こんにちは!こんばんは!今回も知っておきたい発達障害に関するノウハウや情報を提供させていただきます!

本日は「発達障害の子に対するトランポリンの効果」についてです。

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薄波
「子育てにトランポリンがいいっていうけど、どんな効果があるんだろう?」
「いろんな商品があるけど、なにを基準に選んだらいいんだろう?」

こう悩んでいるのではないでしょうか?

トランポリン遊びを試さないことで、お子様の伸びる能力を逃してしまうかもしれません……

でも大丈夫です!この記事を読むことでトランポリンの素晴らしい効果と商品を選ぶ時の優先事項がわかります。

ぜひ最後までお読みください。

発達障害の子が抱える問題をおさらい

発達障害を抱えるお子様は、生まれつき脳のはたらきに特徴があるといわれています。

主に「自閉スペクトラム症」「注意欠陥多動症」「学習障害」「チック症」「吃音症」などの発達障害があるといわれています。

参照:厚労省

このような症状をお持ちのお子様たちは好きや得意な感覚に偏りがあり、それによってみられる症状も多岐に渡ります。

発達障害の子の苦手な点として以下が挙げられます。

発達障害の子の苦手なこと

・姿勢を保つことが苦手
・ひとつの課題に集中しにくい
・動き回る、自傷行為をする
・他の子と関わりたがらない
・言葉の発達がゆっくり

例えば、自閉症の子は特定の好きな感覚を求め続け、過度に集中してしまい他者への関心がもちにくい特徴があります。

多動症の子は触刺激や体を動かす感覚を求めるため、ずっと動いていたり自分の体を叩いたりして触刺激を求める傾向にあります。

注意欠陥症の子は音や視覚情報に過敏に反応し、特定の課題に集中することが苦手です。

その子の『好き』や『得意』な感覚を求めることが多いため、かたよった刺激を得ることになり、その他の感覚を統合できず、うまく環境になじめないことが問題となります。

▼こちらの記事も参考になります。

トランポリンはどんな症状がある子供に有効なの?

では、トランポリンはどういった症状がある子に適した遊びなのかをみていきましょう。

適応となるのは……

トランポリンが適応になるお子様の特徴

・全身運動が少ない子
・姿勢を保つことが苦手な子
・多動傾向の子
・ストレスを抱えやすいチック症、吃音症の子にも
・社交性の乏しい子

といったお子様に適した遊びと言えます。

トランポリンによる良い効果って?

トランポリンにはどんな効果があるのでしょうか?

主な効果として以下が挙げられます。

トランポリンの良い効果

・姿勢を保つ力
・眼を動かす力
・リズム感覚
・ストレスを発散する
・感覚を統合する力

姿勢を保つ力

姿勢を保つチカラには全身の『筋力』『感覚』の両方が必要です。

筋力はインナーマッスルと言われる姿勢を保つ筋肉と手足を自由に動かす力がとても大切になります。

感覚“触覚”やバランス感覚といわれる“前庭感覚”、関節や筋肉が動いたことを感知する“固有感覚”があります。

姿勢を保つのに『感覚』もとても大切な要素となっています。

トランポリンは上下への全身運動により『筋力』と『感覚』の両方へアプローチでき、姿勢をとることが苦手なお子様にとても良い効果があるといえます。

眼の動き

眼の動きも成長のためには大切な要素となります。人が得る情報は半分以上が『視覚』からの情報といわれています。

そのため眼球運動の成長がゆっくりだと、子どもが吸収できる情報が少なくなり全体の成長もゆっくりになります。

眼球運動には大きく分けて、『注視』と『周辺視』に分けられます。

注視というのはある特定のものに焦点を当てて、ものを見ることです。

周辺視は注視している時に見えている、それ以外の周辺のものをみる能力のことです。

トランポリン上で自分の体が動いている状態で特定のものを注視することになるので、自然に眼球運動を促せます

▼眼球運動についてはこちらの記事もご参照ください!

リズム感覚

リズム感覚の成長にも役立ちます。

協調運動ともいわれますが、体の動きをスムーズにおこなう脳の機能のことです。

協調運動は脳の中の小脳という部位が大きく関わっています。

トランポリン上で規則的なリズムでジャンプをすることで、自分の動きを調整しようとするためリズム感覚を養えます

ストレスを発散する

多動症のお子様は好き・得意な感覚に偏りがあります。

ものに触れる感覚や、全身で運動する感覚を求めたがります。

結果として衝動的に動きまわったり、じっとしていられないなどの行動につながっているといわれています。

トランポリンはダイナミックな運動なので、たくさんの運動エネルギーを発散させられます

適度な疲労感からその後の勉強などの課題に集中がしやすくなります。

また楽しいという快刺激が得られることで、脳内ホルモンのセロトニンドーパミンといった幸福ホルモンも放出されます。

こういった脳内ホルモンは神経の伝達を早める効果があるといわれているので、脳の発達にもいいですね。

感覚を統合する力

多動症のお子様に限らず、発達障害がある子は好き・嫌いな感覚にかたよりがあるため、どうしても好きな感覚を求めます。

すると特定の感覚が敏感になり、他の感覚から得られる情報が少なくなるため成長がゆっくりになるといわれています。

感覚統合とは、触覚や視覚、聴覚、前庭覚、固有感覚などの感覚を脳内でうまく整理することで、環境に対して適した姿勢や行動をとれるようになる機能のことです。

トランポリンでの全身運動はそういった様々な感覚をジャンプや姿勢を変える運動を通し、脳内で感覚を整理する能力の成長を促せます。

トランポリンをやるデメリットはあるの?

トランポリンをやることでおこるデメリットはお子様の成長だけでなく、自宅での環境面で注意したいことがあります。

トランポリンのデメリット

・怖がる子もいる
・脳への悪影響が…?
・落下して怪我をする危険性
・騒音が気になる

怖がる子もいる

トランポリン上で上下にジャンプをする運動は、慣れるまでは怖がる子もいます。

今まで経験したことがない感覚に驚いてしまうからです。

幼少期のそういった経験がトラウマになってしまい、逆に動こうとしなくなる可能性もゼロではありません。

そのため、初めてトランポリンを使うときは親が抱っこをして軽いジャンプをしたり、横になった姿勢でトランポリンを上下に動かすなど、恐怖心が出ない範囲で遊ぶことをおすすめします。

脳への悪影響も…?

乳幼児のお子様がトランポリンなどの少し激しい運動をすると、頭へのダメージが起こる可能性があります。

揺さぶられっ子症候群など、まだ脳の構造がしっかり構築されないうちに激しい運動をすることで脳にダメージを与える可能性があります。またムチ打ちのような症状も起こり、痛みや身体の異常形成などの危険性があるため注意が必要です。

トランポリンの適応年齢は3歳からの商品が多いです。そのため、商品紹介をしっかり確認し、正しい使い方をしましょう。

落下して怪我をする危険性

はじめてトランポリンを使用する場合、使い方に慣れていないため落下することに注意が必要です。

ダイナミックな運動ができる反面、転落してしまった時の衝撃も強いです。

持ち手や転落防止バーがついているトランポリンの使用や床に衝撃を吸収するためのマットなどを敷くことで対策ができます。

騒音が気になる

お子様の成長に関する問題ではありませんが、ダイナミックに飛び跳ねる運動のため騒音を出さないための工夫が必要です。

アパートやマンション住まいの方は下の階の住人に迷惑がかからない様に、騒音が出にくい商品を選択することや響きにくくするためのマットなどを敷いて対応するといいです。

トランポリンの使い方

トランポリンの使い方は上述した通り、はじめて使うお子様では怖がる子もいます。

また、その子にとって課題が難しかったりするとトランポリンで遊ぶこと自体が嫌いになってしまいます。

以下のような順番で徐々に難易度を上げていくことが望ましいです。

トランポリンの遊び方

・安全な姿勢で揺れる
・親御さんが抱っこして一緒にジャンプ
・1人で膝立ちor立ってジャンプ
・ジャンプ+姿勢を変える
・ジャンプしながら他の課題を

では一つずつみていきましょう。

安全な姿勢で揺れる

トランポリンの上で仰向けやうつ伏せ、座った姿勢など、支える面を大きく取れる姿勢になります。

その状態から親御さんが上から下方向に押して揺れる感覚を体感させてあげましょう。

まずはゆっくりと揺れる感覚に慣れることを目標にしましょう。

親御さんが抱っこして一緒にジャンプ

親御さんがお子様を抱っこし、トランポリン上で上下に跳ねてみましょう。

この時お子さんの姿勢は、なるべく頭を上にして垂直方向に動きます。

そうすることで、座ったり、立った時の姿勢を保つための平衡感覚の準備ができます。

1人で膝立ちor立った状態でジャンプ

少しずつ上下に揺れる感覚に慣れてきたら、お子様1人でトランポリンに乗ってみましょう。

自分の足で体重を支え、体幹の屈伸運動で揺れてみます。

後ろから親御さんが両脇を支えることでリズムを作ることもできます。

また転落しないように安心して遊べます。

姿勢を変える

1人でジャンプすることに慣れてきたら、姿勢を変える運動を取り入れてみましょう。

ジャンプをしながら180°回転、1回転、片足で飛び跳ねる、開脚を取り入れるなどの動きを取り入れてみましょう。

シンプルなジャンプ以上に転落やケガの危険性があがるので、周囲の環境には注意しましょう。

ジャンプしながら様々な課題を入れてみる

高い位置に目標をつくることで、より高くジャンプができる様になります。

より上にジャンプしようとすることで、体幹の姿勢を保持する筋力を使えます。

また、キャッチボールなどをしながらジャンプすることで、ボールへの注視を促せます。

この遊びでは眼球運動を促せる運動になります。

▼こちらのトランポリンの遊び方も参考になります。

その子の成長の度合いに応じて難易度を調整してあげましょう。

難易度は課題を提案して、お子様が楽しめるかどうかを目安にすると良いです。

トランポリンの選び方

では続いて、商品を買うときに気をつけたいことを説明していきます。

トランポリンはものによっては安価ではありませんし、収納できるとしても場所を取ります

商品の特徴をみて、優先したいポイントを押さえて購入したいですね。

選ぶ時のポイント

・あなたのお家で使えますか!?
・安全性を重視したい!
・その他の基準

あなたのお家で使えますか!?

トランポリンを選ぶ時の注意点として、『音の問題』と『スペースの問題』があります。

音の問題では、住宅の環境がマンションなどの集合住宅では下の階に配慮しないといけません。

その場合、バネのタイプに注意しましょう。

大きく分けて“ゴム”タイプと“スプリング”タイプがあります。

『ゴムタイプ』は大きな音が出にくいことが特徴です。

しかしゴムの特性上劣化が早く、破損するとトランポリン本体の交換が必要になるというデメリットもあります。

それに対して『スプリングタイプ』は大きな音が出るものが多い反面、鉄製なので耐久性が高いことが特徴です。また、商品によっては劣化したスプリングのみ交換ができるものもある様です。

またスペース的に「設置して安全に遊べるか」を考慮する必要もあります。

安全性との交換条件になりますが、着地面積が大きいものを選択すると思ったよりも大きく、室内の圧迫感を強める可能性があります。

実際に置こうと思っている場所がどれくらいのスペースを確保できるか、計測してからものを選定する必要があります。

安全性を重視したい!

安全性を考慮した際に、耐荷重、着地面積、付属品がポイントとして考えられます。

耐荷重を意識せず購入すると耐久性が低く、破損する可能性が大きくケガのリスクが高まります。

耐荷重は大人も使う場合は100kg以上のものを選んだ方が無難です。

着地面積はもちろん広いものが好ましいです。

主に80〜150cmのものが多いですが、安全性を考えると100cm以上のものを使用したいですね。

また、より安全に遊びたい場合は手すりがついているものを選択するのも良いと思います。

手すりがついていることで、転落のリスクは減りますし、より開脚運動や片足跳びなどダイナミックな運動ができます。

その他の基準

トランポリンは常に出しておいて使える状態にあるのもいいですが、やはり圧迫感があります。

そのため、必要がない場合は折りたたんで収納ができるかどうかも大切な基準になります。

収納してどれくらいのサイズになるか、再度設置がしやすいかなども基準としてみておきたいですね。

またバネの強度は弱まりますがそのままクッションになるタイプもあるため、部屋のインテリアと合うものを選択するのも良いです。

おすすめの商品はこれだ!

ダバダ トランポリン(スプリングタイプ)

手すり付き

概要

サイズ:直径102cm×高さ
バネのタイプ:スプリング
耐荷重:110kg
重量:6.7kg

特徴として楽天ランキングで上位を獲得しています。

多数の色から選択できるので、お部屋の雰囲気にあったものを選べます。

また折りたたむこともでき収納面でも場所を選びません。

安全面に配慮した手すり付きタイプもあり、比較的値段も安価となっています。

山善(YAMAZEN)トランポリン(ゴムバンドタイプ)

概要

・サイズ:直径102cm×高さ26.5cm
・バネのタイプ:ゴムバンド
・耐荷重:100kg

特徴として折りたたんでコンパクトに収納できます。

ゴムバンドなので静音に使用が可能です。

安心の山善ブランドです。

ジャンピングボード

概要

・サイズ:縦横70cm×高さ12.5cm
・バネのタイプ:エアスプリング
・耐荷重:100kg

特徴としてエアスプリングのため、静音で階下への騒音対策になります。

また高さが低め、跳ねすぎない設計で安全に使用することもできます。

プラスチックフレームでけがをしにくい、接地面が広く安心してジャンプできるなど安全面も配慮されています。

トランポリンクッション

概要

・サイズ:縦横58cm×高さ18cm
・バネのタイプ:内蔵スプリング
・重量:4kg

特徴として滑り止め付きで床とのズレが少ないです。

クッションタイプの中でも接地面積が広く、安全に使えます。

クッションタイプなので収納の必要なく、くつろいだりクッションとしても使えます。

また衝撃を吸収し静音のため階下への騒音対策にもなります。

まとめ

お子様がトランポリンを使った時の効果と運動方法について解説してきました。

トランポリンに限らず、ダイナミックな運動はお子様の感覚の成長にとても効果的です。

そのなかでもトランポリンは上下の大きな運動なので、全身の姿勢を保つための筋力の成長に大きく役立ちます。

しかし運動がダイナミックな分、転落やケガのリスクは大いに考えられるため、親御さんがしっかりサポートしながら遊ぶといいでしょう。

また選び方とおすすめのトランポリンもピックアップしてみたので、これから購入を検討している方のご参考になれば幸いです。