こんにちは!こんばんは!今回も知っておきたい発達障害に関するノウハウや情報を提供させていただきます!本日は「発達障害 カサンドラ」についてです。

「夫にはなぜ自分の気持ちが伝わらないのだろう・・・?」
「体調が悪いと言ってるのに、どうして心配もしてくれないの…?」
「子育てに全く協力してくれない。むしろ子どもに敵意を抱いているような気さえする」

パートナーに対するこうした不満を日々感じながら生活していて、いよいよ心身に変調をきたしてきたという方はいませんか?
例えば、眠れない、不安、うつっぽい、体重の増減など…

このような症状が出てきてしまった方がいれば、もしかしたら、パートナーが発達障害であることに由来する「カサンドラ症候群」になっているかもしれません。

カサンドラ症候群は放置しておくとさらに悪化する可能性もあります。
早めに症状に気づき、対策を取ることが大切です。

カサンドラ症候群とは何なのか、そして、もしカサンドラ症候群だとわかった時にはどうするべきかを解説していきたいと思います。

発達障害とカサンドラ症候群の関係とは?

カサンドラ症候群は家族やパートナーがアスペルガー症候群(ASD)であるために、情緒的なコミュニケーションが上手く成立せず、心身に変調をきたしている状態を指します。

夫婦に限らず、親子や兄弟、場合によっては同僚という関係でもカサンドラ症候群になることがあります。つまり、アスペルガー症候群などの発達障害の影響は当事者だけでなく、家族や周囲の人にも及ぶということですね。

ASD(アスペルガー症候群も含む)の発症率が男性のほうが多いこともあり、カサンドラ症候群は女性側に現れることが多いです。ですから、この記事は、男性(夫)がアスペルガー症候群であることを想定してお話していきます。

カサンドラ症候群という名称は、DSM(現在の最新版は第5版)という世界的に権威ある精神疾患の診断マニュアルには記載がなく、精神疾患には分類されていません。

カサンドラ症候群には、相手とのコミュニケーションの障壁もさることながら、そのつらさを周囲に理解されず、孤独感にさいなまれるという側面があります。そのことが症状の悪化を加速させることも多々あるのが特徴です。

カサンドラ症候群の3つの要素

カサンドラ症候群は精神疾患に分類されていないことをお伝えしました。では、カサンドラ症候群とは具体的にどのような状態を指すのでしょうか?

一般的には3つの要素があるとされています。

ASDやカサンドラ症候群に関する研究が多くある英国の心理療法家マクシーン・アストンによると、カサンドラ症候群には以下3つの要素があるとされています。

  1. 少なくともいずれかのパートナーに、ASD特性などによる、共感性や情緒的表現の障害がある
  2. パートナーとの関係において情緒的交流の乏しさを起因とした激しい対立関係、精神または身体の虐待、人間関係の満足感の低下がある
  3.  精神的もしくは身体的な不調、症状(自己評価の低下、抑うつ状態、罪悪感、不安障害、不眠症、PTSD、体重の増減など)がある

引用先:Wikipedia

※アンダーライン引用者

カサンドラ症候群になりやすい人の特徴

カサンドラ症候群になりやすいのは以下のような特徴を持った人です。

  • 真面目
  • 几帳面
  • 完璧主義
  • 忍耐強い
  • 面倒見がいい

カサンドラ症候群になりやすい方の特徴は、素晴らしいものでもあります。
しかし、完璧主義ゆえに、良い妻、良い母であろうとして、ストレスをためてしまうこともあります。

まずは、「自分が悪いのでも、相手が悪いのでもない」という認識を持つことが大切です。

同時に、自分自身の問題で調子が悪くなっているのではなく、発達障害の家族が原因で調子を崩していることに気づき、対応策を考えていくのが良いと思います。

▼カンサンドラ症候群の女性がアスペルガー症候群の夫を持つ苦悩を語っている動画です。

アスペルガー症候群について

ここからは、パートナー(もしくはお子さんも)の障害であるアスペルガー症候群について解説していきたいと思います。

アスペルガー症候群とは

アスペルガー症候群とは、発達障害の一種です。

発達障害には以下の3つの分類があります。

  • 自閉症スペクトラム症(ASD)
  • 注意欠如・多動症(ADHD)
  • 限局性学習症(SLD)

DSM-5では、アスペルガー症候群は自閉症スペクトラム(ASD)に分類されています。

アスペルガー症候群の症状

アスペルガー症候群の症状は主に対人関係、物へのこだわりにあります。

コミュニケーションの問題

表面上はそつなく会話できているように見えても、実際は字面通りに理解したり、比喩表現が理解できなかったりします。
行間を読むことも得意ではありません。曖昧な表現が苦手で、不適切な表現をしてしまうこともあります。

▼コミュニケーションの問題については他の記事でもご紹介しています。よろしければ併せてお読みください。
発達障害だとコミュニケーションを取るのが苦手!その理由と解決法をお伝え

対人関係の問題

いわゆる「空気が読めない」という状況が頻繁に起こります。
相手の気持ちを察して、適切な対応を取ることが苦手なので、なかなか対人関係を構築することが難しくなってきます。

限定された物事へのこだわり、興味

興味を持ったことに対しては過度なまでに熱中します。
規則性や、法則性を好み、それが崩れることを極度に嫌い、特定のことに対する異常なこだわりを見せることもあります。

アスペルガー症候群の人は社会的に成功している人も多い

アスペルガー症候群の人は、知能が高い場合も多いです。

特定のことへのこだわりがうまい具合に功を奏し、特に専門職などで素晴らしい成果を上げることが少なくありません

このことによって、アスペルガー症候群当事者が、自分の「足りない部分」に目が行かないこともありますし、周囲の人が、妻の訴えに耳を貸さない要因の一つにもなります。

パートナーゆえの孤独

カサンドラ症候群によって夫への苦悩を抱える中で共に生活をしていくことになります。
そのため、家の中でも孤立してしまうことに…

さらに「誰にも相談できない…」「周囲から理解してもらえない…」など、周囲からの理解も得られないまま孤独を感じてしまう方も多くいます。

夫の異変に気付くきっかけ

パートナー(夫)の異変に気が付くのは、妊娠中や出産後という方もいます。
二人の時には、結婚前の二人のペースで生活していけたのですが、妊娠、出産、子育てと、妻の負担が大きくなった時に、夫の非協力的な態度が顕在化するパターンがあるようです。

中には、妊娠中に出血して病院に行きたいと訴えたのに、夫からは「模型をつくっているところ」と言われ、待たされたという体験談もありました。

このように、妊娠、出産、子育ての過程で、パートナー(夫)の無関心や非協力性が目立ってくるのでしょう。当然、ストレスも溜まってきますから周囲に相談できる人がいるとベストです。

妻は子育てについて「全部一人で」やっていかなければならないという状況が生まれてしまいます。ですから、そんな時には後述する対策をいくつか検討していただければと思います。

社会的には成功している夫を持つ苦悩

前述のとおり、アスペルガー症候群の人の中には社会で成功している人が少なくないです。
よって、パートナー(夫)の非を訴えても、なかなか周囲に理解してもらえないこともあります。

そして、アスペルガー症候群の人は社会に出ているときには、障害の欠点を補おうと気を張って行動しているため、家庭でその緊張感が緩むとアスペルガー症候群の特徴がより鮮明に出やすくなるという側面があります。

結果、「一緒に暮らしてみないとわからない」苦労が生まれるのです。

カサンドラ症候群への対処法|パートナーがアスペルガー症候群だと疑われる場合


では、自分がカサンドラ症候群かもしれないと思った時にどうしたらよいかを解説していきます。

アスペルガー症候群への理解を深める

アスペルガー症候群に対する理解を深めていきましょう。
ここで誤解してただきたくないのは、「相手のために」アスペルガー症候群について詳しくなるのではないということです。

自分の暮らしの質を向上させるために、相手の障害を知るんだ」という気持ちで取り組んでいきましょう。現在は大人の発達障害も世間に浸透してきたので、情報は集めやすいと思います。

▼こちらの記事でもアスペルガー症候群について解説していますので参考にしてみてください。

略語から知る発達障害|発達障害の分類に使われる略語を解説します

医療機関への受診を促す

医療機関への受診を促すことも検討してみましょう。

発達障害は遺伝的要素もある障害なので、お子さんが発達障害の場合、父親も発達障害の可能性があります。アスペルガー症候群の特徴は上記のとおりですので、パートナー(夫)がその特徴に当てはまるかどうかも確認してみてください。

そのうえで、パートナー(夫)がアスペルガー症候群だと疑われた場合は、発達障害の専門外来に受診することを促してみても良いかもしれません。

自身が発達障害だと客観的に示されることで、家族との向き合い方を見直すきっかけになるかもしれないからです。ただ、受診を強要することはしないようにしましょう。受診の強要は相手の態度をさらに硬化させかねません

あなた自身が、パートナー(夫)がアスペルガー症候群かもしれないという認識を持つことが、とても大切なことです。

適当な医療機関が見つからない場合は、まずお近くの発達障害情報・支援センターに相談してみましょう。

発達障害情報・支援センター

発達障害専門外来

また、カウンセリングを受けてみるのもひとつの方法です。

▼子育てを題材にご紹介した記事ですが、「カウンセリングで何を話したら良いかわからない…!」という方には参考になるかと思います。夫婦でカウンセリングを受けるのも、まずは一人で受けてみるのも良いでしょう。

発達障害の子どもとカウンセリング|しっかり相談するために

生活上のルールを作る

パートナー(夫)の発達障害が診断されている、されていないに関わらず、生活上のルールを作るのは有効な手段です。

例えば、

  • 子どもを寝かしつける時間を決める
    ※子どもが寝るのを拒んだとしても、基本的には寝かせることを約束する
  • 買い物の仕方を決める
    ※決めた予算は守ってもらう
  • 役割分担や、その役割をしなくてはいけない理由を説明する

アスペルガー症候群の人は、基本的に「普通はこうするでしょ」ということが通用しませんので、一つ一つルールを作っていくことが大切です。
母親の家事、育児の負担が軽減されることは、お子さんにも良い影響を与えることに繋がります。

ルールを作ることも大変な労力を要しますが、ぜひ取り組んでみてください。

自助グループに参加する

カサンドラ症候群を助長するのが孤独です。その孤独を癒すのに効果的なのが自助グループです。

自助グループとは、カサンドラ症候群の当事者同士がお互いの体験を話したり、情報交換をしたりする交流の場です。
自助グループに参加することで「自分は一人じゃない」と救われる方も多いそうです。

今まで周囲に理解してもらうことができなかった分、自分のつらさに対して共感を得ることは、カサンドラ症候群の癒しにとって重要な鍵となるのです。

自助グループは各地にあるので、お近くの自助グループに問い合わせてみてください。
気の合うグループ、そうでないグループもあると思うので、いくつか参加してみると良いかもしれません。

※カサンドラ症候群についての番組の掲示板です。
NHK ハートネット

自助グループの雰囲気が少しわかっていただけるかもしれません。

家事代行サービスを利用する

家事代行サービスを利用するのも効果的です。

パートナー(夫)と子どもが発達障害の場合、家族の自分以外が全員発達障害ということも起こってくると思います。
そうした時の妻の負担は大変なものです
ですから、利用できるサービスは利用しましょう。

ヘルパーを利用するのもいいと思いますので、まずはお住まい自治体に相談してみましょう。
経済的に余裕があれば民間の家事代行サービスを利用するのも良いと思います。

全国自治体マップ

パートナーと距離を置く、もしくは別れる

パートナーと距離を置いたり、別れることも考えなければなりません。

何よりも大切なのは自分自身の心身の健康です。実際に行動するかは別として、今とは違った選択肢があれば楽になることもあります。
一時的にパートナー(夫)と別居するなど、距離を置いたり、最終的には離婚を選択することもできるのです。

別居、離婚はそれ自体、非常にストレスのかかることですが、そうすることが最善の道というケースもある事は、心にとめておいていただければと思います。

お子さんがいる中での、別居、離婚はなかなか勇気とエネルギーがいることだと思います。
しかし、心身に変調をきたしている場合には、それらを検討してみるのも、事態の好転に大切になってくるかもしれません。

まとめ

カサンドラ症候群の症状と、パートナーがアスペルガー症候群だった時の対策についてお伝えしてきました。

今回のまとめとして…

  • カサンドラ症候群はアスペルガー症候群などのコミュニケーションのすれ違いによって起こる症状
  • アスペルガー症候群に限らず、発達障害は家族や周囲の人にも影響を与える
  • カサンドラ症候群は孤独を感じやすいため相談できる人を持っておくことが大切
  • カサンドラ症候群、アスペルガー症候群ともに早めの対策が必要になる

今回の記事が発達障害の家族を持つ方の役に立てれば幸いです。

発達障害の家族に囲まれて暮らすということは、心身に大きな負担が出てきて当然です。ぜひ相談できる機関、相談できる場を見つけて、頼ってみてください

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。