こんにちは!こんばんは!今回も知っておきたい発達障害に関するノウハウや情報を提供させていただきます!本日は「発達障害の見分け方」についてです。
まず、子どもの成長過程で感じる発達の問題と、大人の発達障害とは根本から相違があります。その辺りは取り出して解説していきます。
この記事には、あなたやあなたの大切な人が抱える問題や不安を解決するためのヒントがあります。ぜひ最後まで読んでください。
目次
発達障害の見分け方とは?
発達障害かもしれない。
あなたがそう感じている点はどういった所ですか?
- 周囲との行き違い
- 普通のレベルに合わせることに気力・体力を使い果たす
- 子どものことばの発達に不安を感じる
- 乳幼児検診で社会性を指摘された
など、日ごろから感じている問題でしょうか。そのような問題が少しでも解消するようにこの記事を書いていきたいと思います。
まず、発達障害かどうか見分ける時に参考にすることは平均値からみてどうか、という点だと思います。
下記サイト「政府広報オンライン」では、発達障害に気づくためのポイントが紹介されています。このサイトでは、障害に早く気づくことで適切な療育につなげることを推奨しています。ポイントとなる症状や、特性を、現在あなたがお悩みの点と照らし合わせてみてください。
療育とは、教育と医療を合わせた造語であり、障害のある子どもの発達を促し、特性や長所を伸ばしながら、自立して生活できるように援助する取り組みです。
グレーソーン
発達障害の診断基準は満たさないが、その特性が見られる状態です。
ここ数年、精神科や医療内科などでは、「発達障害かもしれない」と受診を希望する人が増えているそうです。しかし、受診しても診断がつかず、「傾向がある」と言われるだけの人がいます。こうした人たちが「グレーゾーン」という診断を受ける場合もあります。
グレーゾーンと診断された人は、発達障害と診断される人よりも見分けがつきずらいかもしれません。
では、どういったところから発達障害を疑い、受診につながったのか見ていきましょう。
受診のきっかけ
- 発達障害かただの力不足なのか確認したい。
- 子どもの発達が不安で、適切な支援を受けたい。
- 他者からの指摘。
こちらのサイトでは、発達障害児を持つ方が、気づきを紹介されています。
グレーゾーンといっても、その特性が軽いわけではないし、日常の悩みや困りごとが解決されるということではないけれど、今後は、障害を意識した生活をすることができます。また、これをきっかけに、少しづつ特性を認めて、自分なりに特性と、上手く付き合っていこうという考え方を持った方もおられます。
診断に振り回されることなく、特性を理解し、少しづつ認めていけるようになることが理想でしょうか。パステルゾーンなんて、素敵な言い方ですね。
軽度発達障害
軽度発達障害という言葉をご存じでしょうか。
現在では使われていませんが、軽度発達障害は当時、障害の重い軽いにかかわらず、知的な遅れがないこと、IQが70以上と定義されていました。この軽度発達障害の場合、早期発見、早期療育に対して、問題提起しているという事実がありました。早期発見といっても早ければいいというのではなく、むしろ問題点が見えてくる時期に適正に発見するという「適正発見」という考え方が下記のサイトに書かれています。もし、あなたが感じている少しの違和感がこの軽度発達障害に当てはまるなら、参考になるかと思います。「厚生労働省 軽度発達障害児に対する気づきと支援のマニュアル」
成18年度 厚生労働科学研究
「軽度発達障害児の発見と対応システム
およびそのマニュアル開発に関する研究」
確かに、園などでの集団生活が始まってから気づく社会性についてや、学童期に入ってからその特性が表れるLDなどは、早期発見が困難であると言えます。しかし、この軽度という表現が障害自体が軽いものであるととられる危険性を孕んでいたため、あまり使われていないのが現状です。
この軽度発達障害のように、様々な特性が見られる発達障害を症状別に、発達障害かそうではないのか見分け方を解説していきます。
症状別の見分け方
発達障害は複数の特性を持った場合が多いとされていますが、大きく3つに分けて、障害の特性から見分け方を解説していきたいと思います。
【自閉症スペクトラム障害】(ASD)
相手の気持ちがわからない。
自分の気持ちをうまく伝えられない。
周囲の出来事の意味を読み取れず、全体としてとらえられない。
言葉の意味を取り違え、情報が錯綜すると混乱する。
興味の偏りがある。
感覚の感受性が特別で、過敏な場合と鈍感な場合がある。
どうでしょうか。このような特性はほんの一例ですが、気になる点はありますか?その見分け方はどういったところにあるでしょうか。
例えばこだわりを持って、何かを極める人や職業があります。自分がそのこだわりを大切にし、またはプロ意識をもって取り組み、完成したものを、誰かと共有し社交を楽しむことができる。そんな人はおそらくASDとは言えないでしょう。
一方、ASDの人は、共通の趣味を持った友人で集まっても、趣味の活動を行うことに重きを置き、対人関係を目的としないといいます。
次の特性についてはどうでしょうか。
【AD/HD (注意欠陥/多動性障害)】
不注意
多動性
衝動性
このような特性がある、発達障害の一つ【AD/HD】の見分け方のポイントはどういった所にあるでしょうか。
「忘れ物」を例にして比べてみます。
【AD・HDの人の場合】
- 大切なことを何度も忘れてしまい、そのことで生活に支障が出ている。
- 何度も確認したり厳重に管理して注意していても忘れてしまう。
AD/HDについては、当てはまる点があるかもしれません。私も多動性があり、自分の不注意が元で起こす失敗も多いです。しかし、AD/HDかと言われると、病院を受診しようと思うほど、思い悩んだことはありません。
それはなぜか、私はよく傘を電車に忘れていたのですが、余りにも忘れるので、折り畳み傘を使用することにしました。そうすることで、忘れ物は無くなりました。このように、工夫次第でその特性は改善されると感じるからです。
AD/HDの見分け方については、努力することで社会生活に適応して、困りごとを減らせること。それとは反対に、どうしても、解決できないと感じる自分の特性は、発達の機能を疑い、理解することが大切だと考えます。
【LD(学習障害)】
文末などを自分の好きなように変えて読む。
単語や文節など不自然なところで区切って読む。
文字を反転させてかいてしまう。
自分で書いた文字が読めない。
見た文字を書き起こすことができない。
この特性は一例ですが、これらの症状の一つは7歳までには明らかになると言われています。
見分け方としては、単に計算が不得意、覚えが悪いなどということだけでは、学習障害とは言えないというところです。
では、次に冒頭で述べた、子どもと大人の発達障害の場合について解説していきます。
子どもの発達障害
しかし、わが国では、1歳6か月・3歳(3歳6か月)検診の受診率が高いため、発達障害やそのリスクのある乳幼児の発見の場として有効だと考えられます。
こちらの動画では、幼少期に発達障害かもしれないと思い、検査を受けたことなどが記録されています。
発達障害の見分け方としてASDの特性を知るためにも、大変参考になります。ぜひ見てください。
それでは、次は大人の発達障害について解説していきます。
大人の発達障害
大人の発達障害という言葉も最近よく耳にします。
社会に出るまでは、周りから助けてもらったり、理解してもらっていたけれど、働き始めると様々な困難にぶつかり、生きづらさを感じるということが、受診のきっかけとしては多いそうです。
このような時、受診して診断を受けるべきかどうか、迷いますよね。
受診して診断を受けるメリットと、デメリットをまとめてみます。
診断を受けるメリット
- 正確な医学的診断により、まず自分が特性を認め、落ち着いて物事に取り組めるようになった。
- 周囲に理解してもらうことにより本人に合った環境が得やすくなる
- それぞれの特性に合った治療や、支援を受けることで、二次的な障害を避けることができる。
- 漠然と感じていた不安が和らいだり、今後も相談できる場所があると思うと、安心できる。
診断を受けてよかったという声がありました。
診断を受けるデメリット
- 発達障害であることを公表したが、理解を得られず、レッテルを張られてしまう。
- 自分の苦手な部分や、弱いところを受け入れられない。
- 診断を受けても、受ける前とさほど変化がない。
障害を受容することは並大抵のことではないと私は考えます。受け入れられないこともあるかもしれません。
でも、苦しんだ時間が少しでも晴れるように、ゆっくりと歩んでいくことはできますか?特性を知り、じっくりと自分と向き合うことで、発達障害についての見方が変わり、心が軽くなるように願います。
では、次の動画をみてください。
大人の発達障害にはどのような症状があるかが詳しく説明されています。参考にしてみてください。
どこに相談すればいい?
これまでの内容で、発達障害の見分け方は、ある程度理解してもらえたと思いますが、その生きづらさを気軽に相談できる場所があるといいですね。
地域によっては、発達障害の診察をしている医療機関を、医師会や発達障害者センターなどが公表しているところもあります。
お近くの病院や認定医が常駐しているかなど調べることができるサイトです。ぜひ参考にしてみてください。
このサイトでは、医師アシスタントの方とチャットすることができ、気軽に相談できます。発達障害情報・支援センター
こちらのサイトでは、全国で、認定医のいるクリニックや精神科を紹介しています。 日本児童青年精神医学会認定医 全国の精神保健福祉センター一覧 メンタルヘルス|厚生労働省
検査内容は?受診に必要なもの
検査の内容は「問診」「面接・行動観察」「検査」です。
初診では1時間から2時間くらいかかるのが一般的です。
【検査内容】
- 問診により、幼少期からの経過、園、学校、職場での日常生活の状況を把握する
- 本人の発達・知能レベルを把握して診断するため、発達検査や知能検査を行う
- 病院によっては、診断の参考に基礎疾患がないか、血液検査やMRI検査を行う場合もある
【受診に必要なもの】
- 母子手帳(出生時の状況がわかるもの)
- 園などでの先生とのやり取りが記録されたもの。連絡帳など
- 通知表・成績表
- 大人の方の場合、幼少期からの成育歴からも診断するため、家族と来院することを進めることも。
費用や結果がでるまでの期間は?
【検査にかかる費用】
- 血液検査やMRI検査の有無によって変化する。
- 保険診療で初診は2000円から3000円くらいのところが多い。
- 再診は約1500円から2000円になる。
- 採血やその他の心理検査がある場合には2000円から5000円くらいになる。
【診断結果が出るまでの期間】
- 初診だけでいきなり診断がつくことは少ない。
- 複数回の診察、心理検査などを行い、1~2か月程度かかることが多い。
また、発達障害の診断は、その医師の判断やどの診断基準を診断名として書くかによって差があります。そのため、最初についた診断名が成長するにつれて変わることもあります。
まとめ
今回は、発達障害の見分け方についてお伝えしました。
- 発達障害の見分け方は、その特性が生活に多大な影響を及ぼし、工夫や努力で改善できる範囲を超えているかどうかだといえる。
- 発達障害ではない人は、注意したり、管理することで、ミスや忘れ物などを未然に防ぎ、克服できる。
- 正しい診断を受けることで、適切な支援を受けたり、その特性を伸ばすことが可能。
- 発達障害という診断に振り回されず、自分自身が特性を知りながら、認められて生きることが大切。
以上、発達障害の見分け方でした。参考になりましたら幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。