この記事では、発達障害の人はなぜコミュニケーションを取るのが苦手なのか、うまくコミュニケーションを取るコツについて解説します。悩んでいる方はぜひチェックしてみてください。解決法をお伝えします。
目次
発達障害だとコミュニケーションを取るのが苦手
発達障害、とくに自閉症スペクトラム障害(ASD)や学習障害(LD)を持っていると、コミュニケーションを取るのが苦手な傾向があります。その理由は、コミュニケーションを取るのが苦手な特性を持った障害だからです。
それでは、自閉症スペクトラム障害(ASD)や学習障害(LD)の人とうまくコミュニケーションを取るにはどうすればいいのでしょうか。自閉症スペクトラム障害(ASD)や学習障害(LD)の特性とコミュニケーションを取るコツについてお伝えしていきます。
自閉症スペクトラム障害(ASD)とコミュニケーションを取るコツ
自閉症スペクトラム障害(ASD)を持った人とうまくコミュニケーションを取るコツについて説明します。
自閉症スペクトラム障害(ASD)は下記の特性があります。
自閉スペクトラム症の子どもは人に対する関心が弱く、他人との関わり方やコミュニケーションの取り方に独特のスタイルがみられます。相手の気持ちや状況といったあいまいなことを理解するのが苦手で、事実や理屈に基づいた行動をとる傾向にあり、臨機応変な対人関係を築くことが難しく誤解されてしまいがちです。対人関係でのこのような特徴的な行動は幼少期からみられ、年齢とともに現れ方が変化します。
すまいるナビゲーター
自閉症スペクトラム障害(ASD)を持っていると、話の意図をくみ取るのが難しく、相手の言ったことをそのまま受け止めてしまう傾向が高いです。自閉症スペクトラム障害(ASD)の人と話していると、話が噛み合わない、冗談が通じない、と感じてしまうことが多いのではないでしょうか。
自閉症スペクトラム障害(ASD)を持った人と話すときは、できるだけ具体的に話をするようにしましょう。抽象的な表現、曖昧な言葉を使うのはNGです。
具体的に伝える
下記のように具体的に相手に伝えましょう。
例1
✖「早く宿題を終わらしなさい」
何時までに終わらせばいいのか分かりません。
〇「17時までに宿題を終わらしなさい」と具体的に伝えてあげましょう。
例2
✖「部屋を片付けなさい」
どこをどうやって片付けたらいいのか分かりません。
〇「部屋に掃除機をかけて、机の上にある本を本棚に戻しなさい」と具体的に伝えてあげましょう。
イエス・ノーはっきり伝える
日本人ははっきりと物事を言わない性質があり、ついつい曖昧な言葉を使ってしまいがちです。しかし、自閉症スペクトラム障害(ASD)の人と話すときは、曖昧な言葉では伝わりません。イエス・ノーをはっきりと伝えましょう。
学習障害(LD)を持った人とコミュニケーションを取るコツ
続いて、学習障害(LD)を持った人とうまくコミュニケーションを取るコツについてお伝えします。
学習障害(LD)は下記の特性があります。
学習障害とは、視力や聴覚に障害がなく、知的な遅れもないうえに、教育環境も整っており、本人が努力しているにも関わらず、文字や数の読み書きや操作(文章を書くなど)著しく苦手な状態です。文部科学省の定義では「基本的には全般的な知的発達に遅れはないが、聞く、話す、読む、書く、計算する、または推論する能力のうち、特定のものの習得としように著しい困難を示す様々な状態」とされています。
はぐくむ
学習障害(LD)は、聞く、話す、読む、書く、計算することが難しい障害です。
5つすべてに当てはまる場合もあれば、どれか1つしか当てはまらない場合もあります。分かりにくい障害であることから、本人が怠けていると誤解されるケースもあります。
文章の意味を理解するのが難しい場合は話をして伝える、聞くことが苦手な場合は文章や図で伝える、といったように障害に応じた配慮をする必要があります。
まとめ
この記事では、発達障害、「自閉症スペクトラム障害(ASD)や学習障害(LD)」を持った人がコミュニケーションを取るのが苦手な理由と、うまくコミュニケーションを取るコツについてお伝えしました。発達障害を持った人とコミュニケーションを取るときには、様々な配慮が必要になり、大変だなと感じた方も多いでしょう。健常者とのコミュニケーションなら、スムーズに意思疎通ができ、そこまで気を配る必要もないです。
「コミュニケーションを取る=楽しいこと」だと私は考えています。的確に伝えることばかりに気を取られてしまって、コミュニケーションを取るのが嫌になってしまっては本末転倒だと思います。
自閉症スペクトラム障害(ASD)を持っている場合、特定の分野に強い関心があるため、興味のある話題になると、話が止まらなくなる傾向があります。興味のある話題や趣味のことなら、コミュニケーションを取りやすく、盛り上がることも多いといえます。障害に配慮しつつも、コミュニケーションを楽しむことを忘れないでいただきたいです。