こんにちは!こんばんは!今回も知っておきたい発達障害に関するノウハウや情報を提供させていただきます!本日は「発達障害辛い」についてです。

突然ですが発達障害の方、発達グレーゾーンの方、もしくは診断を受けてはいないけれど発達障害の疑いがある方にお尋ねします。

今まで生きてきて、生き辛いと感じたことはありますか。みんなができることが自分はできないと苦しんだことはありませんか。周囲にどこか馴染めず、疎外感を感じたことはありませんか。

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京本
特に上記の質問にお心当たりのある方に、この記事を読んでもらいたいな。少しでも辛さを減らせるようなヒントを一緒に見つけていってほしいと思うよ。
この記事で分かること

・発達障害があると、どうして辛さに繋がるのか
・辛さを減らすためになにができるのか

発達障害を知ることで辛い仕組みが見えてくる

発達障害から感じる生き辛さは発達障害の特徴によって現代社会とのミスマッチが起こりやすい傾向にあるから起こるようです。

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薄波
ミスマッチ…?社会にうまく適合できていないってこと?
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京本
そうだね。今の社会では、発達障害があると適合しにくい傾向にあるんだ。

「どうしてミスマッチが起こりやすいの?」と思って下さった方のために、理由を説明する前に、発達障害についてお話させて下さい。発達障害の特徴を知れば「辛い理由が少し分かった」と思われるのではないでしょうか。

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薄波
発達障害は…たしか大きく3種類に分けられるんだっけ?ADHDとASDとLDっだったかな。
主な発達障害特徴どのような問題につながりやすいか
ADHD
(注意欠如・多動症)
・じっとしていることが難しい
・忘れ物が多い
・優先順位を決めて行動することが難しい
・ケアレスミスが多い
・落ち着きがない
・大事な物を忘れる、もしくは失くしたりしてしまう
・時間管理ができない
・ミスが多く信用を失う
ASD
(自閉症スペクトラム)
・コミュニケーションが苦手
・聴覚過敏、または
感覚鈍麻の傾向がみられる
・こだわりが強い
・人間関係につまづいてしまう
・人との感覚の違いによって、ストレスを感じる機会が多い
・融通が利かない
LD
(学習障害)
・書く、読む、話す、計算することなどに困難を感じる・学習面、または仕事を行う上で困難を感じる

挙げたものはほんの一部ですし、困難に感じることは人それぞれ違いますが、その中でも多くの方が当てはまるものをリストアップしました。

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薄波
発達障害の特徴もそうだけど、問題とされるものが定型発達の方は注意すれば防げそう。

また詳しくお話しますが、気をつければ防ぐことが可能のように思える特徴があるので、理解を得られにくいことがあります。これも生き辛さにつながってしまうのです。

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京本
現在、発達障害の特徴として挙げられるものは、日本の社会では問題視されるものが多いんだ。だから発達障害の方などは辛い思いをしてしまうよ。

▼もっと発達障害を知りたいと思って下さった方は、こちらの記事もどうぞ

ここまでのポイント

・発達障害は大きく分けて、ADHD、ASD、LD
・発達障害の方は、今の社会では生き辛さを感じやすい
・起こる問題の多くは、定型発達(健常者)から理解を得られにくい

発達グレーゾーン

冒頭でちらっとお話しした「発達グレーゾーン」について、詳しく知りたいと思って下さった方に少しだけ説明させて頂きますね。

発達障害グレーゾーンとは、発達障害の診断基準をいくつか満たしているものの、全て満たしているわけではないため、発達障害の診断を受けていない人々を指します。

引用元:発達障害グレーゾーンとは?特徴や正確な診断、治療の可否について ブレインクリニック

発達障害の基準がいくつ当てはまっているかどうかで診断が下されるので、「発達障害と言える状態に近い」グレーゾーンという分類に入る方がいらっしゃるのです。

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薄波
発達グレーゾーンといっても、発達障害の特徴がある所もある。だから本人も違和感を感じて、生き辛くなってしまうのね。

発達障害で感じる生き辛さ

それでは本題に入ります。なぜ発達障害があると辛いのか?今回は3つ、感じやすい辛さを紹介したいと思います。

感じやすい生き辛さ

①定型発達の方などから理解を得られにくい
②環境が自分に合っていない
③自信をなくしてしまって、自己肯定しにくい

定型発達の方の理解を得られにくい

発達障害によりできないことは、理解を得られにくいことがあります。「努力不足」「注意不足」などと誤解されてしまうのです。ではなぜ、このような誤解が生まれるのでしょうか?

先ほど発達障害の説明の中で発達障害の特徴や起きやすい問題が、定型発達の方は気をつければ防げそうなものが多い傾向があると書きました。

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京本
なぜこのようなことになるのか。それは、そもそも定型発達と発達グレーゾーン、発達障害という分類にはっきりした線引きはないと考えられていることが起因するよ。

定型発達の方でも、ある一部分は発達障害の特徴が見られることもあり得ます。現れる特徴に濃淡の差はあるものの、誰だって起こりうる問題もあるために「注意不足」などと誤解されやすいのです。

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薄波
うーん?ちょっと難しいわ。
…そういえば、「発達障害はグラデーション」という話を聞いたことがあるわ。それって関係あるのかな?
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京本
そうだね。発達障害の特徴は差はあるけど、誰もが持ち合わせている可能性があると考えられているよ。

例えば物を忘れてしまう。定型発達の方でも起こりますよね。忘れ物が多い傾向は、ADHDの特徴の一つとして考えられています。

しかし物を忘れる度合いが低い方は、忘れないように頭の片隅で覚えているとか、忘れないよう注意しようと思えば物忘れを防げる、なんてことができるのではないでしょうか。これが正に理解を得られにくい部分なのです。

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京本
人って自分ができることは、みんなできるって思いがちなんだ。みんなできると思っているから、それができない人を理解しにくいよ。

自分ができてしまうことは、もうその時点で「できない」を理解しにくい傾向があります。例えば掃除ができるは、掃除ができない人を理解しにくいですよね。

そのように判断基準が自分であるために、理解できないことがどうしてもでてくるのです。人が理解し合えない理由の一つは、こういった認識のズレが考えられると思います。

ここまでのポイント

・発達障害の特徴は差はあれど、実は誰もが持ち合わせている可能性がある
・そのため問題につながりやすい特徴の程度が軽めの方は、問題を防ぐことが可能なので「防げない人」を努力不足と考えて誤解してしまう

このような理由で周囲から理解を得られにくいため、発達障害の方などは「なぜできない」と責められてしまう場面が出てきてしまいます。そのために生き辛さにつながってしまうのです。

環境が自分に合わない

現代の日本の社会では、高い正確性や高度なコミュニケーション能力が求められます。「あれもこれもとマルチに、完璧にできなければならない」という社会から求められている水準が高すぎるように思います。

発達障害の方などはどうしても「できる、できない」に差があります。社会から「なんでもできる」を求められ、できないものばかりに目を向けられてしまえば、生き辛さを感じるのはごく自然な流れではないでしょうか。

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「できない」が許されないような社会では、苦しくなってしまってもおかしくないと思うの…。

今回は現代の日本の社会に焦点を当てて環境について考えましたが、このように今置かれている環境が自分に合っていないから生き辛さを感じる要因になってしまう可能性があります。

ここまでのポイント

・「できない」が許されない環境にいて、生き辛さを感じる

自信をなくし、自己肯定しにくい

ここまでに「周囲からの理解」や「環境」などの外的要因から起こる生き辛さをお話しさせて頂きました。次に考えられる生き辛さは、このような外的要因によって自己肯定感が低下してしまう辛さです。

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薄波
もう言わないでも分かるわ…。「できない」を理解されなくて、許されなくて、責められたら…自分が嫌いになってしまってもおかしくないわよ。
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京本
「できた!」という成功体験が自己肯定感を育む要素にあるので、うまくいかずに、ましてや責められてしまうならどんなに辛いか。自分を責めてしまうこともあると思うよ。
ここまでのポイント

・自己肯定感の低下や、自分を嫌いになってしまうことにより苦しむことが生き辛さにつながる

発達障害からの二次障害

発達障害によって傷ついたり、ストレスが溜まることがきっかけで体調面や精神面、はては行動面に問題が現れてしまうことを「二次障害」と言います。例として、不眠症や鬱病、家族に暴力をふるってしまうことなどが考えられます。

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京本
発達障害などの一時障害から生き辛さが生まれ、それらのストレスがトリガーとなり二次障害が現れる可能性があるんだ。
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薄波
発達障害ばかりに目を向けがちだけど、二次障害というものがあるのね。このようなことも起こりうるんだよってだけでも覚えておいてもらいたいわ。

▼こちらの動画では、発達障害の二次障害について分かりやすく伝えてくれています。二次障害について興味のある方はぜひどうぞ!

どうすれば生き辛さを減らせるのか

「生き辛さを減らして少しでも楽に生きていくためには、一体どうすればいいの?」と思ってくれたあなたに、生きやすくなるための提案をいつくかご紹介していきたいと思います。

生き辛さを減らすには周囲の協力を得ることも必要です。しかしそれだけではなく自分を少し変えば、辛さを減らすことが可能ですよ。

いつになるか分からない、周囲が変わってくれる時を期待するよりも、自分を変えていく方がより確実ではないでしょうか。

とは言ったものの、なかなか難しいですよね。なのでなるべく挑戦しやすい提案にしぼって紹介していきますので、「これならやってみようかな?」と思えたものがあったら試してみて下さいね。

考え方を変える

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京本
生きやすくなるために、まずは考え方を変えてみるのはどうだろう?

発達障害だから生き辛いのではなく、発達障害によって日常生活や社会生活、人間関係に支障が出るから辛さにつながると考えてみるのはいかがでしょう。

発達障害が悪いのではなく、あなたが悪いのではなく、ただ現代社会では支障が出てしまうから、それが生き辛さにつながってしまうのではないのでしょうか。時代や環境が異なれば、まったく問題にならないこともあり得るのです。

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京本
例えば「アフリカンタイム」というもの。アフリカの方々の多くは時間を「厳格に守るもの」ではなく「なんとなくの目安」というような認識をしているように思うなぁ。

そのため遅刻したって問題にならない。約束の時間に遅れようが、仕事の納期が間に合わなかろうが気にしない。問題にもならない。日本人からすれば嘘みたいなことですが、それが彼らの普通なのです。

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薄波
そっか。それなら時間管理に支障がでないから、辛さがひとつ減るわね。…例えばで挙げられたものが極端すぎる気がするけど。

支障が出にくくなるようにすれば問題なく生きていけるかもしれません。「発達障害だから」と諦めたり、耐える必要はまったくないと思うのです。

大事な事なのでもう一度言います。あなたが自分を責める必要はまったくありません。発達障害だから辛いのではなくて、それによって支障が出てしまうから辛いのです。

もし支障が出てきたら、「支障発見!支障発見!!総員、位置について支障を回避する方法を探せ!」なんて考えて自分を責める隙を自分に与えないようにして下さい。

提案その①

・考え方を変えることで、自分に寛容になる

働きやすくなるように動いてみる

生き辛さの原因には「働く」ことも絡んできますよね。生きていくにはお金がかかるので、お金を稼ぐ必要がある。お金を稼ぐためには働かなきゃいけないんですよね…。(あんまり乗り気はしないけど…。)

少し筆者の本音が漏れましたがスルーして、この「働く」ことが辛いか辛くないかで生きやすさは格段に変わってくるのではないでしょうか。

生きる糧を得るために働くのに、働くことによって生き辛くなって、生きているのが嫌になってしまうのは避けたいですよね。働きやすくするためには、なにができるのでしょうか?以下の提案をしていきますね。

提案その②

・障害者雇用枠で就職をする
・自分の苦手なことを知って、仕事選びをしてみる

障害者雇用枠で就職をする

もしあなたが発達障害と診断されて障害者手帳を取得、または取得見込みの状況にあるのならば、障害者雇用枠での就職が可能です。障害者雇用では会社から、障害に対する配慮をしてもらうことができます。

この障害者雇用枠での採用にによって働きやすくなった方もいらっしゃいます。(しかしデメリットとして、賃金が安い、会社側が障害に対して十分な理解をしていない場合があります)

▼障害者雇用枠について詳しく知りたいと思った方はこちらをどうぞ
障害者雇用対策 厚生労働省より障害者雇用のご案内

自分の苦手なことを知って、仕事選びをしてみる

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京本
例えば「コミュニケーションが苦手」と感じる人が営業職についたら、ちょっと苦しいものが出てくると思うんだ。
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薄波
確かに苦手に感じていることが働く上で多くを占めると大変な思いをするわ。でもまず苦手なことがよく分からないし、苦手を避けれる職業ってなにがあるのか分からないわ。

自分の苦手なことをすべて述べろと言われても、すぐ出てこない方もいらっしゃるのではないでしょうか。そんな時は自分に「なにが嫌と感じる?」と問いかけてみて下さい。

この「嫌なこと」が苦手と結びついていることが多いので、まずは嫌なことを文字にする→この「嫌」があることで起きる支障をメモするということから始めてみるのはいかがでしょう。

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薄波
私、大きな音とか騒音が嫌なのだけれど、うるさい場所にいると気を張って疲れてしまうの。
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京本
それなら工事現場で働くとか、周囲が騒がしい場所でデスクワークをすると辛いものがあるよね。
このように連想ゲームを行って、苦手を見つけていくんだ。

苦手が見つかったら、苦手に感じることの「苦手ランキング」を考えていきましょう。順位をふることで、耐えられない部分、妥協できる点が見えてきます。

苦手が分かったら次は職業選びです。職業を選ぶ際には、就職支援センターなどの支援施設を活用してみるのはどうでしょう。一人で就職先を探すのは大変なので、プロの力を借りちゃいましょう。

▼就職支援施設のひとつにジョブカフェというものがあります。
 ジョブカフェによる支援 厚生労働省

▼こちらは障害者就業・生活支援センター、通称なかぽつと呼ばれている支援施設についてです。
障害者就業・生活支援センターについて 厚生労働省

このように活用できる支援の力を借りて、自分に合った仕事選びを行ってみるのはいかがでしょうか。

書籍から対策を学んで、試してみる

関連書籍を読んで自分に合った生き辛さを減らす対策を見つける、というのはどうでしょうか。今回は一冊だけ、こんな本もありますよって紹介させて頂きますね。

▼例えばこちらの本。ADHDである著者が自身の経験から、生き辛さの解決のためにこんな方法はどうかな?と提案してくれます。

商品概要発達障害サバイバルガイド 「あたりまえ」がやれない僕らがどうにか生きていくコツ47
価格1,650円(税込み)送料無料
特徴ADHDの著者が、自身の経験から困りごとに対する解決方法を提案している
こんな方にオススメ発達障害、発達グレーゾーンの方
メリット実体験から提案される問題解決方法のため、安心感や実行のしやすさがある
デメリット提案される解決策が、必ずしも全員の解決策にはつながらないことがある
2022年2月5日現在 楽天ブックスより抜粋

▼良いクチコミ

とにかくこの本は即効性がある。全ての提案に説得力と納得感があり、行動にうつす気が湧いてくる。すぐに試せるし、コストもそんなにかからない。

引用元:Amazon

▼悪いクチコミ

ほかのレビューを見て、ちょっと期待しすぎてしまいました。

いくつかのhackはとても役に立つものだったのですが、(中略)よくも悪くも独身で男性向けの内容ではないのかな…。

引用元:Amazon

「読んでないのに購入するのはちょっと不安…」と思われた方は、市などの図書館に置いてあったら読んでみて下さい。人によって合う、合わないがありますので、買うかどうかの判断はそれからでいいと思いますよ。

提案その③

・書籍から情報を得て、実践できそうなものを試してみる

まとめ

・発達障害だから辛いのではなく、発達障害が関係して生活に支障が出るから辛くなる。支障がなければ生き辛さを感じる機会が減る
・生き辛さを減らすために、自分を少し変える挑戦してみよう!
・自分を責める必要なんてない。今、自分ができることをひとつひとつ試してみよう

いくつかの提案をしましたが、結局なにをすれば辛さが減らせるのかは、あなたに試して頂かないと分かりません。辛さを減らせるようにあなたを助けられるのは、あなたなのです。

あなたの生き辛さが減ることを願ってます。

ここまで読んで下さり、ありがとうございました。