こんにちは!こんばんは!今回も知っておきたい発達障害に関するノウハウや情報を提供させていただきます!本日は「発達障害と体温調節」についてです。
私たちの中にも暑さや寒さに弱い人・強い人がいますよね。
発達障害を持つ子供は健常者に比べると、体温調節が上手くできないといわれています。
一体なぜ体温調節が上手くできないのでしょうか。そして親や周囲の人が体温調節が苦手なことを知らないと、一体どんな危険があるのでしょうか。
今回は発達障害と体温調節の関係についてご説明します。
目次
発達障害があると体温調節が上手くできない理由とは
発達障害をもつ全員が「体温調節が苦手」だとは言いきれませんが、障害を持つ子供は体温調節が苦手な場合が多いのは事実です。
また、暑い・寒いという感覚を認識できず、体調不良の自覚症状も分かりにくいため、自分から体の不調を周囲の大人へ訴えることも難しいのです。
そのまま手遅れになってしまっては大変ですね。そうならない為にも、周りが異変に早く気づいてあげる必要があります。
それでは体温調節について詳しく説明していきます。
どうして人は汗をかくの?
人間は暑いところにいると体温が上がっていきます。体に熱がこもってくると、脳は視床下部・自律神経に「体温を一定に保て!熱を下げろ!」と指令を出すのです。その指令により私たちは汗をかき、その汗が蒸発する時に熱を奪ってくれるので体温が下がるのです。だから体温は一定に保たれるんですね。
寒い時も同じように脳からは「体を温めろ!熱をあげろ!」という指令が出て、発熱して体を温めようとするのです。人間の体は自分自身で周りの環境に合わせて体温を一定に保てるようになっているのです。
発達障害がある場合の体温調節の構造
一方で発達障害がある人はどうでしょうか。
実は発達障害がある人は、自律神経の働きが弱く自分で汗をかいて体温を下げることができない場合があります。
汗をかけないので、体温がどんどん上がってしまいます。逆に寒い環境の時も、体温を上げるための発熱ができないのです。
そのうえ、暑い・寒いという感覚が鈍感な子供も多く、体の不調に気づくのが遅れてしまったり、体に異変が出るまで周囲の人も気づけなかったりするので危険なのです。
ASD(自閉症スペクトラム障害)がある場合
ASDの特徴は「コミュニケーション・対人関係の問題」と「強いこだわり・限られた趣味」です。
この「強いこだわり」という特徴から以下のような子供が多くいます。
・毎日同じ洋服を着続ける
・他の洋服は着たがらない
夏の暑い時でも長袖を着たがったり、逆に冬の寒い時でも半袖と半ズボンを好んだりする子供もいます。また、服の素材や肌触りなどに強くこだわることもあります。
ASDについて詳しく解説している記事があるので、ぜひ合わせてご覧ください。
発達障害がある子供はここに気をつけよう!
体温調節が上手くできない子供は、周囲の大人が注意して見守ってあげなければなりません。
注意すべき点を説明していきます。
感覚過敏がある
感覚過敏の為、暑さや寒さといった温度に敏感な子供がいます。少し暑いと感じただけで、エアコンをつけないと気持ちが治まらない、また癇癪を起こすこともあります。
子供が突然癇癪を起こしてしまい、理由もわからずに困っていたけれど、少し暑いなと感じてエアコンをつけた途端に子供が落ち着いたということもあるぐらいです。
聴覚過敏がある
聴覚過敏があると、パーカーなどのフード付きの服を好むことがあります。フードを被ると周りの声や音を遮断できますよね。
例え暑がりであっても、このような理由から夏でも長袖のパーカーを好んで着たりするのです。
感覚鈍麻(かんかくどんま)がある
感覚過敏がある子供がいる一方で「感覚鈍麻」がある子供もいます。暑さや寒さを感じにくいなどの感覚の鈍感さがあります。
喉の乾きにも鈍感である場合、周りの大人が促さないと積極的に水分を摂ったりしないので、知らないうちに脱水や熱中症のリスクが上がってしまいます。
我慢してしまう
発達障害を持つ子供はルールを守ろうとする子が多いのですが、その真面目さゆえに頑張ってしまう子が多いです。時には、倒れる寸前まで頑張りすぎてしまう子もいます。
暑さを感じても「周りの友達が頑張っているから!」と自分も我慢してしまうのです。周りの友達はしっかりと汗をかいていて、体の不調はない場合も多いので、みんなに合わせてしまうのはとても危険なのです。
服の着脱がスムーズにできない
私たちは暑ければ上着を脱いだり、寒ければ1枚羽織ったりして、その時々に合わせて服装を調節しますよね。
しかし発達障害があると「暑いから1枚脱ごう!」とか「寒いから上着を着よう!」という思考になるまでに時間がかかったり、そもそもそういう考え自体がなかったりします。
この場合、本人は「暑くない・寒くない」わけではありません。ですから温度に応じて服の着脱を促してあげれば、すんなりと受け入れてくれることがあります。
ただ、1度服を着ると今度は暑くなってきても「服を脱いで調節する」ということができずに、着たままになってしまうので見守りが必要です。
熱中症予防のために
体温調節が苦手だと、1番心配することは“熱中症”ではないでしょうか。熱中症は頭痛といった軽度のものから、重度のものになると最悪は死に至ってしまいます。
特に近年では地球温暖化が進み、真夏に熱中症で緊急搬送される人も増えています。最近は夏になるとニュースで頻繁にみかけますよね。
そんな恐ろしい“熱中症”からお子さんを守るための要点をまとめました。
熱中症とは
気温が高い環境にいると、大量の汗をかきます。そのため、体内の水分や塩分が失われてしまい、バランスが崩れてしまいます。すると、体温調節ができなくなってしまうのです。
体温調節が出来ないと、体温が上昇して体にいろんな不調をきたします。
身体の倦怠感や頭痛、めまいや嘔吐などの症状が現れます。重度では意識を失って死に至ることもあります。
熱中症の初期症状
・全身の倦怠感、頭痛や吐き気
・血圧低下により顔面から血の気が失せる
・めまい、立ちくらみ
・顔のほてり
・筋肉の痙攣、筋肉痛
・呼びかけに反応が薄い
・一人でまっすぐに歩けない
このような初期症状が現れたら注意が必要です。放置するとその後、一時的に気を失ったり、熱失神を起こします。
熱中症の対処法
熱中症の初期と思われる症状が見られた時は速やかに適切な処置を行う必要があります。
意識確認をして、もし意識が朦朧としているならば、直ぐに医療機関へ連絡してくださいね。
意識がはっきりしているなら、次の処置を行ってください。
涼しい所へ移動する
日陰や室内の涼しいところに移動しましょう。1人で歩ける場合でも、めまいやふらつきが起こることがあります。必ず付き添って一緒に移動してください。
水分・電解質の補給
熱中症予防の為に水分補給が大事なことはみなさんもご存知ですよね。水も大事ですが、水よりもスポーツドリンクや0.1~0.2%の濃度の食塩水が良いといわれています。最近では塩飴なども販売されているので塩分も摂りやすいですよね。
体に必要な水分・塩分をしっかりと補給しなくてはなりません。もし、自力で水分を摂れないようなら、すぐに医療機関へ連絡してくださいね。
体を冷す
保冷剤や濡れタオルを使って太い血管が通っている部分を冷やしてください。首、脇の下、太ももの付け根を冷やしてあげると良いでしょう。
この時、体を締め付けるようなベルト・ネクタイ、きつい下着は緩めてあげると熱の発散を助けてくれます。
熱中症の予防には
・外では直射日光を避ける(帽子を被る)
・こまめに水分補給をする(+塩分も)
・こまめに休憩をとる
・室内ではエアコンなどの空調をつける
子供は遊びに夢中になると、周りのことが見えなくなることってよくありませんか?親が声掛けをしなければ、ずっと遊び続けたりしますよね。夢中になると水分を摂ることや休憩をすることも忘れてしまうのです。
日ごろから声掛けをして、自主的に水分を摂ったり休憩をする習慣をつけてあげてくださいね。
お勧め熱中症予防グッズ
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子供から大人まで、首に巻いて熱中症対策に!
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メーカー: アミスタ・ケイ JAN: 4580530080018
【口コミ】
・子供に持たせてます。気に入って使ってるみたいですね。
・マスク替わりに顔と首に巻くと快適です。
・これはもう、手放せなくなりました。首に巻いて仕事しましたが、熱中症対策には、もってこいです。
・長いし厚みも少しあるので三年生の娘の握力ではしっかりと水分を絞りきる事ができず、服がびしょびしょになります。朝は親がタオルを絞ってあげられますが、帰りはそういう訳にもいかず…もう少し長さの短い商品があったら助かります。
【楽天市場】クールコアタオルPOWERED BY COOLCORE商品レビュー
水に濡らして・凍らせて使用可能!
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【口コミ】
・子供の登下校用に、お安く買えてよかったです。
・凍らせて使ってよしですが、凍っていると最初頭の形になじませるのがちょっと大変、作業の時はさらに濡らすといいです。冷感タオルと併用すると涼しさアップ。
・30分くらいはひんやり、1時間たつと涼しさは感じなくなりました。長時間使う際にはこまめに水を足す必要がありそうです。
・帽子の型にしっかり合わせて使用すると、裏側は多少濡れましたが、外側までは染みませんし、髪の毛が濡れる事もありません。
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まとめ
私たち大人に比べて子供は体温調節がまだ上手くできません。そして障害を持つ子供は、更に困難が生じることは理解いただけたと思います。
普段から異変がないか、お子さんの状態を気にかけてください。成長していくにつれ、体温調節機能が発達していきます。自分で服装を調節できるようになる子もたくさんいます。声掛けをしながら見守ってあげてくださいね。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。