こんにちは!今回も知っておきたい発達障害に関するノウハウや情報を提供させていただきます。本日は「絵カード」についてです。

発達障害の子たちは、言葉での支持が理解しづらかったりすることが多いですよね。そんな時に活用できるのがこの「絵カード」! 視覚的に情報を入れてあげることでぐんと理解が早くなり、コミュニケーションがスムーズになりますよ。では、詳しく見ていってみましょう。

絵カードとは

絵カードとは、障害をもつ子とのコミュニケーションツールとして使われる「言葉を絵で表現するカードのことを言います。

絵カードは、特に様式が決まっているわけではありません。コミュニケーションツールとして、個々人に合わせて自由に使用していくものです。

物も、親御さんが手作りしてもいいし、教材として出ているものを購入して使ってもいいでしょう。また、お子さんの成長により使用しなくなった中古のものがハンドメイドサイト等でもたくさん出ています。ご自身が取り入れやすい方法で入手してみてください。

視覚的情報の有効性

発達障害の子は文字だけだと理解が難しい場合が多いので、絵を用いてわかりやすく伝えていくことが効果的とされています。

発達障害の人のなかでも広汎性発達障害の特性をもっている人の多くは聴覚的(ことばでいわれること)よりも視覚的(目で見てわかる)情報の方が理解しやすいといわれています。

 とくに作業や仕事の手順などを順番に番号を振って手順書に整理したり、カレンダーや予定表で先の見通しをもてるようにしたり、小黒板やボードに注意すべき点を書いておいたりという工夫が、支援する上で有効な場合が多いようです。いつもとちがった変更があるときも図のように視覚的に示すとわかりやすくなります。社会的な文脈やルール、「他者がなぜそのようにふるまったか?」などを文字やイラストにして示すことも有効です。

引用:国立障害者リハビリテーションセンター /発達障害情報・支援センター

引用:国立障害者リハビリテーションセンター /発達障害情報・支援センター

絵カードの種類

大まかに「指示カード」「手順カード」「スケジュールカード」に分けられます。

指示カード

日常動作の「ごはん」「はみがき」「お風呂」等、子どもにやってほしいことを伝えるカードです。

こちらは、単に絵を見せて行動してもらう、だけでなく、聴覚的な情報もプラスしていくといいです。例えば「はみがき」の絵カードを見せて、「はみがきしようね。」と声をかける、といった感じですね。視覚的情報+聴覚的情報(+文字情報も入っていればなおいい)にすることで、脳の認知がつながっていきますので。

※こちらのYouTubeで紹介されています。

手順カード

生活面や学習面等、様々な場面で使えるカードです。例えばこんな感じ↓

発達障害の子は、意外とその行為の手順をわかっていない場合も多いため、細かい手順までを絵でわかりやすく伝えていきます。すると、ぐんと失敗が減っていったりします。

こちらは日常動作に関してだけではなく、例えば「失敗したときはどうしたらいいのか」といった心の持ち方などにも活用していくことができます。

スケジュールカード

↑こんな感じです。

自閉症スペクトラムの子は、目に見えないものの認知が難しく、一日の流れも認識できていない子が多いです。そのためにスケジュールの提示はとても有効的になってきます。

しかし、あまり視覚的情報が多くなりすぎると、かえって頭の中が混乱してしまいます。あまりカードが多くなりすぎないように注意し、一つ終わったら絵を裏返していく等の使い方の工夫もしていくといいでしょう。

まとめ

発達障害に限らず、私たちも「目で見てわかる」という部分は大きいですよね。発達障害の子にとっては、今まで真っ暗だった世界がパッと開けていく感じになるのかもしれませんよね。そして、そうやって経験を積み重ねることでカードがなくてもできるようになっていくのでしょう。

ぜひ、こんな絵カードも、日々の生活の中に活用してみてくださいね。