こんにちは!こんばんは!今回も知っておきたい発達障害に関するノウハウや情報を提供させていただきます!本日は「発達障害とトレーニング」についてです。
発達障害は脳の発達の仕方が個性的なだけで、発達しない障害という訳ではありません。発達の凹凸により伸び悩む部分を、おうちでもできるトレーニングで楽しみながら伸ばしてみませんか?
・おうちでもできる!脳の発達を育むトレーニングの仕方
目次
【初級編】発達障害のトレーニングはおうちのお手伝いから!
脳の発達に良いトレーニングと聞くと、教材を買ってトレーニングするとか、講座や教室に通う…などを想像しませんか?
お手伝いも十分トレーニングになる
おうちのお手伝いをすると、どのような力が育まれるのか。特に良いトレーニングになる部分を挙げてみますね。
・生きる力が身に着く
・お手伝いを通じて、得意不得意がみえてくる
・本人の「できる」が増える
・コミュニケーションスキル、社会性の向上
お手伝いの難易度や頼み方を考えてみよう
けれど、まず「お手伝いをしてもらおう!」と言う前に、ちょっと注意してほしい事があるんだ。
・今後継続して手伝ってもらうためにも、簡単なものから始めてみよう。
・まずは作業をすべてやってもらうのではなく、やってほしい事を部分的に頼むようにしてみよう。
難易度を考えてみよう!
子どもが楽しむ、または率先してやってくれるようになるためにも、まずは簡単なものから頼んでみましょう。
家族のお箸をテーブルに置く、ハンカチなどのたたみやすい洗濯物をたたむなど、成功体験を積み重ねやすいものから頼んで、子どもの「できた!」を増やしてあげてください。
以下に子どもが行えるものを、難易度別にまとめてみました。お子さんによってできる事や、感じる難しさは異なると思われるので、あくまでも参考として見ていただきたいなと思います。
難易度 | お手伝いの例 |
レベル1 | ・テーブルを拭く ・食器などを配置する、片付ける ・家族の飲み物をコップに注ぐ ・たたみやすい洗濯物をたたむ ・ポストに郵便物を取りに行く ・床に落ちているゴミを拾う ・料理の部分的な手伝い (混ぜる、こねるなど泥遊びの要領で行えるものから料理に触れる) |
レベル2 | ・タオルなど干しやすい洗濯物を干す ・洗濯物をたたむ ・食器を洗う(鍋や包丁などの調理器具は除く) ・玄関を箒で掃き掃除する ・部屋の片付けをする ・床や窓を拭き掃除する |
レベル3 | ・料理(火や包丁を使わないものから始めてみる) ・掃除機をかける(聴覚過敏の傾向がある子は本人と相談してあげてください) ・お風呂掃除 ・洗濯物を洗う ・おつかいを頼む |
お手伝いを重ねるうちに、お子さんによっては「お手伝いの手順が覚えられない」「飽きて、途中で投げ出してしまう」「本人の体調次第で、できない日とできる日のムラが激しい」などの問題が出てくる事があるかもしれません。
まずは部分的に頼もう!
例えば「家族の飲み物をコップに注ぐ」事を頼む場合には、コップと飲み物はこちらが用意して、子どもは「コップに飲み物を注ぐ」事だけをやってみてもらいましょう。
飲み物をこぼしてしまったら、拭く物はこちらが用意して拭くのは子どもにやってもらう。子どもが慣れて、できた回数が増えてきたらコップを用意する事を任せてみる。拭くものも用意してもらう。
親も子どもも、慣れるまでは一日一回とかのルールを決めると気持ちも楽かもね。
他に考えられる解決策は、お手伝いの手順をマニュアル化しておく事などでしょうか。単語の暗記カードのようなものに、お手伝いの手順を部分的にでいいので書いてマニュアル化してみましょう。
子どもが慣れてできる範囲が増えていく事に、マニュアルが増えていくようにしてみる。最終的には一連の作業がすべて行ったことがあって、マニュアル化も済んでいるようになれば、親も頼みやすいですよね。
【中級編】折り紙をしてみよう!
折り紙は子どもの知育に良いと言われています。指先の動かし方、力の入れ方、考える力や空間認知能力を高めるトレーニングになるのです。
発達障害がある子の中には、指先を使う動作が苦手だという子もいます。そのような場合には、折り紙によるトレーニングが適任。しかも遊びの一環として、楽しんで続けられそうですね。
▼子どもウケが良い、作ってから遊べるブーメランの折り方を紹介した動画です。戻ってくるように投げる、戻ってきたものをキャッチするのも、体の動かし方のトレーニングになって良いですよ!
▼妙に飛ぶ紙飛行機の動画もどうぞ。
【上級編】親子で一緒に学ぶ3つのトレーニング!
さてここからは、親も内容を学ぶ必要があるトレーニングを紹介します。以下に紹介する3つのトレーニングは、発達障害がある子だけでなく大人である我々もためになるトレーニングです。
なるべく分かりやすく紹介しますので、3つのうちのどれかひとつをお子さんとチャレンジしていただけると嬉しいです!
SST
・挨拶する、マナーを守るなど、日常で学んでいく対人関係に関わるスキルを鍛えるトレーニング。
・発達障害がある子は、相手の気持ちを考える事などが苦手な障害特性が関わって、対人関係スキルを身に着ける事に困難さを感じる場合もある。
・SSTは、そのような特性から派生する困難さをカバーするためのトレーニングである。
「なんだか難しそう」と感じられた方もいらっしゃるかもしれませんが、家族間で時と場に応じた挨拶を交わし合うのも立派なSSTになります。
また、お手伝いしてもらう時に、作業を分担するためのコミュニケーションを交わすこと、自分が今どのような状況にあるか報告する事も、実は立派なSST。
もちろん家族以外でのコミュニケーションスキルも上げたい!と思った場合は、精神科や支援施設などで講座を受ける事も可能ですよ。
▼SSTについて詳しく知りたい場合は、こちらの記事も参考にどうぞ!
認知行動療法
認知行動療法は認知にはたらきかけて気持ちを楽にする精神療法の一種です。
引用元:認知行動療法(CBT)とは?方法や効果、種類について解説|ブレインクリニック
考え方や物事の受け取り方(認知)は、人によって違います。この認知の仕方が、出来事の悪い面ばかりを見つめやすい考え方をしてしまうと、余計なストレスを感じる事につながってしまう恐れがあります。
・自分の思考の癖を知り、出来事に対する受け止め方(認知)を変えると、感情や体への余分なストレスを軽減する事ができる。
・認知行動療法は考え方の偏りがあるか自分を振り返り、感じ方や考え方が極端ではないか(認知に歪みがないか)を考える精神療法の事。
動画でも紹介されていますが、認知行動療法のやり方を簡単に解説しますね。
①ストレスを感じたきっかけを振り返る
誰が、いつ、どこで、なぜ、または何でそのような状況になったのか5W1H形式で振り返ってみましょう。
例)近所に住んでいる人に挨拶をしたが、挨拶どころかこちらを向いてくれもしなかった。
②自分がどのような気持ちになったのかを言葉にする
例)不安60%、困惑70%、恥ずかしい40%、腹が立つ50%
③体や行動にどのような変化が起きたか振り返る
例)顔が赤くなった、呼吸が速くなった、すぐにその場を立ち去ろうとした
⑤頭の中にどのような思考が浮かんできたか振り返る
例)嫌われたのかもしれない、無視された、挨拶は返すべきなのではないか
⑥浮かんだ思考に対する反論を考えてみる
例)挨拶が聞こえなかったのかもしれない、相手が急いでいたのかもしれない、体調が悪かったのかもしれない
⑦反論を考えたら気持ちに変化があったか考えてみる
例)不安60%→40%、困惑70%→20%、恥ずかしい40%→変化なし、腹が立つ50%→20%
日頃からこのように考える癖をつけると、ストレス耐性が上がる効果が期待できます。発達障害がある子はストレスを感じやすい面もあるので、今から一緒に認知行動療法を試してみるのはいかがでしょうか。
ビジョントレーニング
最後に、ビジョントレーニングを紹介します。突然ですが、お子さんに集中力がない、文字を読むことが苦手、運動が不得意などの問題はありませんか?
このような場合、視力以外の見る力が育っていないために問題が起きている可能性があります。
ビジョントレーニングにおける「見る」とは「ものを見て(視力に依存する部分)」、「脳で理解し」、「口や動作でアウトプットする」までを言います。(中略) 視力により「視る」だけではない「見る」を鍛えていくのがビジョントレーニングなのです。
一般社団法人日本ビジョントレーニング普及協会
商品概要 | 発達の気になる子の学習・運動が楽しくなる ビジョントレーニング |
価格 | 1,760円(送料無料) |
特徴 | ・視覚だけではない「見る力」を伸ばせる |
こんな方におすすめ | ・視覚認識を鍛えるトレーニングをしたい方 |
メリット | ・見る力をゲーム感覚で育める ・日常や学習面の困難が改善される |
デメリット | ・同じような説明が所々見られ、読むのが少しめんどう ・ワークシートをコピーすれば繰り返しトレーニングができるが、コピーするのが手間 |
▼良いクチコミ
親子でゲームのように楽しくトレーニングを続けられます。
引用元:Amazon
▼悪いクチコミ
トレーニングの分野が、目次やシートごとに色分けなどしてわかりやすくしてくれたらもっと良いのに。
引用元:Amazon
まとめ
- 発達を促すトレーニングは、おうちでできるものから始めよう。
- まずはおうちのお手伝いからやってみよう!
- できそうなものから順番に、トレーニングを重ねてみようね。
- 親も子どもも、無理せず楽しくできるといいね!
トレーニングと聞くと、難しいのではないか、大変なのではないかと考えてしまいがちですよね。実はそうではなく、遊びの一環として楽しめるものもたくさんあります。
無理なく、良い成長の糧にできるトレーニングができると良いですね。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました!