自閉症を持っている方や、親御さん、家族の方々も気になったことがありませんか?

障害などは遺伝するのだろうか?私が知っている親御さんも気にしている方はとても大勢いました。その関係について今回はお話していく上で多くの方々に理解や認識をしていただけたら嬉しい事だと思います。

自閉症とは

自閉症の3つの特徴

自閉症(自閉症スペクトラム障害)は先天的な発達障害の1つで、特徴として
①社会性と対人関係の障害
②コミュニケーションや言葉の発達の遅れ
③行動や興味の偏り
の3つがあると言われています。

遺伝との関係

そもそも遺伝は関係あるの?

自閉症に関して、遺伝は関係あるのか?答えはイエスになってしまいます。しかし自閉症そのものが遺伝するわけではなく、自閉症の特徴の一部が伝わる。という考え方のなります。

一卵性双生児のうちの1人が自閉症の場合に、もう1人も自閉症である割合は、報告によって差がありますが91~96%、二卵性では0~24%と、大きな開きがあります。兄弟姉妹では、1人が自閉症と診断された場合その兄弟姉妹が自閉症である割合は一般よりも高く、5~10%くらいと言われています。

(服部 陵子/著『Q&A家族のための自閉症ガイドブック―専門医による診断・特性理解・支援の相談室』明石書店,2011年/刊 P.19より引用)

出典:https://www.amazon.co.jp/dp/4750333808/

遺伝子配列が同じ一卵性双生児で一致率が高いことが報告されていることから、やはり遺伝的な関係が推測できます。一方で、遺伝子配列が同じでも100%表れるわけではないこともわかりました。これは遺伝と環境の両方が関係しているという根拠にもなります。

つまり親の遺伝子が単純に子どもに遺伝して自閉症になるわけではないということです。自閉症と遺伝の関係は原因の一部であって、親が「自閉症」だからといって、子どもにも100%自閉症が遺伝するとは限らないのです。自閉症のある親から、自閉症ではない子どもが生まれることもあれば、両親とも健常の場合でも自閉症のある子どもが生まれることはあるということです。

遺伝する確率としてはまだわかっていませんし、調査も色々行われているようですが、遺伝的原因と環境的原因がかかわってくるので、確かな結果はでていません。

自閉症の治療

自閉症を根本的に治す薬や手術などは現在は開発されていませんし、精神的な疾患の多くも同じ現状です。

療育的サポート

療育はできるだけ早く始めると効果が出やすいと言われています。療育センターに通い、お子さんの良い部分を伸ばしましょう。自閉症の療育方法にもいろいろありますが、代表的にあげられるのはコミュニケーションです。

・子供から話ができるようにする
自閉症のある子はなかなか自分から話すのが難しいこともあります。ですが何か子供がしてほしい時には子供に「何をしてほしい」と伝えさせることを優先させるようにしたり、会話も単語だけではなく、少しでも多くの言葉を引き出させることも大切です。

・言葉や行動をわかりやすくする
自閉症の特徴のひとつとして話し言葉を理解するのが難しいというものがあります。この特性による困りごとを減らすために、言葉だけではなく、絵や図などを同時に説明したりするといいです。

繰り返し同じ時間に同じ行動をすることで覚えやすいお子さんもいるので繰り返しおこなうこともいいことです。

・コミュニケーションをとる練習
挨拶など社会などで多く使われるコミュニケーションを練習します。幼稚園や学校で先生とに昨日あったことなどを話、人と関わる練習を積極的にしていきます。

慣れてきたらいろんなことをしてもらいましょう。まずは簡単なことからお願いして、褒められることが嬉しい事だとか、色々な多くの感情を感じ、成長していけるにするといいと思います。

薬物療法

実自閉症に関する治療薬もないので、実際に処方されるのは不安やパニックを抑える薬になってきます。薬は確かに効果もありますが、副作用や依存性などもあり、きちんとお医者さんから決められた形で処方してください。あくまでも治療薬ではないので、サポートぐらいに思っているほうがいいと思います。

まとめ

自閉症に関して遺伝も要因のひとつと考えられると言いましたが。それと同時に遺伝がすべてではないということも理解していてほしいです。もしもお子さんや家族が自閉症と診断されたとしても、これを見てくださってる方に原因はないですし、家族の皆様にも原因はありません。

現在は自閉症は人それぞれという考えが主流になってききています。