こんにちは!こんばんは!今回も知っておきたい発達障害に関するノウハウや情報を提供させていただきます!本日は「発達障害による気持ちの切り替え」についてです。
「子どもにご飯やお風呂の声をかけても、なかなか行動してくれない。目の前のことに夢中になってしまうし、どうしても他の行動に切り替えるのが苦手。。どうしたら。。」
上記のような悩みについてお答えします。
少しでもお役に立てると嬉しいです。ご参考として一読ください。
目次
発達障害で気持ちの切り替えが苦手【対策3つ】
「子どもがどうしても気持の切り替えが苦手」、その場合の対策は以下の3つです。
- 言い分を聞く
- 予めスケジュール予定を伝える
- 終了前に終わりの目安を伝える
※参考記事:一般社団法人・日本小児神経学会
前提補足:なぜ気持ちの切り替えが苦手?
それぞれの詳しい解説の前に、以下、補足情報です。【気持ちの切り替えが苦手な理由】について。
【補足情報:気持ちの切り替えが苦手な理由】
- 見通しを立てるのが苦手
- 心(感情)の制御が上手くできない
- こだわりが強い
- 具体的な行動・指示が分からない
以上のようなことが原因になると考えられます。以下、それぞれについて。
見通しを立てるのが苦手
発達障害の子供たちは、自分の今の状況・その後の未来・結果を想像する力が弱い特性があります。具体的には下記のようなことが苦手です。
- 課題にかかる時間を考える
- 優先事項を考える
- スケジュール管理
心(感情)の制御が上手くできない
【今しなければいけないこと】よりも、【自分のやりたいこと】を優先してしまう特性があります。
やりたいことに夢中になると、なかなかそこから切り替えることができません。周囲のことは目に入らなくなります。
また、【違うことをする】、ということに不安を感じ、気持ちが追いつかず、切り替えられないという特性もあります。
こだわりが強い
1つのことに対するこだわりが強い特性があるため、なかなか次の行動に移れません。そのため、複数のことを考えながら行動することも苦手です。
具体的な行動・指示が分からない
具体的になにをすれば良いのか、どう行動すれば良いのかがわからない、という特性もあります。
具体的には、みんなで何か課題をおこなうときに、先生から言われたことがわからず、自分だけウロウロと迷ってしまう、など。
指示が理解できないので、行動もできないのです。
以上、前提補足情報についてでした。
子どもの言い分を聞く
まずは子どもの言い分を聞くことが大切です。発達障害のある子どもは、こちらの言うことをあまり素直に聞いてくれません。
言葉からイメージをすることが苦手であり、声を聞くだけでは切り替えがうまくできません。そこで叱ってしまうと余計に混乱してしまいます。
そこで、まずは【子どもの言い分】を聞くことがおすすめです。言いなりではありません。あくまで子どもに寄り添い、話を聞くだけです。
【具体的】子どもの気持ちを想像して言葉を出す
子どもの言い分を聞いたあとに、こちらの言い分を伝えることが大切です。
子どもも、まず自分の言い分を聞いてもらえることで心が落ち着いた状態になります。そして落ち着いた状態であれば、こちらの言葉を聞いてくれます。
まずは相手に寄り添い、言い分を聞いた後、こちらの言葉を伝えることがコミュニケーションの基本と言えます。
もちろん私達大人側も、このコミュニケーションの基本を大切にしなくてはいけないですね。
ということで、【まずは子どもの言い分を聞く」についてでした。
予めスケジュール予定を伝える
予め、子どもにスケジュール予定を伝えます。そうすることで、子どもの頭の中にも、「これをやったら、次はあれで」という見通しが立ちます。
- 文字
- 絵
などを紙に書いて子どもに伝えるのも効果的です。(口頭だけでは覚えられなかったり、忘れた時に確認できなかったりするため)
上記の対応をすることで、実際に子どもが切り替えの難しい場面になったときも、予め共有したスケジュールを見ることができるので、納得もしやすくなります。
終了前に終わりの目安を伝える
子どもが何かをおこなっているときに、「あと〇〇回だよ、「あと○○分だよ」と伝えます。そうすることで、子どもも余裕を持って次の行動に移りやすくなります。
【注意点】目の前でちゃんと伝える
予告することは大切ですが、遠くからで伝えるだけでは、子どもも何かに集中している場合、声が聞こえないということもあります。
そのため、ちゃんと目の前で、こっちに注意を向けさせることが重要です。
- スケジュール表を見せる
- 時計(時間)を見せる
以上のことを意識して伝えることで、子どもにも伝わりやすくなります。
子ども達も徐々に慣れてきます
上記でお伝えした、「気持ちの切り替えが苦手」対策3つを継続的におこなうことで、子ども達も徐々に慣れてきます。
- 言い分を聞く
- 予めスケジュール予定を伝える
- 終了前に終わりの目安を伝える
上記3つに慣れてくると、こちらから声をかけなくても、子どものほうでちゃんとスケジュール通りに動けるようになります。
個人差もあるため、子どもによっては対策をしてもなかなか変わらない可能性もあります。しかし、そこで焦っては逆効果。大変ではありますが、子どもに寄り添った行動が大切です。
実際に気持ちの切り替えが苦手なお子さまをもつ親御様の、実体験動画です。どのように対策したかもリアルかつ具体的に語られています。
参考動画:癇癪で大怪我 気持ちの切り替えへの対策
ここまで、「発達障害により気持ちの切り替えが苦手」対策3つ、ということで解説してきました。繰り返しますと、対策は以下の通りです。
- 言い分を聞く
- 予めスケジュール予定を伝える
- 終了前に終わりの目安を伝える
もしかしたら「いや、これくらいはわかってるわよ」というご意見もあるかもしれません。
ですので、以下、さらに具体的な支援プログラム情報にいてもお伝えします。
ペアレントトレーニング【厚生労働省も推奨】
ペアレントトレーニングとは、1960年代にアメリカで開発された支援プログラムです。
- 知的障害
- 自閉症
などの特徴を持つお子様について、支援機関で取り組んでいる療育をご家庭でもおこなうことを目的に開発されました。
現在は、日本でもこのペアレントトレーニングのプログラムが取り入れられています。厚生労働省も推奨です。
※参考記事:厚生労働省【ペアレント・トレーニング実践ガイドブック】
以下の記事もペアレントトレーニングについて詳しく解説しています。参考情報としてお役に立てれば嬉しく思います。
参考記事:子供が変わるペアレントトレーニング
以下、参考記事になります。ぜひ一読ください。
また、以下の参考記事も一読いただければと思います。「子どもがどうしても【癇癪(かんしゃく)】をおこしてしまう」、ということについて、対処法を詳しく解説しています。
参考記事:癇癪(かんしゃく)の対処法
以下、参考記事です。お役立てください。
さらに、お子様のサポートのために、親御様がストレスを抱えてしまう状況もゼロではありません。
以下の参考記事は、【親御様がストレスを抱えずに笑顔で過ごすための考え】、についてまとめたものです。よければ参考にしてください。
参考記事:発達障害ストレス【親御様も笑顔で】
以下、参考記事です。ぜひお役立てください。
まとめ
ここまで、「発達障害により気持ちの切り替えが苦手」理由・対策3つ、その他参考記事(ペアレントトレーニング・癇癪の対処法・親御様のストレス緩和)をお伝えしてきました。
【補足情報:気持ちの切り替えが苦手な理由】
- 見通しを立てるのが苦手
- 心(感情)の制御が上手くできない
- こだわりが強い
- 具体的な行動・指示が分からない
【気持ちの切り替え】対策3つ
- 子どもの言い分を聞く
- 予めスケジュール予定を伝える
- 終了前に終わり
※子どもたちも徐々に慣れてきますが、【焦り】は禁物です。
【具体的な支援プログラム】
- ペアレントトレーニングのすすめ【厚生労働省推奨】
- ※参考記事:厚生労働省【ペアレント・トレーニング実践ガイドブック】
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。