こんにちは!こんばんは!今回も知っておきたい発達障害に関するノウハウや情報を提供させていただきます!本日は「発達障害の原因は食べ物」についてです。
発達障害の原因は何なのでしょうか?遺伝やストレス、環境、食生活などいろいろな原因がインターネット上では書かれています。
私自身、3人の子どもがいますが、我が子に発達障害の疑いがある子がいます。記事を書くためにいろいろな事を調べれば調べるほど、『発達障害があるのだろう。』という疑いは確信に近くなっているのを感じています。
原因は妊娠中の食べ物なのか?遺伝なのか?などといろいろ考えて今でもたまに考える時があります。しかし、過去にはさかのぼれません。私なりに今できる事は何かを考え、調べてまとめています。ご覧ください。
目次
発達障害の原因は食べ物だけではない【さまざまな要因】
発達障害の原因は、はっきりとした原因はわかっておらず、生まれつきの脳の機能障害です。環境要因や食事など栄養要因、遺伝要因などが言われていますが、どれも明白ではありません。しかし、長年の研究から分かった事もありさまざまな要因が複雑に絡み合っていると考えます。
発達障害の原因として考えられていることを、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠陥多動性障害)、LD(限局性学習障害)にそれぞれ分けて解説してきたいと思います。
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発達障害の具体的な内容についてはこちらの記事をご覧ください。
ASDの原因と考えられている事
自閉スペクトラム症(以下、ASD)の原因は、高い確率で遺伝すると言われてきました。
しかし、現在の考え方では、さまざまな要因が重なることによりASDが発症するという事の方が自然な考えのようです。ここでは、さまざまな原因が推測されていますが、ASDの原因を大きく二つで考えます。
- 体質的な“なりやすさ”の【遺伝的要因】
- 大気汚染や栄養不良【環境要因】
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体質的な“なりやすさ”の【遺伝的要因】
親がASDであれば、子もASDになるという、“遺伝する確率”は現在のところはっきりと分かっていません。(しかし、一卵性双生児の発生率は。6割以上でかなり高い確率です。)親族にいれば発症しやすい傾向があるとは言われていますが、全てを“遺伝”という言葉では説明ができません。
なので、遺伝的関与がないとも言い切れませんが、遺伝であれば、遺伝子の特徴的な変異があるはずです。ASDに関連している“なりやすさ”を持つ遺伝子は数多く見つかっていますが、強い関連性を持つ遺伝子は今の段階では見つかっていないようです。
しかし、生活習慣病になりやすい人と、なりにくい人がいるように、なりやすい体質を持つ人がいるのではないか?とも考えられているようです。
ただ、繰り返しになりますが、はっきりしたことが分からないという事、親の育て方の問題ではなく、脳の器質的な異常であるということは明らかです。
大気汚染や栄養不良【環境要因】
環境要因としては、栄養不良(葉酸・ビタミンD・オメガ3脂肪酸など)、環境化学物質(水銀や、農薬・殺虫剤)による大気汚染が原因として考えます。
栄養不良
妊娠中の体内に葉酸やビタミンD、オメガ3脂肪酸などは、胎児の形成や発達過程に重要な栄養素で、主に、ビタミンDはカルシウムの吸収、葉酸は胎児の体を作るための重要な栄養素で、赤血球やタンパク質を作り、細胞を作ります。
妊娠中の胎内で低栄養状態になり、必要な栄養素が不足すると、運動や言語発達の遅れに関連性がある可能性が明らかになったという研究結果もあります。また、葉酸は妊娠前から摂取していると自閉症の発生リスクが低くなる研究結果もあります。
しかし、取り過ぎもよくなく、病気の発見に遅れが出る可能性があります。自己判断でのサプリメント使用は思わぬ副作用を招きかねません。
生まれてからも子どもの低栄養状態であると発達に影響があり、後天的に欠乏している栄養素を食事の改善とともに、サプリメントを摂取し、自然治癒力を高めるオーソモレキュラー療法という考えもあります。
【関連動画】
こちらの動画ではオーソモレキュラー栄養療法について解説されています。
オーソモレキュラー療法はオンライン診療もあります。気になる方は一度相談してみてはいかがでしょうか?
環境化学物質
ASDの発生リスクのひとつとし言われていた水銀ですが、はっきりとした因果関係は認められていません。水銀は、マグロ類などの一部の魚に多く含まれていると言われてたり、ワクチンの保存剤などに使われています。
マグロ類の魚は、あくまでも取り過ぎに対しての注意喚起で、1回あたり60gから80gを週に2回以下程度なら問題ないとされています。ワクチン接種による水銀は、インフルエンザワクチンなどの接種により体内に微量に取り込んでしまいますが、こちらは水銀による影響はほぼないと考えられています。
次に、環境科学物質である農薬の、ネオニコチノイド系農薬を散布された野菜の摂取や空気中に蔓延する農薬を体内に吸い込む事で、脳神経に異常をきたすことが確定的だと言われている論文もあります。
しかも、農薬の使用率が高いほど発達障害の発症率が高く農薬使用量と一万人当たりのASD患者数は相関関係があり、中国、韓国、日本という不名誉な順位で、日本も発達障害の患者数が多い国です。
ネオニコチノイド系農薬の特徴として、神経毒性、浸透性、残留性という特徴があり、脊椎動物より昆虫に対して効果があり、人体には影響がないと言われていましたが、のちに影響があることが分かりました。また、水にも溶け、地中にも浸透し、長くとどまります。
農薬が増えている、または使用がなかった時代より、確実に発達障害の発症率が増えているのも事実で、危険を訴える論文も数多く出され、EU諸国は使用をネオニコチノイド系農薬禁止しているのにもかかわらず、日本では使用制限が緩和されています。
また、影響は大人にもあり、継続的に摂取し続ける事により、ガンや、神経系、ホルモンなどに異常が関連していると言われています。
これが現状ですが、将来的に一人でも発達障害を増やさないためにも、事実として知っておかなければならないのかもしれません。
対策法は?
残念ながら、今、日本のスーパーで売られている野菜のほとんどがネオニコチノイド系農薬が使われている野菜です。
農薬や化学肥料を使わずに栽培された野菜が【有機JISマーク】という農林水産省が定めた厳しい安全区基準を通過した野菜ですが、値段が少々お高めです。
スーパーで売っている野菜の農薬を少しでも減らす対策法を紹介します。
【各種対策法】
【方法】 | 【注意点】 | |
皮をむく | キャベツや白菜などは1枚目の皮は捨てる | |
加熱する | 効果が高いのは揚げる、炒める、ゆでるの順 | |
水で洗う | 流水で30秒以上洗う | 水は流し続ける |
酢水で洗う | 酢1に対して水2の割合の水で洗う | 食材により使えない(風味を損なうため) |
塩水で洗う | 水に対して2%の塩で洗う | つける時間は30秒から1分が基本。皮が厚いものは長く浸ける |
重曹で洗う (食用を使用) | 水500㎖に対して重曹大さじ2の割合の水で洗う | つける時間は30秒から1分が基本。皮が厚いものは長く浸ける |
野菜用洗剤で洗う | 使用する洗剤によるが、必ず用途に【野菜・果物】との記載のあるものを | 各種メーカーの使用方法を参照 |
50℃洗い | ボウル等に常温水と沸騰した湯を半々に入れ、50℃を作る | 葉物野菜は15秒程度 その他硬い野菜は2分から5分程度 肉や野菜は2~5分程度だが、すぐに調理が必要 43度以下になると雑菌が繁殖するので温度に注意が必要 野菜以外肉、魚、卵なども洗える |
“これなら簡単”という方法があれば試してみてください。目には見えませんが、将来的に何かが違ってくるかもしれません。
ADHDの原因と考えられている事
ADHD(注意欠陥多動性障害)の原因もいまだにはっきりわかっておらず、脳の偏りによるものと言われていますが、明白な事は分かっていません。
注意欠陥多動性障害(以下、ADHD)や精神疾患を持っている、親やきょうだい間などで遺伝する可能性は高くなりますが、一卵性双生児であっても100%遺伝するという事ではありません。
こちらも環境要因や、脳機能に関する遺伝子の特異が関係していると考えられています。2点にしぼって解説していきます。
- 脳の偏りや神経伝達物質不足による【脳機能の異常】
- 栄養不足や喫煙【環境要因】
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ADHDの特性についてはこちらご覧ください。
脳の偏りや神経伝達物質不足による【脳機能の異常】
ADHDの原因は、生まれつき脳の偏りがあると言われています。胎内で発達する頃に、脳内の神経伝達物質であるドーパミンやノルアドレナリン、セロトニンが不足し、脳の前頭葉の働きが弱いため起こると考えられています。
ノルアドレナリンはストレスかかると放出され、血流量を増やし、活動を維持しやすい状態にします。ドーパミンは、脳の報酬系と呼ばれ、快感や意欲、達成感や、運動の調節の役割を持っています。そんな2つをコントロールするのがセロトニンです。
ADHDの人は、前頭葉の一部の機能不全という研究結果があります。脳の前頭葉にある前頭前野(ぜんとうぜんや)は、記憶や感情、行動の制御、計画性など人間らしく生きるための重要な働きを持っています。
この、前頭前野の機能が偏りがあると、不注意行動や衝動性、多動性という特徴として現れると考えられています。ADHDの場合、ドーパミンやノルアドレナリンが適切に送られず、前頭葉の活性がしにくい状態になると考えられています。
ADHDは承認薬もあり、薬でドーパミン分泌量を調整する事も可能です。気になる方はかかりつけ医に相談してみてください。
しかし、薬を飲む事だけが治療ではありません。ADHDの特性として脳内で起こっている事を理解し、本人の不注意は努力だけで改善しないという、周囲の理解や、“どんな自分も、価値がある”という自己肯定感を育てる必要もあるのではないかと考えます。
また、セロトニンも不足すると、不安やイライラにつながります。こちらも、朝日を浴びる、規則正しい生活を送る、食事をよく噛んで食べるなどでも分泌量が増えると言われています。
他にも、だ液をたくさん出して虫歯予防にもなりますよ。
調噛み応えのある食材や、調理法なども気を付けてくださいね。
調理法もゆですぎない、噛みやすい大きさなど、気を付けます!
【関連動画】
ADHDの当事者が脳内で起こっていることを『こんな感じ!』と解説されています。
栄養不足や喫煙【環境要因】
人間は、生命を維持し、健康に生きるために食事など口から摂取する栄養が欠かせません。病気を未然に防ぐためにもバランスの良い食事が必要です。
5大栄養素はという5つの栄養素があり、それぞれに役割があります。主に、体を作ること、体のエネルギーになること、体の調子を整える事に必要不可欠です。
【主な働き】
糖質(炭水化物) | 体と脳のエネルギー源になる。血糖値の急激な上昇を招く取り方には注意が必要。 |
脂質 | エネルギー源になり、ビタミンの吸収を良くする。植物性と動物性がある。 |
たんぱく質 | 体の中の筋肉、血液、髪の毛や爪などほとんどのものを作る。植物性と動物性がある。 |
ビタミン | 代謝を調節する。水溶性と脂溶性に分かれ、脂溶性は体内に蓄積する。 |
ミネラル(無機質) | 体の調子を整え、血や骨を作る基となる |
これらの栄養素は、何かが多くても、少なくても、体のバランスを崩してしまいます。
しかし現代は、様々な食品が大量生産されるようになり手に入りやすくなった反面、そうでなかった時代に豊富に栄養を含んでいたものが減少したり、色鮮やかに美しく販売するために添加されるものが増え、栄養素ではなく、体に悪いものを添加し販売されている物も数多くあります。
また、大気汚染、喫煙、ストレスなど、さまざまな要因があり、栄養素は意識して摂らなければ発達障害があるなしにかかわらず、私たちは栄養不足と考えます。
栄養素の不足
ADHDの原因で栄養が関係しているという考えがあります。ビタミンB群、D、鉄分、オメガ3脂肪酸、マグネシウム、亜鉛などのさまざまな栄養素の不足が原を改善することにより、不安や注意障害、多動や攻撃性などの症状改善した例もあるようです。
前述したように、鉄分が足りないから鉄分を補えばいいという単純な話ではなく、その背景も考える必要があります。
カルシウムを例にすると、必須ミネラル(鉄、亜鉛、マグネシウムもこれに含まれます)の中のひとつで、成人の体内に約1キロ含まれています。足りなければ、カルシウムは骨や歯を作る事ができません。しかも、体内で作る事ができないので、食事などでとる必要があります。
足りないと、疲れや、免疫力の低下などを招き、神経伝達物質も作られにくくなります。ミネラルを多く含む食品は魚介類、海藻類、ナッツ類、野菜などに多く含まれています。(ナッツの仲間くるみにはオメガ3脂肪酸が豊富です)
多く含む食品を見ると、普段の食生活に取り込みにくいものではない印象で、“結構食べてるのに。”と感じる方もおられるかもしれません。
しかし、前述したように、食品の大量生産により、食品自体が持つ栄養自体が減ったり、食品添加物や水に加工の工程でミネラルが排出されたりしています。
そうなると、“体に良い”と思って摂取したはずが、そうではないことになります。しかし、毎日忙しい中を便利で手軽なものが助けてくれているのも事実です。
どんな事でも、メリット、デメリットがあるように、今の自分にとっては何が必要か考えたいですね。
いつもは出来ないけど、なるべく加工していないものを選ぶ、運動を心掛けるなど、無理なく栄養をとりつつ、体の元気もサポートしていきたいですね。運動することにより、カルシウムは骨を作る細胞を活性化させます。
喫煙(受動喫煙)
妊娠期から、小児期にかけて親が喫煙している環境で育った子どもは、そうでないのに比べ、ADHDになる確率が高くなる研究結果が出され、時々喫煙環境になるより、常に喫煙環境にある方の確率が上がることも分かっています。
また、タバコ吸う事によって、体に及ぼす影響は、吸う人、吸わない人にも健康にさまざまな悪影響だという事は、言われ続けています。
参照:厚生労働省たばこ
食品添加物
食品添加物で影響があるという調査結果も。着色料や保存料を含んだ飲み物を飲んだ子と、そうでない子では着色料や保存料を含んだ飲み物を飲んだ子に多動傾向がみられたという報告があります。
現在、日本で使用されている食品添加物は800種類を超え、日本では認可されている添加物が、海外では使用禁止になっている物もたくさんあります。商品の見た目や値段、賞味期限などは商品を購入する時にチェックされているかと思いますが、裏返して成分表を見てみると、たくさんの記載がある食品も。
ADHDにかかわらず、さまざまな健康被害があると言われていても、スーパーにはたくさん並んでいます。成分表示少ない、なるべくシンプルな記載の物を選びたいですね。
【関連動画】
こちらでは食品添加物がどういった理由でいけないのか解説されています。
LDの原因と考えられている事
LD(限局性学習症)の原因についても明確でなく、脳の中枢神経の障害という説がありますが、1990年代に学習障害児に行った脳波などの中枢神経系の機能障害のあった子どもは3割程度で、大半は原因が特定できませんでした。
2004年に制定された発達障害者支援法にも、脳機能の障害という表現にとどまっています。
しかし、ある論文では、体のどこかの原因確定論より、本来の学習指導要領では指導できない子どもをいかに支援していくかが大事で、原因を究明するより、現在の教育をより良くすることが大切と論じられていました。
内閣府の平成26年版子ども・若者白書(全体版)によると、通常学級には発達障害がある在籍する知的発達に遅れはないが、学習や行動に困難さを示す子どもが小中学生全体の6.5%程度居るのにもかかわらず、個別に配慮がされていない子どもは全体の4割程度で、通級による指導をほとんど受けていない状況で、全国の小中学校を合わせて7,800人ほどでした。
その後、年々通級指導を実施する学校は増加し、平成30年からは高等学校でも制度化され、単位としても認められるようになりました。令和元年に文部科学省が発表している通級による指導を受けている児童生徒数は約134,000人2倍近くに増えています。
通級は学校で受けられる個別指導。周囲の目や授業の遅れなどを考えると、通級指導を受ける事に抵抗を感じる子どもさんや親御さんもおられるかもしれません。
他校通級の場合、親は送迎が必要な場合がありますが、担任の先生以外に子どもを見てくれて、実際に先生の指導を目で触れる事により、家庭での困りごとの相談窓口が増え、家庭での学習に対する子どもへの理解や接し方の参考になるというのが一番のメリットかもしれません。
【関連動画】
こちらの動画では、学習障害について詳しく解説されています。
まとめ
こちらの記事では発達障害の原因は食べ物についてまとめました。
- 発達障害の原因は食べ物だけではなく、いろいろな要因が複雑に絡み合っている。
- すべての発達障害(ASD、ADHD、LD)ではっきりとした原因がわかっていない。
- ASDの原因として考えられているのは、遺伝要因と農薬などの環境要因。ADHDの原因として考えられて脳機能の異常や環境要因。
- 農薬をなるべく取り除いて食べる。加工品や食品添加物を意識して自分に合った利用をする。
- さまざまな要因で、栄養素は意識して摂らなければ発達障害のあるなしにかかわらず、私たちは栄養不足である。
- LDは、本来の学習指導要領で指導が難しい子どもに対応。年々増加している。
- 通級指導教室での対応が年々増えている。学校で受けられる個別指導。家庭での子どもの接し方の参考になるのがメリットと考える。
この情報が少しでも誰かのお役に立てれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました。