こんにちは!こんばんは!今回もとっても役立つ発達障害に関するノウハウや情報を提供させていただきます!本日は「発達障害と適職」についてです。
発達障害を持つ人やグレーゾーンの人が仕事をするとき、スムーズに業務やコミュニケーションができない苦しさにぶつかることは多いです。苦しさや今後の不安は、辛いものですよね。
発達障害がある場合、特徴に応じて「自分に合う仕事」を選ぶことががとても大切です。仕事が自分の特徴に対して、パズルのピースのようにピッタリとハマれば、仕事がグッと楽になり、生きやすくなります。やりがいも見いだせるでしょう。
この記事では、発達障害の種類別に「どのような仕事が合っているのか?」を解説します。ぜひ自分に合った仕事を見つけてください!
目次
発達障害の適職は?
発達障害とは、生まれつきの脳の働き方の偏りにより、行動や物事の感じ方に特徴がある状態のことです。発達障害は大きく3つに分類され、「自閉症スペクトラム障害(ASD)」「注意欠陥多動性障害(ADHD)」「学習障害(LD)」があります。
3種類の発達障害について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
発達障害がある人の仕事の選び方
発達障害がある人は、できること・できないことの差が激しいため、発達障害のない人以上に仕事選び重要です。仕事選びにおいて特に大切なことは、「好きなことの延長で働ける職を選ぶ」ことです。
発達障害がある場合、興味のあることに対する集中力が非常に高いことが多いです。持ち味を最大限に活かす仕事選びをしましょう。
一方、コミュニケーション面に問題を抱えていることが多いので、就職活動での面接時は資格を持っていると弱点を補えます。
グレーゾーン・大人の発達障害の難しさ
もし障害者雇用枠で働くなら、発達障害の特徴に理解を得て働くことができます。しかし問題になってくるのは、特別な配慮のない一般枠で働く場合です。
- 発達障害の傾向があるものの診断は下りない「発達障害のグレーゾーン」
- 大人になってから発達障害の傾向を認識した「大人の発達障害」
このような方は一般枠で働く、あるいは既に働いているため、仕事の不一致や人間関係に悩みを持つ方は多いのではないでしょうか。
発達障害者を対象として就労支援の活用
発達障害を持った人には、一人で仕事を探すのが困難な人もいます。そういう方の仕事探しや就職の方法、また現在勤めている職場での人間関係などで悩んでいる方を支援する公的な支援機関があります。
支援機関名 | 支援内容 |
---|---|
ハローワーク | ハローワークでは、発達障害の方を対象とした求人も扱っています。 求人探しだけではなく、就職に関する全般の支援を行っています。 また、発達障害の方の特性を見て、他の就職支援制度や就労移行支援施設の紹介も行います。 |
発達障害者 支援センター | 発達障害の方とその家族がストレスない日常を送れるように支援します。 具体的には、保健、医療、福祉、教育、労働などの関係機関と連携しています。 地域ネットワークを構築して、発達障害の方や家族へ適切な対処方法を示してくれます。 |
就労移行支援 | 一般就労を希望する発達障碍者への支援をします。 就職が決まらない方への履歴書の作成や面接の支援を行います。 また、就職しても仕事が続けられないなどの悩みを持った方を支援します。 |
今の職場環境で困っている方や、自分に向いている職種がわからなくて相談する人がいない場合などは、これらの機関に相談して支援を受けてみてはいかがでしょうか。
自閉症スペクトラム障害(ASD)の適職
まずは特徴を理解することが、仕事選びに役立ちます。
- こだわりが強い
- コミュニケーションが苦手
よりしっかりと自分の特徴を理解したい人は、自閉症スペクトラム障害の詳しい記事もご覧ください。
仕事選びのポイント
特徴をご自身に当てはめてみてどうでしょうか?それを踏まえて、以下の点に気をつけて仕事を探すとうまくいきやすいです。
・徹底的にこだわれる特徴がプラスに働く仕事
・コミュニケーションの重要度が比較的低い仕事
できるだけ興味のあることを仕事にすれば、仕事に打ち込むことができます。反対に、興味のないことを仕事にするのは避けましょう。集中力が著しく落ちてしまうからです。
適職①プログラマー
知っていますか?アメリカのシリコンバレー (世界のIT企業が集まる都市) では、なんとASDのプログラマーが1割を占めているんです。グレーゾーンの人にいたっては半数以上いるといわれています。
ASDでプログラマーとして成功している有名人にMicrosoft のビル・ゲイツ氏、Apple のスティーブ・ジョブズ氏などがいます。
プログラミングは、決まった規則に沿ってプログラムを組み作り上げていきます。自閉症スペクトラム障害のルールにこだわる特性や細部へのこだわり、集中力の高さなどはプログラミングに適しています。成功する人が多いのもうなずけますね。
最近では、Paypal の創始者であり、電気自動車テスラや宇宙船のSpaceXなどを手掛ける、イーロン・マスク氏もアスペルガー症候群であることを公表しています。
アスペルガー症候群は、自閉症の中でも知的な遅れや言語の遅れがないのが特徴です。
適職②校正者
校正の仕事は、細部にこだわり、好きなことには集中して取り組むことができるASDの特徴に合った仕事といえます。
校正は原稿の誤字脱字の訂正・レイアウトの確認・内容の確認などが主な業務。文字を一文字ずつ確認し誤字脱字をチェックし、レイアウトの小さなミスに気づき、使用されている用語の有効性などを確認する必要があり、細部にまで目を光らせる必要があります。
一人で黙々と作業することが多いため、コミュニケーション力をあまり必要としないことも向いている点です。
注意欠陥多動性障害(ADHD)の適職
ADHDの特徴を理解し、仕事選びに役立てましょう。
- 多動性・衝動性が強い
- 不注意
こちらの記事では、ADHDの特徴をより詳しくまとめています。
仕事選びのポイント
仕事選びのポイントは次のようになります。
・多動性・衝動性の特徴がプラスに働く仕事
・高い集中力で取り組めるような興味のある仕事
ADHDの場合、落ち着きがない・多動・集中力に欠けるなどの特性を持ちます。一方で、自分の好きなことには高い集中力を持って取り組めるという特性があるため、情熱を持ってできる仕事が適職といえます。
適職①調理師
調理師はの仕事は最初は下積みから。しかし、少しずつ仕事を任されるようになると、食材の仕入れや調理も任されるようになります。
ADHDの人は独創的な考えを持つ人が多いため、将来はアイデア満載のレストランやメニューを創作し、独創性を活かすことができる職業です。
調理師は国家資格である調理師免許を取得した人。調理師免許があると飲食店に必ず配置しなければならない「食品衛生責任者」の資格も有しているため、独立して開業することも可能です。
適職②スポーツインストラクター
スポーツインストラクターはかなり体を動かす仕事なので、じっとしているのが苦手なADHDの特徴に適している場合があります。
スポーツインストラクターは、主にスポーツジムやフィットネスクラブで働きます。マシンの使い方を教える、トレーニングメニューを作成する、フロントでの受付など、ジムでの総合的な業務をおこないます。1人でレッスンを担当することもありますよ。
活躍の場はスポーツジムだけでなく、スイミングスクールや子供向けの体操教室、福祉施設などもあります。
学習障害(LD)の適職
学習障害の特徴を理解し、仕事選びに役立てましょう。
- 読み書きや計算、推論する能力が極端に低い
仕事選びのポイント
選びのポイントは次のようになります。
・読み書き、計算の必要がない仕事
・読み書き、計算がアプリなどで補える仕事
しかし、学習障害の場合は人によって様々な特徴があります。従って、おススメの仕事を一概に決めるのは難しいので、好きな分野を伸ばせる仕事を探してみてはいかがでしょうか。こちらは、美術が得意で美大に進んだ生徒の話をtweetしています。
ここまでは「向いている仕事」について紹介してきました。こちらの動画では、ASD・ADHDの人共通で「向いていいない仕事」を紹介しています。ぜひ参考にしてください。
まとめ
この記事では、発達障害の人の適職についてお伝えしてきました。自分の特性を知り職を選ぶことで、社会に出てからの苦労を減らすことができますよ。
・発達障害があると、できること・できないことの差が大きいので、仕事選びは重要。
・集中力を維持できるよう、興味のある職を選ぶことが大切。
・自閉症スペクトラム障害・注意欠陥多動性障害・学習障害の特徴をふまえ、自分に合った仕事を選ぶ。
今回紹介した職業だけでなく、似たような特徴を持つ職業も視野に入れてください。自分の特性が活かせて、情熱を持って働ける仕事を選びましょう。
今回の記事が職選びに悩む方たちにとって少しでも役に立ちましたら幸いです。