こんにちは!こんばんは!今回も知っておきたい発達障害に関するノウハウや情報を提供させていただきます!本日は「発達障害0歳児の特徴」についてです。

子育て中の方はもとより、これから親になる方にとっても「発達障害」は気になるワードの一つでしょう。

発達障害の有病率は約1%(0.4~1.2%)といわれており、決して珍しい障害ではありません。また、発達障害についていろいろな研究が行われれ、発達障害の特性にあった支援方法が確立してきています。支援を受けることで自立した生活を送ることも可能です。

その一方で、発見が遅れると周囲に適応できないなどの理由で、心の病などの二次障害を誘発してしまうことも少なくありません。

発達障害の可能性に早期に気づけば、より早い段階で子供をケアできます。つまり、早期発見することで、子供の心的負担を少しでも減らすというメリットがあるんです。そして、発達障害0歳児の特徴を知っておくことは早期発見の第一歩と言えます。

0歳児の発達障害の特徴

発達障害0歳児の特徴は、発達障害の一つ「自閉症スペクトラム障害(ASD)」の可能性を示すものです。発達障害には「自閉症スペクトラム障害(ASD)」以外に「注意欠陥多動性障害(ADHD)」「学習障害(LD)」があります。(詳しくは後述します)これら2つについてはもう少し年齢が上にならないとなかなか気づくことはできません。

0歳児に発達障害の可能性がある場合、次のような特徴がみられます。

  • 視線が合わない・微笑み返さない
  • 手がかからない
  • 音や光に敏感もしくは鈍感
  • 人見知りしない
  • 抱っこしてもしがみつかない

それぞれについて、もう少し詳しく見ていきましょう。

  • 視線が合わない・笑わない

乳幼児は一般的に顔に興味を持ち、視線を合わせようとする性質があります。しかし、発達障害を持つ0歳児は目線が合わないという特徴があります。これは顔以外に興味がそれてしまうことが原因のようです。また、あやしても笑わないなどの特徴もあります。

  • 手がかからない

あまり泣かない、親が近くにいなくても平気、一人でずっと遊ぶといった特徴が見られます。他者への関心が薄い反面、自分の興味のある事柄については集中できます。後追いなどもしないこともあり、手がかからない子だと思われがちです。

  • 音や光に敏感もしくは鈍感

音に敏感な子供は、一見、怖がりな性格のように見えます。しかし、怖がりだけでは説明がつかないほど、ちょっとした音にも反応してしまうことがあります。また、光に敏感だとテレビやパソコンの画面から目を背けたり、光を極端にまぶしがったりします。逆に、反射しているものや回っているものを凝視するという特徴もあります。

  • 人見知りしない

あかちゃんは顔を認識できるようになると、程度の差はあっても人見知りをするのが一般的です。しかし、発達障害のある0歳児は知らない人にでも抱っこを求めるなど全く人見知りをしない特徴もあります。

  • 抱っこしてもしがみつかない

赤ちゃんは抱っこされるとしがみついてきます。しかし、発達障害があると体をのけぞらせることもあります。これは触覚過敏によるものと考えられています。

発達障害0歳児の診断について

発達障害の特徴のある0歳児を「発達障害である」と明確に診断はできません。0歳児の場合は経過観察となる場合がほとんどです。経過観察といわれると、放っておかれたように感じる方のいらっしゃるかもしれません。不安が大きいとなおのこと、そう感じてしまうでしょう。

幼い子供の成長スピードには大きな個人差があります。育児書に書かれていたり、診断に用いられる成長の基準はあくまでも平均的なものです。多くの子供はその基準通りに育つわけではありません。そのため実際に発達障害があるのかを見極めるのが経過観察です。

発達の段階チェックは1歳6か月をすぎたころから行えます。発達障害かどうかが明確に診断できるようになるのは3歳からです。多くの公的施設は2歳ごろから早期療育を行っています。

それまでの時間は、もし本当に発達障害であった場合の準備期間。そんなふうに捉えると、準備期間を確保するために少しでも早く発達障害に気づいてあげることが必要ではないでしょうか。

これらの特徴に複数当てはまる場合や不安が大きい場合は、かかりつけの小児科医や関係医療機関に相談することをおすすめします。相談することで子供との接し方のアドバイスや家族へのサポートなどが受けられます。

※各都道府県のホームページにて、関係医療機関のリストが掲載されています。

神奈川県内の各関係報

発達障害に対応する医療機関は以下の検索サイトがおすすめです。※検索することで簡単に関係市区町村の医療機関データが表示されます。

関係医療機関

【神奈川県医療機関】

検索サイト:【かながわ医療情報検索サービス

※検索することで、関係市区町村の医療機関データが表示されます。

1.検索方法は、画面左側の「キーワード検索で探す」をクリック

2.検索語句に「発達障害」を入力

3.「さらに地域を絞り込む」で市町村を選択

4.検索開始

相談機関

神奈川県の発達障害に関する相談機関の情報は、以下のPDFデータから確認できます。

 

【神奈川県相談機関】

 

PDFデータ:【発達障害支援の機関リスト(PDF:177KB)

 

発達障害の種類

そもそも発達障害とはどんな障害なのかを簡単に説明したいと思います。

発達障害は主に以下の三種に分類されます。

自閉症スペクトラム障害:ASD(広汎性発達障害:PDD(自閉症、アスペルガー症候群))

自閉症

  • 言葉の発達の遅れ
  • コミュニケーション障害
  • 対人関係や社会性の障害
  • パターン化した行動や強いこだわり

アスペルガー症候群

  • 基本的に言葉の発達の遅れはない
  • コミュニケーションの障害
  • 対人関係、社会性の障害
  • パターン化した行動、興味関心の偏り
  • 言語発達に比べて不器用

2000年に刊行された『DSM-IV-TR』(『精神疾患の診断・統計マニュアル』第4テキスト改訂版)では、自閉症障害、レット障害、小児期崩壊性障害、アスペルガー障害、特定不能の広汎性発達障害の5項目を「広汎性発達障害」と分類していましたが、2013年に改訂された『DSM-5』(『精神疾患の診断・統計マニュアル』第5版)では、広汎性発達障害の分類がなくなり、「自閉症スペクトラム障害/自閉スペクトラム症」という診断名に統合されました(レット障害をのぞく)。

引用元:LITALICO仕事ナビ

注意欠陥多動性障害(AD/HD)

  • 不注意(集中できない)
  • 多動、多弁(じっとしていることができない)
  • 衝動性(考えるより先に行動してしまう)

学習障害(LD)

読む、書く、計算するが全体的な知的発達に比べて、極端に苦手

ただし、お子様がどの発達障害かを明確に診断するのは難しいことです。なぜなら、それぞれの障害の特性を重複して持っているケースが少なくないからです。
環境や年齢によっても、強く出てくる症状も変わってきます。大切なのは、それぞれのお子様の特性を理解し、適切に支援することです。

参照:発達障害情報・支援センター

診断は3歳から

1歳6か月を過ぎると、対人関係やコミュニケーションの様子を観察することで、発達の段階をチェックしやすくなります。

この時点で、M-CHATというスクリーニング(審査)を行うことができます。

そして、3歳になると、発達障害の診断が可能になります。ただし、この段階において、発見できるのは、自閉症スペクトラム障害(広汎性発達障害)だということです。
というのも、小さい子どもの多くは落ち着きがないので、早期の段階でADHDの診断を下すことが難しいのです。
また学習障害についても、学習には高度な知能を要するので、読み書きを習う段階で顕在化してくるものとなります。

発達障害の原因

発達障害の原因は、先天的な脳機能の偏りにあると言われています。

発達障害について、よく誤解されがちなのが、発達障害になったのは「育て方が悪い」や「愛情不足」が原因ということなのですが、決してそのようなことはありません。
間違ってもご自身を責めることはしないでくださいね。

参照:Docters File

発達障害の疑いがあるとわかったら

お子さんに発達障害の疑いを感じたら、まずお住いの自治体に連絡を取ってみてください。
発達の研修を受けた職員がいて、必要な機関との連携もしてくれます。

全国自治体マップはここから

また小児科医に相談してみることもおすすめします。
とはいえ、なかなか発達障害を専門に診察できる医師が少ないという現状もあります。
まず近隣の小児科に行ってみてから、専門医に紹介してもらったり、他の病院にセカンドオピニオンを求めるのも大切になってくるかもしれません。

日本小児神経学会はここから

どこに相談すればいいのかわからない場合は、お住まいの地域の「保健センター」に連絡してみましょう。この他、乳幼児健診のタイミングで発達の具合を相談することもできます。
大切なのは、お母さん・お父さんだけで抱え込まなくても良いということです。勇気を出して相談してみて下さいね。

まとめ

今回は発達障害0歳児の特徴をご紹介しました。

【0歳児の発達障害の特徴】

  • 視線が合わない・微笑み返さない
  • 手がかからない
  • 音や光に敏感もしくは鈍感
  • 人見知りしない
  • 抱っこしてもしがみつかない

発達障害の診断が可能になってくるのは、早くて3歳頃からです。それまでにお子さんの発達具合で気になる部分があれば、お住まいの自治体の窓口などで相談してみて下さい。

先ほどお伝えした通り、発達障害は決して珍しい障害ではありません。
大切なのは、発達障害児が、豊かな社会生活を送ることができるように、療育、支援をしていくことです。

親御さん自身もとても不安な気持ちを抱えていることは当然のことだと思います。
どうか一人で悩まず、様々な機関、周囲の人に支援を求めてくださいね。