こんにちは!こんばんは!今回も知っておきたい発達障害に関する情報を提供させていただきます。今回は「発達障害 運動」です。

学生時代に運動が苦手だという子供はクラスに1人はいたと思いますが、他の子供よりも極端にできない子供はもしかしたら発達障害の可能性があるかもしれません。

今回は発達障害の中でも運動が苦手という特徴がみられる発達性協調運動障害(DCD)についてご紹介していきます。

発達性協調運動障害とは

発達性協調運動障害とは、身体機能に問題がないが全身運動(粗大運動)や微細運動(指先の操作)に極端な不器用さがみられる障害です。

わたしたちが何気なくやっている「走る」という運動も、足を前に出しながら手を振り、周囲に障害物がないか確認するなどの複数の動作が一つにまとまっているものです。

このように複数の動作を一つにまとめた作業が協調運動とよばれ、発達性協調性運動障害の子供が苦手としていることです。

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京本
ただし、身体疾患や神経疾患(脳性麻痺や筋ジストロフィーなど)も運動障害がみられますがこの場合は発達性協調運動障害とは診断されません。

発達性協調運動障害が苦手なこと

発達性協調運動障害を抱える子供は先ほど述べたように協調運動が苦手で、より複雑に体をコントロールしなくてはいけないことは特に苦手です。

具体的には、学校の授業であれば球技やダンスなどはもちろん、縄跳びもかなり高度な運動のひとつです。走ること、階段を昇ることも苦手で動きがぎこちないと感じられることもあるかもしれません。

また、ボタンをかけることや靴ひもを結ぶこと、箸を使うなどの微細運動も苦手としている場合もあります。

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薄波
学校の授業では体育や音楽、図工や家庭科(調理)などの科目が苦手なことが多いです。

▼ここまでの症状を読んで何かしっくりこない、という方は、こちらの記事の「筋緊張低下症」についてが参考になるかもしれません。

発達性協調運動障害の学習面や対人関係への関連性

発達性協調運動障害以外に発達障害がない子供の場合、一般的には学習面や対人関係において問題はないといわれています。

しかし、子供の学校の体育の授業では運動が出来ないことをからかわれたり、仲間外れにされたりする一つのきかっけとなることもあります。

親や大人から見れば、ただ不器用・運動音痴などと個性の一つとして捉えられますが、子供にとっては学校の狭いコミュニティの中でからかわれたり、仲間外れにされることはとても辛いことです。

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薄波
時にはいじめの原因となることもあるかもしれません。

また、学校での体育の授業は先生1人に対し生徒多数になるため、出来ない子に合わせた授業の進行やその子に合わせた練習計画の作成は困難です。

子供がただ、不器用、運動お音痴という理由だけで病院への受診はあまりしないとは思いますし、我が子が障害を持っていると診断されたくないという方もいらっしゃると思います。

しかし、発達性協調運動障害の子供が療育を行うことで運動が楽しい、体育の授業もみんなと頑張れるようになることもあります。

参考サイト:『とちぎっこ発達クリニック

他の発達障害との合併

発達性協調運動障害がある子供はLDやADHDとの合併が3割~5割程度見られており、精神遅滞との合併も認められています。

そのような子供は学習障害や対人関係にも困難な場面に遭遇することがあるかもしれません。

ADHDやLDの症状として読み書きができない、落ち着きがない、衝動的な行動をしてしまうなどがあげられます。

発達性協調運動障害のほかにも発達障害の合併がみられた際には、発達障害の症状に注目されやすく、発達性協調運動障害は気づかれないことも多いです。

発達障害の女性が、発達性協調運動障害ではどんなことが難しく感じるのでしょうか。

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京本
日常生活においてどのような問題があるのかについて紹介している動画も参考にしてみてください。

発達性協調運動障害への支援

発達性協調運動障害への支援としては、どのようなことができるのでしょうか?支援についても解説しますね!

療育プログラムをうける

発達性協調運動障害では他の子よりも不器用であることや運動音痴というだけではなかなか病院への受診を行わないことが多く、認知度も低いです。

また、我が子が発達障害というよりも、子供の個性で運動が苦手であると思いたい人もいるかもしれません。

しかし、複数の動作を一つにまとめることが困難なため、咀嚼や飲み込み、筆記などの日常生活にも影響を及ぼすこともあるのです。

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京本
それに対して、日常生活を送るうえでの困難なことをターゲットに、療育プログラムが行われます。

その子の姿勢やバランス、運動面での苦手なことを話しながら、何をどこまで出来るようになりたいのか、ならなければいけないのか、楽しく取り組めるようにするにはどうしたらいいのか確認していきます。

子供の療育はまずは親子で楽しく行うことが大切です。

そのために、出来たら褒める、できなくても取り組めたことを褒めることが重要で、継続的な運動習慣となり将来の子供の健康につながります。

参考サイト:Wikipedia『NHKハートネット』

本人の努力不足でないことを理解する

家庭でできる対応としては、やはり理解を深めることが支援につながります。では、どのような理解をすると良いのでしょうか?

まずは「思った通りに身体を動かせないのは、本人の努力不足ではない」ことを理解しましょう。

「上手くできない」「早くできない」という事実があると、大人は練習すれば上手になるはずと考えがちです。しかし、発達性協調障害の場合、練習などの努力で求めた成果がでないこともあります。

身体が思った通りに動かせないのは、子供本人としても辛く、フラストレーションがたまることです。無理に練習させるのは逆効果となる可能性があります。

上手・下手で判断せず楽しむ

行動や運動を上手・下手で判断すると、練習を無理強いすることにつながってしまいます。この考え方をなくし、親子で楽しく身体を動かすことをおすすめします。

子供自身が上手くできないからと劣等感を持ってしまうと、運動が嫌いになり、ますます身体を動かすのが難しくなってしまうでしょう。

  • 運動が楽しいものと認識する
  • 上手である必要はないと考えられる
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薄波
このような環境ができると良いですね!

まとめ

子供が極端に運動が苦手だったり、不器用だったりする場合、発達性協調運動障害の可能性を考えてみる必要があるかもしれません。

子供の「不器用さ」や運動音痴は個性のひとつとして捉えることもできます。しかし、生活に支障がでているのなら、何かの対策は必要でしょう。

不器用な子は練習の量よりもどうしたら出来るようになるのか、どのようなことが苦手なのかということを考えながら接してほしいと思います。ぜひ、一緒に楽しみながら取り組んでみてください。