こんにちは!こんばんは!今回も知っておきたい発達障害に関するノウハウや情報を提供させていただきます!本日は「発達障害と中学生」についてです。
子どもが中学生になって、新たな悩みが増えたお父さんお母さんもいらっしゃるのではないでしょうか?反抗期や勉強面での心配はもちろん、「うちの子、もしかして発達障害?」と悩んだ事はありませんか?
心配事を対応可能なものにするには、どうすれば良いのか。お子さんのより良い人生を育むために何ができるのか。一緒に考えていきましょう!
・発達障害って?
・反抗期や勉強面で、子供にどんなサポートができるのか
・サポートする親の精神的な余裕も大事!親と子のストレス緩和の仕方
目次
発達障害の中学生に親ができる事【まずは知る事から始めよう】
発達障害は、大きく分けて3つの種類に分類されます。注意欠陥・多動症(ADHD)、自閉症スペクトラム(ASD)、学習性障害(LD)。名前だけは知っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
大きな3つの分類を知ろう
特徴(一部抜粋) | 困る事 例 | |
ADHD | ・衝動的に動いてしまう (多動・衝動性) ・不注意によってミスが目立つ (注意欠陥) | ・思いついた事をそのまま発言し、会話を遮ったり、相手を不快にさせてしまう ・忘れ物やケアレスミス、遅刻が多い (時間管理ができない) ・あきっぽく、物事が最後まで行えない |
ASD | ・コミュニケーションがうまく取れない ・非言語コミュニケーションが理解できない ・こだわりが強い | ・人間関係で悩む ・思った事を伝えられない ・融通が利かない ・臨機応変な対応ができない |
LD | ・文字を書く、文章を読む、話を聞く、計算をする事などに困難を感じる | ・学校の勉強についていけない ・日常生活に困難を感じる場面が多い |
▼より詳しく知りたい熱心な方は、こちらの記事をどうぞ!
理解を深める事で実態が掴めて、対処方法を一緒に考えていけるヒントになります。
親のあなたに伝えたい
・子どもに合った環境があれば、障害によって起こりやすい問題は目立たなくなる
・子どもに障害があっても、それは「脳の個性」なのだと受け取れるように、正しい知識と見聞を深めよう
・得意なもの、苦手なもの、一人ひとり違うけれど、できない部分ばかりに目を向けるとお互いに苦しくなるよね
・「できない事があったっていい、この子にはこんな得意な事があるのだから」と思えるには今から何ができるだろう?
発達障害は、生まれつきみられる脳の働き方の違いにより、幼児のうちから行動面や情緒面に特徴がある状態です。
引用元:厚生労働省 発達障害
脳の発達に偏りがあるために、現代の社会生活では困難に感じる点や、問題点に繋がってしまう可能性がある発達障害。障害と聞くと、それだけで不安になってしまいますよね。
障害があっても本人が困る事がない環境を作る事ができれば、障害は障害でなくなるんだ。
障害(しょうがい)とは、ものごとの達成や進行のさまたげとなること
引用元:Wikipedia 障害
「何を言っているんだ?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
いえね、一度考えてみて下さい。なぜ昨今、急に発達障害が知られるようになったのでしょうか。
自分が感じる生き辛さの答えを見つけた方々が、「このような事情がある事を知ってほしい」と声を上げ始めたというのも、もちろんあります。では、なぜこんなにも生き辛さを感じる方が増えたのでしょうか。
問題視される事やルールが多かったり、許される範囲が狭くて、社会に適合できない人が増えたと言う声も聞くわ。
現代の社会では求められる人材の水準が上がったというのも、生き辛さを感じる方が増えた要因のひとつのように見受けられます。より良い人材を求める現代社会では、難がある人材を良しとはしない所があります。
障害として頭を悩ませていた問題が許容される範囲内で収まる事ができれば、問題にはならないですし、本人も苦しまなくて済みますよね。
つまり障害は「今いる環境とのミスマッチ」によって問題が起こるので、当人に合う環境を整える事ができれば、問題は限りなく減らせるもの。障害があるから悪いのではなく、子どもへの責任を感じて思いつめる必要はありません。
反抗期を知ろう!
世の多くの親を悩ませるもの、反抗期。子どもが親を無視したり、言葉遣いが乱暴になったりなど、親子のコミュニケーションが取りにくく頭を悩ませている親御さんも多いのではないでしょうか。
発達障害のある子も程度に差はあるものの、反抗期は訪れます。気分が落ち着かない、イライラしてしまうなどはもちろん、環境の変化によって不安定になりやすい時期でもあります。
反抗期ってなんなんだ?
・心と体の成長期のために、ホルモンバランスが崩れやすく不安定になりやすい時期
・環境も変化するため、不安を抱えやすい
・自我が育まれて、親の意見に疑問を持ち反抗心が生まれやすい
反抗期(はんこうき)は、精神発達の過程で、他人の指示に対して拒否、抵抗、反抗的な行動をとることの多い期間のことである。子供から大人へと成長する過程で誰もが通るものとされている。
引用元:Wikipedia 反抗期
丁度中学生くらいの年齢は、脳が急速に発達していく脳の成長期と言われています。ホルモンの影響で身体的な変化が顕著に見られる時期でもあり、子どもから大人へ着実に成長している目に見える証でもあります。
変化している時期は、精神的に不安定になりやすい傾向にあります。しかも中学に進学した事により、環境の変化も重なります。不安やストレスなどを感じ、つい親に八つ当たりをしてしまう子も多いですよね。
脳が発達していくにしたがって、子どもは自分の意見を持つようになります。今までは親の言う事を聞いていたけど、自分の意志や自我が成長した今は「自分はこう思う(だから親の意見には従わない)」という場面も出てきます。
「良い」「悪い」「やりたくない」などの自己の判断基準により行動するため、親の意にそぐわない事による親子間での衝突も増えていきます。
親に対して反抗的な言動を取る事の仕組みの一部は、自我が成長している事でもあるのですね。子どもが反抗するとムッとしてしまう場面もあるかもしれませんが、「このような事情もあるのだな」と理解してほしいと思います。
発達障害の反抗期
反抗期の時期の子どもは、発達障害によってどのような特徴が見られるのでしょうか。定型発達(健常者)の反抗期と比べて、どんな注意事項や気にかけてあげたい部分があるのか確認してみましょう。
・つい衝動的に怒鳴ったり、手を出してしまう(特にADHDの傾向がある子)
・困っている事や悩んでいる事を伝えられないくて、抱え込んでしまう(ASDの傾向がある子に見られやすい)
・周囲と比較してできないものがあると、自己肯定感が低くなり、劣等感が生まれやすい(よって学校に行きたがらない子もいる)
怒鳴ってしまう、手が出てしまう理由
・脳のブレーキ機能が未成熟なために、衝動を抑える事が難しい
▼衝動のままに行動してしまう原因は、脳の発達にあります。これについては以下の動画が最も分かりやすかったので、こちらをチェックしてみてくださいね!
ではこのように感情が抑えられない状況になってしまった子どもに、親の立場からどんな手助けができるのでしょうか。
- 子どもにつられて感情的にならないよう、なるべく冷静な対応をする
- 子どもの言い分を否定せずに、一度最後まで聞いてあげる
- 一旦落ち着くための時間を取る(衝動を落ち着かせる)
- 「どうしたの?」としつこく聞かずに、子どものタイミングで話せるように「話したくなったら話してね」と伝えてみる
精神的なゆとりがないと、つい子どもに対して感情的になってしまいがちですよね。親のあなたの精神的なゆとりのためには、メンタルケアも必要になってきそうです。これについてはまた後ほど少し触れますね。
一人で抱え込んでしまう場合に何ができる?
- 医療機関やスクールカウンセラーなど、親以外の悩みを打ち明ける場所を作ってあげる
- 困っている事を文字にしたら伝えられそうか聞いてみる
- 子どもが話せるまで、ゆっくり待ってあげる
ASDの特徴の中に、コミュニケーションが苦手というものがありましたね。思いや意見を相手にどう伝えていいか分からず、伝える事を諦めてしまう時もあります。
このような時は、子の内面では伝えたい事で溢れているのに伝えられないジレンマから、ストレスを多く感じうつ病や不登校などの二次障害に繋がる場合もある事を知っておきましょう。
ストレスや周囲との不適応が高じてしまうと、やがて精神疾患を合併したり社会生活を余計に困難にする問題行動に至ることがあります。こうした状態を発達障害の二次障害(または二次的な問題)と呼びます。
引用元:BRAIN CLINIC 発達障害の二次障害とは?症状や治療について
劣等感
・発達障害により、他の子よりできないものが目立って自信を無くしてしまうため
人は人と比べる生き物です。特に同年代とはよく比較して、自分の位置を知るのではないでしょうか。これは悪い事ばかりではありません。ライバルを見つけ、向上心が高まる良い刺激を得られる場合もあります。
しかし反面、発達障害がある子どもはできない事が障害により目立つと、自己肯定感の低下や劣等感を感じやすい傾向にあります。できない自分を責め、周囲からの理解も得られない…なんて状況にならないようにしたいですね。
- 子どもができる事に目を向け、具体的に褒めてあげる
- 好きな事、得意な事を伸ばしてあげる(できるものを作ってあげる)
- 1対1でさりげなく子どもの悩みを吐き出させてあげる
▼こちらの記事ではもっと詳しく、発達障害の種類別にどのような反抗期が見られるのかな?という疑問について触れています。反抗期に悩んでいる方はぜひチェックしてみて下さいね。
カウンセリングもいいかも
先ほど、一人で抱え込んでしまう子にはカウンセラーなどの相談先を作ってあげると良いと触れましたね。
・専門家の観点からのアドバイスがもらえる
・子どもにとって精神面の心強いサポートが得られる
・子どもが親に話しにくい事を打ち明けられる
・親の不安に対するアドバイスや提案も相談できる
・専門家からの指摘により、子どもの状態を学校側に的確に伝えやすくなる
悩みを相談する先は誰であってもいいのではと思われるかもしれませんが、発達障害への専門的な知識がないと的外れな助言をされてしまう可能性もあります。専門家の意見を聞く事はとても大切になってきますよ。
ただ一つ注意してもらいたい点は、スクールカウンセラーは子どもが学校を卒業したら関りが断たれてしまいます。継続的なカウンセリングを受けたい場合は、その点も含めスクールカウンセラーと相談すると良いでしょう。
親子の距離感
さて今度は親子の距離感について考えてみましょう。親にとって子どもは、いつまでたっても子どもです。しかし子どもはそれに対し、不満を覚える時もあります。
特に中学に進学すると、子どもは大人扱いをされたがる節があるのではないでしょうか。子ども扱いされると、「もうそんな子どもじゃない!」とむくれてしまう事ありませんか?
親と子の認識のズレ
親は「子どもはいつまでたっても子ども」
子どもは「もうそんな子ども扱いしないでほしい」
親と子の認識のズレにより、正しい距離感が掴めていない事はないですか?
子どもに干渉しすぎてはいないですか?
子どもは中学生になると、急に大人びますよね。そのような時期に子どもは、小学生が随分幼く見えて、しかし完全に大人にもなり切れず、悶々とする時期でもあります。
親は子がいくら成長しても、子のために口を出したくなります。子どものためを思って、手を貸したくなりますよね。発達障害があるのならばなおさら、手を出したくなります。
しかしなんでも子を助けてばかりだと、子の自分で問題を解決する力が育まれにくくなってしまいます。他にも工夫する力、考えて行動する力、優先順位をつける力など生きていく力を育てる機会を失う事になるかもしれません。
子どものためを思ってこそ。悪い事ではまったくありません。ただ、いつまでも親が子どもに手を貸し続けるのは難しいですよね。子が自立して生きていくために、少しずつ支える手を離していってみるのはどうでしょう。
・過干渉になっていないか、客観的に振り返ってみよう
・子どもの成長のために、見守る姿勢へシフトチェンジしてみよう
勉強
中学になると勉強が難しくなってきますよね。発達障害が関係して、勉強についていけなくなってしまう事もあるかもしれません。勉強が遅れてしまった子へどのような手助けができるのでしょうか?
- 自分の好きな事以外へ興味を持てない
- 今自分がやりたい事を優先してしまう
- 計画的に勉強する事ができない、飽きっぽい(コツコツと学習できない)
- LD(学習性障害)によって、勉強が困難になる
- 文章問題や、相手の気持ちを考える問題が理解できない
できる手助け
・なぜ勉強が必要か、勉強をする理由を持たせる
・発達障害の子向けの塾などを利用する
・学校で合理的配慮を受ける
▼また、このような本から勉強に取り組むヒントを親子で知っていくのもいいですね。
商品概要 | ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に勉強するための本 |
価格 | 1,760円(送料無料) |
特徴 | 発達障害の方が勉強をする上で感じる悩みの解決策が分かる |
こんな方にオススメ | 発達障害の方、発達グレーゾーンの方 |
メリット | ・勉強につまづく原因が、医学的な観点から分かる ・悩みを解決するため、具体的なアドバイスが載っている |
デメリット | ・文章が多く、読むのが大変 ・LDの場合の勉強法があまり載っていない |
▼良いクチコミ
内容が分かりやすくとても読みやすい本でした。それに、自分がどういう傾向にあるのか、とても考えさせられました。問題点を自分に当てはめながら『これなら出来そう』と思う解決策があると、ちょっと心が喜びます。
引用元:Amazon
▼悪いクチコミ
ADHDとASDがほぼメインでLD(学習障害)の勉強法がほぼ載ってなかったのが残念です。
引用元:Amazon
▼LDの子がなぜ読み書きなどにつまづいてしまうのかは、こちらの記事を参考にすると良いですよ!手助けのヒントは、障害を知る事から始めましょう。
勉強する理由を示す
▼一つの答えとして、この動画を参考にするのはどうでしょう?
・学校の勉強は、嫌な事に向き合って克服する姿勢を周囲に証明するために行う
なぜ勉強するかは、人によって様々な答えがあると思います。正しいかどうかはさておき、「勉強しないと、将来困るから」と言う意見もあります。しかしそう言われても、正直ピンとこない子もいるのではないでしょうか。
学校の勉強は多くの子にとっては「嫌なもの」に分類されます。できるだけやりたくない。しかし親は子の将来を思ってやらせたい。
塾を利用する
おすすめの塾 | 公式HP | 特徴(一部抜粋) | 料金(一部抜粋) |
個別指導のコーチング1 | 個別指導のコーチング1 発達障害・グレーゾーン専門の進学塾 | ①発達障害や発達グレーゾーン専門の塾 ②オンラインで受講可能 | 入会金 税込17,000円 個別指導料金 月謝 税込26,180円~ |
LITALICOジュニア | LITALICOジュニア(りたりこジュニア) 発達障害や学習障害の子供への教育・支援 | ①それぞれの子どもに合わせた指導を行ってくれる ②療育を兼ねた学習塾 【注意点】高校入試には適していない | 入塾金 税込16,500円 授業料(月4回から) 税込22,000円/回 |
個別指導Wam | 個別指導学習塾Wam-ワム- | ①地域密着型の個別指導塾 ②専用カリキュラムで、一人ひとりに合ったスケジュールを組める ③分からない部分はAIを活用し、根本原因を見つけて苦手を克服する | 入学金0~円 (※教材費含まず) 月4回(週一回)40分コース授業料 中学1・2年 税込 7,600円〜 中学3年 8,400円〜 |
▼発達障害がある子にオススメの塾は、こちらの記事で詳しく確認できますよ!塾を検討したり、選ぶ参考にどうぞ。
合理的配慮
「合理的配慮」とは、障害のある子どもが、他の子どもと平等に「教育を受ける権利」を享有・行使することを確保するために、学校の設置者や学校が必要かつ適当な変更・調整を行うこと
引用元:発達障害教育推進センター 合理的配慮
学校へ配慮を受けたい場合は、こちらから学校側へ求める必要があります。スクールカウンセラーなどに相談して話し合いを進めてみるのもいいでしょう。
・作業を行う手順を、図を用いたり、カードや数字を使用することで分かりやすくする
・読むことに困難がありテストなどに支障がある場合には、音声読み上げソフトを使用する
支援施設からもサポートを受けよう
発達障害と耳にする機会は多くなったものの、その詳細についてはまだまだ分からない所が多いですよね。「一体これからどうすればいいのか」と親は悩みを抱えてしまいます。
障害について、一度に全部を理解する事は難しいです。専門家、地域、学校などの手を借りて気長に向き合っていける体制を整えましょう。
頼れる支援施設
発達障害の支援を受けられる施設を紹介します。施設を抜粋して挙げますね。
- 児童発達支援センター → 公式HP 児童発達支援センター
障害がある子が、生きていくための能力を育てるための施設です。
【注意点】療育施設であり、施設へ通所するには利用料がかかります。 - 発達障害者支援センター → 公式HP 発達障害情報・支援センター
医療、福祉などの関係機関や、地域と連携して支援を行ってくれます。
支援は各都道府県ごとに内容が異なります。 - 精神保健福祉センター → 公式HP 精神保健福祉センター
医療面や心についてのサポートを行ってくれます。各都道府県ごとに施設が配置されているので、お住いの地域のセンターを確認してみて下さい。
親のセルフメンタルケア
・悩みや腹が立った事を、言葉や文章にして吐き出す
・体調や感じている辛さを数値にして考える(客観的な視点を持つ訓練にもなります)
・良い所と悪い所のどちらかを重視するのではなく、どちらも正しく見つめる(無理なポジティブシンキングをやめる)
何も考えずボーっとできる時間も必要です。息つく暇もないくらい忙しい日々を送っているのであればなおさらです。親である事の苦労は多いですから、自身をいたわってあげてくださいね。
まとめ
- 発達障害を知り、漠然とした不安を取り除いてみよう
- 中学生の子どもの反抗期や、抱える悩みに向き合えるように専門家の力を借りながら正しい知識や対処法を知ってみよう
- 過干渉にならないように、見守る対応を少しずつ増やしてみよう
- カウンセラーや受けられる支援の手助けを借りて、親も子どもも一緒に成長していければいいね
今回は多めの情報を紹介させて頂きました。全部を行う事は大変なので、取り入れる事ができそうなものだけ試してみてくださいね。あなたとお子さんの役に立てたら嬉しいです。
ここまで読んで下さり、ありがとうございました!