり適応障害の症状が進んでしまう悪循環に陥ります。
適応障害の身体症状は、頭痛、吐き気、息苦しさ、肩こりなど人によって様々です。
その中でも一番多い身体症状は睡眠障害です。不安や抑うつ感によって、虚脱感があって怠いのに神経が高ぶって眠れなくなります。
このような心身の不調により、欠席や遅刻が多くなって、不登校に繋がります。
適応障害になりやすい人の特徴
適応障害は原因となったストレスが明確なのですが、ストレスの感じ方は人によって大きく異なります。
そのため、ストレスへの耐性が弱い人ほど適応障害になりやすいです。
ストレスへの耐性以外でも、以下の特徴がある人は注意が必要です。
- 感情の表現方法や処理の仕方が分からず、感情の振れ幅が大きい人
- 周りの人に理解されないほど、些細な事でも傷付いてしまう人
- 自律神経のバランスが乱れやすい人
- ものごとを白か黒かで判断し、グレーの部分を認めない人
- いい加減なことを許せず、決まったことを変えられない人
- 無理な事や嫌な事でも自分を抑えてしまい、依頼を断れない人
まじめでコツコツと努力ができる人の中で、他人の評価を異常に気にする人が適応障害になりやすいです。
他人の評価を気にするあまり、自分の意見を抑えてしまうため、ストレスがすごく溜まります。
家族が原因となる場合もあります。例えば、100点満点中で90点だった時に必要以上にミスした10点を責めていませんか。
満点以外認めない環境だった場合、子どもは些細なミスでもストレスに感じ、適応障害になってしまう可能性があります。
また、理想と現実のギャップから適応障害を発症するケースもあることから、発達障害の人の二次障害として症状が現れることもあります。
適応障害と診断された時の対処
それでは、具体的に家族ができる対処方法について紹介します。
適応障害の誤った初期対応
適応障害は初期対応がとても重要になります。しかし、最初は頭痛や腹痛などの身体症状だけのことが多く、精神的な問題と思わず誤った対応をしていませんか。
家族だけで解決を試みる
最初に身体症状が現れた時の対応として、子どもを励まして解決しようとしていませんか。
家族から見ても不調が分かる場合、子どもはストレスへの対処ができておらず、頑張りたくても頑張れない状態になっています。
そのため、家族からのアドバイス通りにしようと頑張ってしまい、よりストレスが増え、焦りや不安などの精神症状まで現れるほど症状が悪化する場合があります。
また、家族だけで解決を試みていることで、受診が遅れてしまいます。
適応障害と診断されてからの誤った対応
適応障害と診断されて、家族としても困惑すると思います。
その中で、良かれと思って、子どもへ自分たちが最善だと思う解決策を提案していませんか。
例えば、「こうすればいいんだよ」と言われても、子どもは言われたとおりにできないから苦しんでいる可能性があります。
子どもが解決策を受け入れる準備が整うまで、時間を取ってあげる必要があります。
また、心配のあまり、必要以上に声をかけてしまうことはありませか。子どもは干渉され過ぎることで疲れてしまいます。
家族など周りのサポート
適応障害と診断された時は心身共にかなり疲弊しているため、まずはストレスのない環境で十分な休息が必要です。
そのため、子どもが十分に休息できる環境を整えてあげてください。
また、健康な家族と適応障害の子どもでは気持ちに大きなズレが生じています。そのため、家庭がストレスの場にならないように適度な距離感を保つことが大切です。
子どもへの対応は、医者と相談しながら、本人の症状に合わせながら行うと良いでしょう。
何より子どもの考えや気持ちを受け入れ肯定してあげることが大切です。
ストレスの原因を取り除く
適応障害の場合、原因となったストレスが明確です。適応障害は原因となったストレスがなくなると6か月以内に症状が治まります。
そのため、ストレスから離れることが第一のため、場合によっては入院も検討すると良いでしょう。
子どもの症状が落ち着き、ストレスとなった原因を話し始めたら、原因の整理や理解を手伝ってあげてください。
なお、テストで満点以外を認めなかったり、子どもに完璧を求めすぎていた場合は、家族として考え方を変える必要があります。
行政の支援
その他、医者を受診するかどうか迷った時は、家族だけで解決しようとせず、行政の窓口に相談してみるのも良いと思います。
まとめ
適応障害の症状は個人差が大きいため、子どもに違和感を感じた場合、家族だけで解決しようとせず、専門医を受診しましょう。
適応障害と診断された場合、親としてすごく心配だと思いますが、子どもは心身共に疲れ切っているため、休息できる環境を整てあげるのが一番大切です。
また、休息している本人がストレスを感じることがないように、急いで解決策を提案せず、程よい距離感を保ちましょう。
子どもの考え方や見えているものを否定せず、受け入れてあげることが大切です。