こんにちは!こんばんは!今回もとっても役立つ発達障害に関するノウハウや情報を提供させていただきます!

発達障害二次障害にはさまざまな症状があります。

睡眠障害・強迫性障害・場面緘黙症・うつ病・依存症・・・。

これらの二次的な症状を治療せずにおくと発達障害を悪化させるだけでなく、別の二次障害を発症する恐れがあります。

そのような状況を防ぐために、今回は二次障害の1種であるうつ病と依存症をメインに取り上げてお伝えいたします。

発達障害児が二次障害を発症する原因

発達障害児は、忘れ物が多い、じっとしていられない、周りと強調できないなど抱えている特性のため、注意されたり、批判されたりすることが多いため不安を感じている場合が多いです。

そして注意されても自分で治すことができないため発達障害児が抱えている不安は私たちが想像するよりも根深く心に刻みこまれてしまいます。

自分ではどうすることもできない症状を抱え自分自身も苦しんでいるのにも関わらず、周りからうとまれたりすることで、イライラ感を募らせて乱暴な行動が多くなったりもします。

そのためまわりの支援や理解がないと不安感や自己否定感が大きくなり二次障害へと発展してしまいます。

うつ病

発達障害の人は健常者よりもうつ病も発症する可能性が高いです。

発達障害の症状はうつ病の症状と重なる部分があるため、発見が遅れうつ病を進行させてしまう可能性があります。

そのためうつ病が疑われる症状がある場合はできるだけ早くに医療機関を受診することが必要です。

うつ病の症状

うつ病の症状はさまざまですが、一般的な症状は下記のようなものがあります。

うつ病の症状

・悲壮感・絶望感・空虚感が消えない
・不安感・イライラ感・焦燥感を常に感じる
・以前楽しかったことが楽しめない
・集中することができない
・食事を以前のように食べることができない/進まない
・睡眠障害
・けん怠感

「うつ病の症状チェックシート」では質問に答えることで現在の自分のうつ病度を簡易的に知ることができます。

また、うつ病のセルフチェックができ、当てはまる症状を選択することで、医療機関を受診したさいに医師に自分の症状を細かく伝えるのに役立ちます。

ADHDの薬の副作用でうつ病の症状がでることも

ADHDの薬の副作用でうつ病のような症状が現れる場合があります。

ADHDの薬の副作用には下記のようなものがあります。

ADHDの薬の副作用

・睡眠障害
・食欲の減少
・けん怠感
・不安感
・イライラ感
・感情の起伏が激しくなる

このような症状がでた場合は医師に相談し、薬の副作用なのかうつ病なのかを明確にして対策をとることが必要です。

うつ病の治療

うつ病が疑われるさいは早めに医療機関で受診することが大切です。

うつ病の場合は「精神科」や「心療内科」がある病院や「メンタルクリニック」などを受診します。

「精神科」というと精神的な疾患の重病者のみを扱っているのではないかとか思ってしまうかもしれませんが、実際は普通の病院とほとんど同じで気軽に受診することができます。

それでも「精神科」に抵抗がある場合は「心療内科」や「メンタルクリニック」などを受診するとよいでしょう。

うつ病の治療には薬物療法や運動療法、認知行動療法などがあります。

下記の動画ではうつ病を克服するための方法10選を紹介しています。

どれも手軽にできるものなので自分に合った克服方法を見つけることができそうです。

https://www.youtube.com/watch?v=jyKrtObH3Bc
【鬱病の治し方】手軽にできる!うつ病克服法10選【アニメーション】

薬物治療

うつ病は「幸せホルモン」ともいわれる脳内の神経伝達物質セロトニンの減少が原因であると考えられています。

そのため、神経細胞間のセロトニンの伝達量を増やす薬であるSSRIが主に使用されます。

ですが、抗うつ薬は発達期の子どもには副作用のリスクがあることも指摘されているため、服用にさいしては経過を観察しながらベネフィットとリスクをしっかりと見極めることも必要です。

運動療法

最近の研究により、運動には下記のようなさまざまなメリットがあることがわかってきました。

・作業記憶の強化……頭の回転が速くなる。仕事の要領が良くなる
・仕事力がアップ……集中力、判断力、創造力などほとんどの脳機能がアップする
・モチベーションがアップ……ドーパミンが分泌されやる気が起きる
・ストレス発散……ストレスホルモンが低下する
・感情や気分の安定……セロトニンが活性化して、イライラや怒り、衝動性が改善される
・メンタル疾患の予防……うつ病の治療でも運動が取り入れられることがある

運動で頭がよくなる? 最新脳科学が解き明かした、運動と脳の意外な関係 | パラサポWEB

また日光浴もセロトニン量を増やしストレスホルモンを減少させます。

そのため太陽の出ている時間にウォーキングやサイクリングなど爽快感を感じられる運動をすると効果的です。

セロトニンはストレスにより減少してしまいますので、うつ病の心配があるときは積極的に運動と日光浴を取り入れるとよいでしょう。

認知行動療法

認知行動療法では否定的にとらえてしまう心の状態を改善することを目指します。

人は強いストレス下では否定的な思考に支配されやすくなっており、そのような状態では頭の中は常にマイナスイメージの思考が自動的に浮かんできます。このような思考を自動思考と言います。

このマイナスにかたよってしまった思考回路を変えるため、現在抱えている不安や悩みを解析し、現実とのギャップに気づきながらプラス思考の行動パターンを得られるように練習します。

認知行動療法を自宅で手軽に実践できるサイトを活用しよう

認知行動療法は通常は提供している病院の精神科や心療内科で診察を受けてからおこないますが、現在のところ認知行動療法を提供している医療機関は限られています。

そこで、認知行動療法をもっと身近に活用できるサイトをご紹介させていただきます。

U2plus | うつ病症状の予防と回復、再発防止をサポート

U2plus は無料で利用できる認知行動療法をベースにしたうつ病のコミュニティサイトです。

認知行動療法を知らなくても気軽に利用でき、悲観的な考え方を柔軟に受け止められるように練習していきます。

同じような問題を抱え悩みながらも頑張っている人の書き込みを見て励まされたり、自分の書き込みに他のユーザーが励ましの声を届けてくれたりするので、一人で問題を抱え込むことがなく、モチベーションを保ちながら継続することができます。

会員アンケートでは、約80%が効果があると感じています。

こころのスキルアップ・トレーニング(ここトレ)

認知行動療法活用サイト「こころのスキルアップ・トレーニング(ここトレ)」は、認知行動療法を活かした「具体的なストレスの対処法」を練習できる会員制サイトです。

認知行動療法における第一人者である精神科医・大野裕先生により監修・発案されたサイトです。

記入式のコンテンツや動画や読み物を通して「こころの力」を育てます。

会員料金は下記の通りです。

依存症

お酒やギャンブル、ゲーム、ショッピングなどへの依存は誰にでも多かれ少なかれあるものです。

例えば仕事のストレスから解放されたくてお酒を飲むとか、ストレス発散のためにゲームに熱中するとか。

通常であればこれらの依存は大きな問題になることはありません。

しかし家族や健康、仕事などに害を及ぼし、それでも止めることができないまでに進行してしまうとただの依存ではなく重大な問題のある依存症となります。

発達障害の人は依存症になる可能性も高いといわれています。

その原因はどこにあるのでしょうか。

発達障害の人が依存症になりやすい原因

発達障害の人は周りに理解されずにうとまれたりすることで、疎外感や孤立感を深めてしまい、その思いを紛らわすためにアルコールや薬物などに依存しやすいとされています。

またADHDの人は下記の理由により依存症になりやすいとされています。

ADHDの人が依存症になりやすい原因|ドーパミンの伝達異常

ADHDの人は脳内の神経伝達物質であるドーパミンの量が少ないことや、脳内できちんと伝達されていないことが指摘されています。

人がやる気や、嬉しい・楽しいなどの幸福感を感じるのは、ドーパミンが脳内の報酬系といわれる回路間を伝達することにより生じます。

ほめられたらもっと頑張ろうと思ったり、おいしいものを食べたら幸せを感じるのはドーパミンの作用によるものです。

しかしこのドーパミンが少ないとちょっとのことではやる気や幸福感を感じることができません。

そのため、常に強い刺激を求めるようになり、アルコールやギャンブルやショッピングなど簡単にドーパミンを分泌させることができる行為に依存しやすくなります。

ADHDの薬メチルフェニデートは依存症を形成しやすいのか

ADHDの治療薬として使用されるメチルフェニデート(商品名:コンサータ)は脳内のドーパミンの伝達量を増やすお薬のため、依存症を形成しやすいことが指摘されています。

しかし実際は、処方された薬を飲みADHDの症状を緩和している人たちは、治療をしていない人たちに比べ依存症になりにくいといわれています。

最近ハーバード大学がおこなった研究はこの事実を証明しています。

ハーバード大学はこれまでおこなわれた6つの研究結果を分析し、子どものときに薬を服用するなどして適切なADHDの治療を受けていた患者は、治療を受けてこなかったADHD患者に比べて、成長してから依存症になる割合が50%も少ないということを明らかにしています。

参考:The Truth About ADHD and Addiction | ADDITUDE

薬だけに頼らずに運動で脳を刺激することも大切

ADHDの薬は服用している間は症状を緩和することに役立ちますが、理想は薬を服用しなくても大丈夫になることです。

ADHDの人は飽きやすく、すぐに退屈してしまうという特徴がありますが、運動は脳内のドーパミン量を増やしこれらの症状を緩和しますので、積極的に運動をすることを心がけましょう。

また、定期的に運動している人のほうが依存物質に頼ることが少ないといわれています。

依存症の治療

発達障害で依存症を発症している場合は、認知行動療法で依存症の原因となっている要因を分析し、間違った思考パターンを修正していくことがよいです。

またADHDの二次障害で依存症を発症している場合は、ADHDの症状の治療をせずに依存症だけを最初に治療することは難しいため、ADHDと依存症の両方を並行して治療することが望ましいです。

例えばADHDの患者が依存症を治療するために自助グループなどに参加しても、すぐに飽きてしまい集中が持続しないため役に立たずに時間を無駄にしてしまう可能性があります。

そして、再びアルコールや薬物などに依存する可能性が高くなります。

発達障害の二次障害で依存症を治療するさいは医療機関を受診して適切な治療を受けるようにしましょう。

オンライン開催のセルフヘルプグループ(自助グループ)

セルフヘルプグループは同じ問題を抱える当事者が集まり、お互いの体験や思いを話し合う場です。

同じような辛い状況をどのように克服してきたのかなどの話しは、共感を得ることが多く、また自分も超えていけるという希望や前向きな姿勢を得ることも期待できます。

そして自分の悩みを理解してもらえることは、一人ではないという強さを得ることにもつながります。

ですが初めての場合はどのようなことをするのかわからないため、実際に参加することは多少の勇気が必要だと思います。

そこでおススメしたいのが、オンライン開催しているセルフヘルプグループへの参加です。

「依存症等の当事者または家族向け、オンライン自助グループの開催情報 | スワローポケット」ではオンライン開催しているセルフヘルプグループを多数紹介していますのでご参考ください。

睡眠障害・不安障害

その他の二次障害には、睡眠障害や不安障害などがあります。

睡眠障害・不安障害(強迫性障害・社会不安障害・パニック障害)に関してはこちらの記事をご参考ください。

不安障害の1種である場面緘黙症に関してはこちらの記事をご参考ください。

まとめ

どのような障害でも早期発見・早期支援が大切です。

症状を緩和するために薬を服用することも大切ですが、長期的な改善を目指すためには運動は大きな役割を果たします。

そしてコミュニティサイトなども活用しながら、傷ついた心を癒し前向きな思考ができるようになれば得られるものはとても大きいと思います。

発達障害のために辛い思いをすることが多く、心を病んでしまう方たちの症状が少しでも良くなるために、今回の記事が役立ちましたら幸いです。