こんにちは!こんばんは!今回も知っておきたい発達障害に関するノウハウや情報を提供させていただきます!本日は「発達障害と時計」についてです。
時間を確認するために必要な道具の代表ともいえるのが「時計」ですが、発達障害を抱える人の中には、この「時計」を読むのが苦手な場合があります。
時計から時間を知ることが難しいと、生活で困ってしまうことや、大人になってから仕事に支障が出てきてしまうかもしれません。どのような対策ができるでしょうか?
この記事では、発達障害と時計をテーマに、時計が読めるようになる方法や困った時の相談先などをお伝えしていきます。
目次
時計が読めるようになる方法
お子さんの特性に合わせた時計の読み方を練習していきましょう。自分で時計を読めると時間の使い方にも変化があるはずです。
時計の読み方をレッスンしていく時のポイントは「スモールステップ」です。
一度に大きな目標を立てるのではなく、小さな目標を積み重ねて少しずつ達成していく方法です。
少しずつ挑戦していくことで、「できた!」「次もがんばろう!」とお子さんの自信にも繋がってくるでしょう。上手くできたら褒めてあげて下さいね。
この記事では一例として、6つのステップに分けたレッスン方法をご紹介します。
- 数字を覚えよう!
- 時計の「短いほうの針」を読んでみよう!
- 時計の「長いほうの針」のパターンを覚えよう!
- 長針の位置から正確な「分」を読んでみよう!
- 短針と長針から正確な時間を読んでみよう!
- 「時間」の経過を理解しよう!
ステップ1・数字を覚える
0から60まで数えられる
まずは数字を覚えていくところから始めましょう。おはじきやマグネットなど、身近な玩具を使ってみるのもおすすめです。
▼ こちらは、発達障害のお子さんに数を教える方法の具体的な例が紹介されている動画です。
- 数字に合わせて、おはじき・マグネットを置いていく など
ステップ2・時計の「短いほうの針」を読む
だいたい何時ごろかわかる
だいたい数字を覚えられたら、次は短針の向きを見ていきましょう。「短い針の先がここに来たら〇時ね」とおおまかな時間を確認してみて下さい。
「10時になったら遊びに行くよ」「ここに針が来たら3時だから、おやつにしよう」という風に、楽しいイベントと組み合わせるとお子さんも覚えやすいでしょう。
ステップ3・時計の「長いほうの針」のパターンを覚える
0分と30分がわかる・15分がわかる・5分ごとがわかる
細かな「〇分」を読んでいく前に、「真っ直ぐ上を向いていればちょうど」「真っ直ぐ下を向いていれば30分」など、長針のパターンを覚えてみるのも良さそうです。
慣れたら15分・45分の形、5分ごとのカウントにも挑戦してみましょう。
長針が右回りで進み、ぐるりと1周回ったら短針が1つ進むという仕組みがわかってくると思います。
ステップ4・長針の位置から正確な「分」を読む
1分ごとがわかる
だいたいの長針の読み方がわかってきたら、0分~59分の正確な「分」を読むことにも挑戦してみて下さい。
0~59の数字が振られているタイプの時計を使うと、お子さんもわかりやすいかもしれませんね。
ステップ5・短針と長針から正確な時間を読む
〇時〇分が読める
長針が正確に読めるようになったら、短針と組み合わせて「〇時〇分」と時刻を読み取ることにも挑戦してみましょう。
短針と長針のどちらを見ればいいのかお子さんが混乱するようであれば、「まずは短い方を見てみよう」「次は長い方を見てみよう」と2段階に分けて確認してみるのも良いでしょう。
アナログ時計で時刻を読み取った後に、デジタル時計で答え合わせするのもおすすめです。
ここまで来たらあともう一歩です!
ステップ6・「時間」の経過を理解
「〇時間前」や「〇分後」がわかる
時計から時刻を読み取れるようになったら、「時間の経過」にも挑戦していくと日常生活でも役に立つでしょう。
「〇時間前」には短針がどの位置にあったか、「〇分後」には長針がどの位置にくるのかなど、お子さんと一緒に確認してみて下さい。
針の位置を絵に描いて、実際に時間が経ってから見比べてみるのも良さそうです。
発達障害の人におすすめの時計
時計が読めない原因によって、選ぶ時計は違ってきます。発達障害の特性によって、「時計の文字盤が認識しづらい」ケースと「時計そのものが苦手」であるケースがあります。
たとえば、下記のような例です。
- 学習障害(LD)で数字が苦手
- 聴覚過敏で秒針の音が苦手 など
これらの場合、特性からの苦手に配慮した時計を用意することで、困りごとを改善できるかもしれません。
▼ おすすめの時計を3つ紹介します。
- SEIKO 知育時計(掛け時計)
- タカタレムノス ふんぷんクロック
- トーキングクロック
生まれつき脳の構造に特徴があり、できること・できないことの差が大きく開いてしまう障害の総称です。
特性に応じて「ADHD」「ASD」「LD」といった細かな分類があります。
おすすめの時計1:SEIKO 知育時計(掛け時計)
参考商品価格:2,450円(※ 記事作成時の「楽天市場」価格です)
メーカー:セイコー
・本体サイズ:254×254×43mm
・本体重量:450g
・電池:単3形 1本
こちらのセイコーの知育時計では、
- 長針・短針が青と赤に色分け
- それぞれの時間帯が色で塗り分けられている
- 0~59までの数字が振られている
などの工夫がされていて、お子さんの理解具合に合わせて時間が読みやすいように作られています。
おすすめの時計2:タカタレムノス ふんぷんクロック(Mサイズ)
参考商品価格:8,800円(※ 記事作成時の「楽天市場」価格です)
メーカー:タカタレムノス
・サイズ:φ305×d48mm
・重量:725g
こちらのタカタレムノスの時計は、シンプルなデザインながら時間を読みやすいように工夫されています。
Sサイズ・Mサイズ・Lサイズとサイズ展開されているので、お好みに合わせて購入してみて下さい!
おすすめの時計3:トーキングクロック
数字が読みにくい場合の補助として、音声機能のある時計を使ってみるのも良いかもしれませんね。
こちらの時計は、スイッチを押すと音声で時刻を読み上げてくれるタイプです。
参考商品価格:1,227円(※ 記事作成時の「楽天市場」価格です)
・サイズ:80×80×93mm
・電池:単4形 3本
・生産国:中国
▼ 時計の学習は、知育玩具を使うことからもアプローチできます。お子さんの興味を引きやすいのでおすすめ!
参考商品価格:1,110円(※ 記事作成時の「楽天市場」価格です)
メーカー:くもん
・針の動きに合わせて連動するデジタル表示
・クイズ形式でひとりでも学習できる
時計が読めなくても時間がわかる方法
自分で時計を読めるに越したことはありませんが、時間を知る・時間に合わせて行動するには他にも方法があります。
たとえば、下記のような方法です。
- スマホの音声アシストを使う
- タイマーでアラームを鳴らす
- 砂時計を使う など
時計を読むだけで疲れてしまっては、勉強や仕事に集中しづらいでしょう。時計以外でも時間を知る手段はありますので、状況に合わせてこうした方法も併用してみて下さいね。
スマホの音声アシスト
最近のスマホには、音声アシスト機能がついていることがありますよね。
「ヘイ、Siri! 時間を教えて」「オッケー、Google! 30分後にタイマーを鳴らして」など、時間に関するお願いもできます。
こうした機能を使うことで、時間の情報を耳で聞いたり、代わりに操作してもらったりも可能なのです。
タイマーでアラームを鳴らす/砂時計を使う
「〇分後」などの短時間のスケジュールであれば、キッチンタイマーなどで時間を計るのも良いかもしれません。
アナログ式のキッチンタイマーや砂時計であれば、残り時間が「量」でわかりやすいです。テストの残り時間などを素早く知りたい時に有効でしょう。
▼ 砂時計の商品例
砂時計には、5分計・10分計……などの種類があります。30分計や60分計などの大きな時間に対応したものもあるので、必要に応じて探してみて下さい。
注意点は、対応している時間が大きいほど砂時計のサイズも大きいことです。ネット通販などの写真では実際の大きさがわかりにくいので、よく確かめてから購入して下さいね。
参考商品価格:5,115円(※ 記事作成時の「楽天市場」価格です)
・時間:60分計
タイマーの活用については以前、記事にまとめていますので併せてこちらをお読みくださいね!
困った時の相談先
発達障害の特性から、「時計が難しい」「時間を気にしてスケジュールを進めることが難しい」などの日常の困りごとに繋がってしまうこともあります。
もし本人や周囲の対応だけでは改善しにくい場合や、周囲に理解してもらえずつらい時は、専門機関にも相談してみて下さい。
相談先
発達障害のトラブルには、下記のような相談先があります。
- 住んでいる地域の発達障害者支援センター
- 住んでいる地域の放課後等デイサービス施設 など
放課後等デイサービスとは
放課後等デイサービスとは、障害のある児童を対象としたサポート活動です。発達障害からの困りごとは、早期に療育を行うことである程度改善が期待できるといわれています。
▼ 神奈川県横浜市の「ライズ児童デイサービス」では、複数の療育プログラムをご用意しています。お気軽にご相談下さいね!
周囲の理解も必要です
発達障害の特性から時計が読みづらい場合は、周囲の人達の理解も必要です。
「時計が読めないのは、勉強をしっかりしていないからだ」「時計くらい読めないの?」と叱られてしまうことで深く傷ついてしまうケースも少なくありません。
本人の努力だけでは難しく、どんなに頑張って時計を読もうとしても、努力に見合うだけの結果が得られないこともあるのです。
読みやすい時計を導入するなど、本人も周囲も過ごしやすい環境を整えるようにしていきたいですね。
まとめ
この記事では、発達障害と時計についてお伝えしました。
1.特性に合わせた時計を用意する
2.特性に合わせた時計で、時計の読み方を学習する
3.時間を知る他の手段を試す
(スマホの音声アシスト、キッチンタイマー など)
発達障害の特性から時計を読みにくい場合、時刻が素早く読めないことで日常の困りごとに繋がってしまうこともあるでしょう。
時計の読み方を勉強しながら、スマホの音声アシストを活用するなど、状況に合わせて対応してみて下さいね。
この記事がより良い生活に繋がりましたら嬉しいです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。