こんにちは!こんばんは!今回も知っておきたい発達障害に関するノウハウや情報を提供させていただきます!
本日は「発達障害カフェ」についてです。

最近は「発達障害」に関してメディアが取り上げることも多くなり、世間の認知や理解も少しずつ浸透してきています。

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薄波
でも、まだまだ当事者やその家族、周囲の人の中には、悩みや不安を抱えている人もいらっしゃるのではないでしょうか。
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京本
そうなんです。
そのような方々におすすめしたい場所のひとつが「発達障害カフェ」です。

発達障害カフェってどんな場所?

明確な決まりはありませんが、発達障害カフェとは発達障害の当事者やグレーゾーンの人、その周囲の人に向けたカフェです。


もちろん発達障害に関わる人でなくても、通常のカフェのように利用できます。
運営に携わるスタッフも発達障害者であることが多く、悩みや不安を打ち明けやすい環境にあります。


似たような境遇、経験をしてきた人とつながる機会を得ることで、抱えていた不安や悩みを解消できるのではないでしょうか。

一般的なカフェとの違い

発達障害カフェの大きな特徴が、人々がつながる機会を提供しているという点です。
ここでは特徴を3つに分けて、さらに詳しく紹介していきます。

ピアサポートの環境が整っている

ピアサポートとは

「ピア」は仲間を指します。専門家による支援とは異なり、仲間や同じ立場にある人が相互に支え合う活動のことです。

発達障害者の中には、日常生活でのコミュニケーションや人間関係に悩みを抱え、打ち明けられない方も多くいらっしゃるかと思います。
発達障害カフェではスタッフも発達障害の当事者であることが多いため、利用者と同じ立場に立ち、日常生活での悩みや不安の相談に乗ってくれる環境が整っています。

フリースペースの提供

時間帯によってはフリースペースとしてお店を提供しているところもあります。
店内の本を自由に読んだり、おしゃべりをしたり、各々が自由に好きな時間を過ごせるようにしています。

自由に語れる場所があることで、当事者間の交流だけでなくその家族や周囲の人など、交流の幅を広げられます。
悩みや困難もいろいろな立場の人から話を聞いてもらえることで、新たな解決策やアプローチに繋がるかもしれませんね。

イベントやセミナーの開催

発達障害カフェでは定期的にイベントやセミナー等を行っていることもあります。
ボードゲーム大会や「発達障害あるある」を互いに話す交流会など、多様なイベントや勉強会が開催されています。

初めての方も新たなコミュニティに入るのは勇気が要りますし、不安もありますよね。
特に発達障害者の中にはコミュニケーションに困難を抱えている方が多いと言われています。
ゲームやイベント等を媒介にすることで自然に輪に入ることができ、交流もしやすくなります。

発達障害カフェってどこにあるの?

ここまで読んでくださった方の中には、発達障害カフェに足を運んでみたいという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実際のお店を特色も併せて、いくつかご紹介いたします!
ご興味があるところやお近くのお店にぜひ足を運んでみてください。

Neccoカフェ

東京都新宿区にある発達障害の当事者が主体で運営するブックカフェです。
店内には発達障害に関する本はもちろん、スタッフおすすめの本も並べられています。
ピアスタッフによるピアサポートも行われています。

Neccoカフェでは多様なイベントが行われているのが魅力です。
音楽ライブや年齢別に参加者を集うフリートークを楽しむ交流会、親の会など様々なイベントや交流会が開催されています。

イベントはホームページから事前に参加申し込みをする必要があるものや、参加費用がかかるものもあります。
またイベント開催時間中は店内が貸し切りになるので、注意が必要です。
足を運ぶ際は事前にホームページをチェックしてみてください。

参考:https://neccocafe.com/

かえるカフェ

埼玉県富士見市にある当事者と健常者がともに運営しているカフェです。
困難を抱えた当事者への居場所の提供や、ピアサポートを通じたリカバリーを目的としています。
発達障害や精神疾患に関する勉強会や交流会も定期的に行われています。

かえるカフェは就労支援施設としての機能も併せ持っています
就労継続支援B型事業として、個々にあったサポートを受けながら運営に携われます。
運営側に回り、当事者として自身の経験を活かせるのは貴重な機会ですね。
まずは雰囲気を知るために、気軽にコーヒーを1杯飲みに行ってみるのはいかがでしょうか。

参考:https://kaeru.cafe/

金輝(きんき)

大阪府心斎橋にある発達障害アートギャラリーカフェ・バーです。
絵を描くことに長けていることが多いADHDの人の個性を活かしたアートな空間が広がっています。
店主は大人になってから発達障害と診断された経験をもつ当事者です。
自らが相談に乗り、ピアサポートをしていたり、イベントも積極的に行ったりしています。

空間にもこだわっているのがこのお店の特徴です。
懐かしさを感じるおもちゃや図鑑、インテリアにごだわり、落ち着いた雰囲気をつくっています。
店内に飾られている貼り絵やポストカードなどのアート作品は購入もできます。
視覚過敏や話すのが苦手な当事者でも安心して楽しめる配慮がされています。

また「哲学カフェバー」など悩みの解消や日頃の考え方に活かせる、個性的なイベントも魅力です。
毎週木曜日には10分まで無料の占いを開催しており、気軽に仕事の悩みなども話せる機会が設けられています。

参考:https://localplace.jp/t200357114/index.html

Book Cafe Co-Necco(コネッコ)

愛知県名古屋市にある当事者と健常者がともに運営している喫茶店です。
ピアサポート体制が整えられており、イベントや勉強会を通じ誰かの「居場所」になることを大切に活動されています。
また就労継続支援B型事業も行っており、発達障害や精神疾患により働くことへの不安や抵抗感がある人が少しずつ仕事ができるような環境になっています。

Book Cafe Co-Neccoは、名古屋らしくモーニングが用意されているなどメニューが充実しています。
ランチメニューやテイクアウト可能な日替わり弁当など手作りのおいしい料理が味わえます。
またコーヒーも注文を受けてから豆を挽き、抽出しており、こだわったドリンクや食事とともにゆったりとした時間を過ごせます。


参考:http://co-necco.xii.jp/food_menu/

まとめ

いかがでしたでしょうか。
少しずつ発達障害に対する認知や理解が広まってきているとはいえ、まだまだ当事者や関わる人たちが困難や孤独感を感じやすいのが現状です。
しかし悩みや不安を解消していくためには、話したり相談したりできる環境は必要不可欠です。

そこで発達障害カフェが果たす役割は大きいのではないでしょうか。
「カフェ」ということから敷居が低くなり、入りやすいのが大きな魅力です。
自分と似たような経験や境遇の人とつながることで、新たな解決策や視点を得ることがきっとできるはずです。

まずは気軽にコーヒーを1杯飲みに行ってみてはいかかでしょうか。