こんにちは!こんばんは!今回もとっても役立つ発達障害に関するノウハウや情報を提供させていただきます!本日は「発達障害は治るのか?」についてです。
生きづらく、発達障害の傾向がある(グレーゾーン)。あるいは発達障害の診断を受けた。
学校や会社で上手くいかないのは本当に辛いものです。
「発達障害を治したい」「そもそも治るのか?」
答えとしては、現在のところ治すことはできません。でも、生きやすくしていくことは可能です。楽しい時間、幸せな時間を増やしましょう。
この記事では「発達障害でも生きやすくなる方法」を解説します。
さあ、一歩踏み出しましょう。
目次
発達障害は治るわけではない。生きやすくしていく
まずは最も大切な、どうして発達障害は治らないのか?生きやすくなる方法には何があるのか?についてお話していきますね。
完治はしないが、生きやすくしていく
発達障害の状態は、生まれつきの脳の働き方の偏りによって起こります。先天的なものなので、根本的には治すことができないとされています。
そもそも、子供が発達障害を持って生まれる仕組みも、まだ解明されていないのです(▼ こちらの記事で詳しく解説しています)。
発達障害の原因は解明されていませんが、親の育て方やしつけの問題でないことは明らかになっています。
お子さんが発達障害を持つ親御さんは、決してご自身を責めないでくださいね。
もっと幸せにくらすために、できることは実はたくさんあります。もし「やってみたい」と思えるものが見つかったら、実行してみてください。人生を変えましょう!
・まず自分をもっともっと深く知ろう
・工夫する
・相談する、周囲に協力してもらう
・スキルを身につける
・自分に合った仕事を選ぶ
・制度を利用する
・発達を促す場所に通う
・投薬(ADHDの場合)
詳しくは次の大見出しで解説していきます!
そもそも発達障害って何?
発達障害は、生まれつきの脳機能の偏りが原因で、できること・できないことの差が激しい状態です。
主に行動面や感情面に特徴があり、発達障害の種類により特性は様々です(「興味があることに非常に集中する」「こだわりが強い」など)。
病気ではなく脳の特性の強弱の問題で、個性という位置づけになります。しかし特性上、社会生活上の生きづらさに悩まされる方が多いのが現状です。
▼ 発達障害の種類や特徴については、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
また、以下の動画でも、発達障害について詳しく解説されています。参考にご視聴ください。
精神科医によるわかりやすい解説【発達障害とは】
発達障害でも生きやすくなる8つの方法
何か自分に合ったものが1つ見つかるだけでも、人生は少し前に進みます。
2つ、3つ見つけて、それをずっとずっと続けていけば…。想像もつかなかった場所にたどり着くかもしれませんよ。
まず自分をもっともっと深く知ろう
生きやすくなるには、きっと何かを変えなければいけませんよね。
でも、何をどう変えるんでしょう?
発達障害の診断を受けている場合は、病院などで自分のことや発達障害のことをもっと深く知りたいと相談してみてください。
- 何が困りごとなのか?
- 困りごとの背後には自分のどんな特性があるのか?
これらをより深く明らかにすることで、今からたくさんご紹介する対策も選んでいけるというものです。
発達障害の診断を受けていない方は、検査を受けてみることで自分自身の特徴をもっと知ることができます。
▼ こちらの記事では相談場所なども解説しています。
工夫する
困り事や自分の特性がわかれば、工夫して弱点を補強することが可能です。
例:【ADHD】マルチタスクを克服する
例えばADHDの方の場合、複数の作業を同時に行ったり、切り替えるのが苦手なことが多いです。
ですが、例えば紙に書き出すことで、頭の中だけで整理しないといけなかったものが可視化され、整理する余裕が増えます。
同時に行う作業の組み合わせ方によっても、作業の難易度が下がります。
本人と周りの人ができる対策を10個、こちらの記事で解説しています。
「論理的に伝える」「指示は一つずつ出す」など、できることがたくさんありますよ。
例:【学習障害】自分に合った教材を選ぶ
発達障害のお子さんにとって、学校での勉強のつまづきは悩みのタネになりがちです。
人はそれぞれ脳の働き方が違いますので、発達障害を持たないお子さんでも適した勉強法はそれぞれ異なります。
特徴の大きな発達障害のお子さんは、自分に合った勉強法を見つけるのが非常に大切だといえます。
例えばこちらの記事で紹介しているタブレット学習「すらら」は、発達障害のお子さん向けに作られた教材です。イラストや図をふんだんに使って視覚的に学べるので、学習障害のお子さんでも取り組みやすくなっていますよ。
相談する、周囲に協力してもらう
そんなときこそ、周りの人に協力してもらいましょう!
以下の場所で悩みを相談しみてはどうでしょう。気づきがあったり、肩の荷を少し降ろせたり、新しい情報を仕入れられたりするかもしれませんよ。
もちろん普段の悩みだけでなく、例えば就職や子育てについて相談しても構いません。
就職や仕事で悩んでいるなら「障害者就業・生活支援センター」、子育てなら「児童相談所」「子育て支援センター」ですね。
【相談先】
- 市町村保健センター(市町村が設置。医療機関も紹介してくれます)
- 発達障害者支援センター(都道府県が中心になって運営。発達障害を持つ人への支援を総合的に行う専門機関です)
- 障害者就業・生活支援センター(厚生労働省の事業。就業・生活のサポートを行っている機関です)
- 児童相談所(都道府県が設置。18歳未満の子どもについて、本人や親などが相談できます)
- 子育て支援センター(市町村が中心になって運営。乳幼児の子どもを持つ親・乳幼児の交流や相談の場)
専門機関への相談だけでなく、是非ともご家族やご友人、職場の方などで、信頼できる人がいるなら協力してもらえると心強いですね!
▼ Youtubeで専門家の話を聞くこともできます(例:精神科医が解説する、発達障害の仕事術)。
スキルを身につける
得意なスキルはどんどん磨いて活かすのがいいです。得意を活かす時代でもありますし。
でも、なんとかしたい苦手なスキルもありますよね。
例えば、「ソーシャル・スキル・トレーニング(SST)」をご存知でしょうか?
SSTは、対人関係や集団生活を円滑にするスキルを身につけるトレーニング。発達障害を持つ人に有効な認知行動療法で、大人でも子どもでも受けられます。
詳しくはこちらの記事で解説しています。
自分に合った仕事を選ぶ
これから就職する方も、転職を考えてる方も、いつか就職するお子さんも…。
凸凹の特性にぴったりハマる仕事が見つかれば、こんなに幸せなことはありませんよね。
こちらの記事ではほんの一例しか職業は紹介していません。ですが、職業選びの考え方はとても参考になると思いますよ。
制度を利用する
社会制度を利用することは相当に有効です。
例えば、障害者手帳を持っていれば、障害者枠で就職することもできます。医療費や税金の優遇もあります。
お子さん関連の制度やサービス、施設はかなりあります。お子さんが発達障害、あるいはその傾向がある親御さんは、是非こちらの記事をご確認ください。
発達を促す場所に通う
お子さんが発達障害なら、療育に通うのも一つの方法です。
療育は、お子さんの発達を促し、社会で生きやすくなる支援を総合的に行う場所。子供の発達障害は早期に発見して早期に療育することが重要だとされています。
しかし、療育にも向き不向きがあるので、興味を持たれた方はこちらの記事でメリット・デメリットなど、詳しく読んでみてください。
投薬(ADHDの場合)
ADHDの場合は投薬によって症状を緩和できます。
まだ病院に行ったことはないけどADHDっぽいと感じている方は、一度病院に相談してみるといいかもしれません。
▼ お子さんが発達障害かもしれない親御さんは、こちらの記事も御覧ください。特徴や検査について解説しています。
人生は長いです。マイペースでいきましょう!
ブレインバランスセラピーで発達障害は治る?
ブレインバランスセラピーはまだまだ新しく、一般的な治療法ではありません。
そのた補足的な位置づけになりますが、最後に発達障害が治る可能性についても言及しておきたいと思います。
ブレインバランスセラピーとは
ブレインバランスセラピーは臨床医・大学教授・脳研究者のDr.ロバート・メリロによって考案されました。
ブレインバランスセラピーはアメリカのブレインバランス・アチーブメントセンターでおこなっている療育セラピーで、これまで数多くの子の発達障害を治しています。
そのセラピーを家庭でもできるようにと書かれた本が著書「薬に頼らず家庭で治せる発達障害とのつき合い方」(原書タイトル”Disconnected Kids”)です。
商品名 | 薬に頼らず家庭で治せる発達障害とのつき合い方 |
商品概要 | 左右の脳のつながりを取り戻せば、発達障害は治る! オックスフォード、ハーバードも注目する、治癒率80%を超える新しい家庭療法「ブレインバランスセラピー」 |
著者 | Dr.ロバート・メリロ |
発売日 | 2019年2月1日 |
価格 | 1,958円(2022年2月時点、Amazonn価格) |
特徴 | 実際にアメリカのブレインバランスセンターで実施されているプログラムを、親が家庭で実践できるように直したものを掲載。 |
ブレインバランスセラピーでは、発達障害の原因は右脳と左脳の成長にかたよりがあるために、両脳が適切に情報交換できていないことにあるという概念を基本にしています。
そのため、感覚を使う運動や特定の刺激を与えることにより両脳のアンバランスを整えていくことで治療をおこないます。
薬は使用せずにサプリメントをとりいれ、食物過敏をおこしている食材を排除する排除法ダイエットも行います。
研究結果
ブレインバランスセラピーは新しい分野の治療法なので、その効果に疑念の声もありましたが、最近のハーバード大学の研究によりその効果が証明されました。
また、その他の研究では過去4年間にブレインバランスセラピーを受けた親の回答書の統計をまとめています。
ここではその研究の内容を詳しくお伝えします。
ADHDの薬を服用したときと同じ効果を発揮
ハーバード大学は、家庭でブレインバランスプログロムを実施したADHDの子どもの症状の変化を調べました。
その結果、ADHDの薬であるメチルフェニデート(商品名:コンサータ)を少量服用したときと同じ結果が得られたことを明らかにしました。
この研究結果はADHDの子どもにとって、薬以外の治療法を選択できるという有望な結果です。
非薬物療法へ
この研究の第一人者であるハーバード大学精神医学部のタイシャー准教授は以下のように述べています。
「ブレインバランスのトレーニングは薬物治療と同じ臨床効果、行動効果、神経生物学効果があります。
これはとても有望な結果です。
なぜなら精神医学が目指す最終ゴールは、精神障害に対して永続的に有益な効果をもたらす非薬物療法を開発することにあると私たちは信じているからです」
日本でブレインバランスセラピーを受けるには
本書「薬に頼らず家庭で治せる発達障害とのつき合い方」の翻訳をおこなったのは、吉澤公二氏です。
吉澤DCはこんな人
吉澤DC(Doctor of Chiropractic)はDr.キャリック のもとでカイロプラクティック神経学を学び、Dr.メリロのもとで発達障害治療のトレーニングも受けています。
現在吉澤DCは日本でブレインバランスセラピーをもとにした、「脳バランスインテグレーション療法(BBIT)」の講習会やセミナーを行っています。
また、家庭療法のためのアセスメントや指導も行っています。
参考サイト
吉澤DCによる「脳バランスインテグレーション療法(BBIT)」に関して詳しく知りたいかたや、お近くのBBIT認定士を探したい方はこちら(BBIT脳バランス療法センター)をご覧ください。
吉澤DCが行う「脳バランスインテグレーション療法」とは
「脳バランスインテグレーション療法(BBIT)」」では、下記のプログラムを通して、脳のバランスを整え発達障害の治療を行います。
- 脳や神経系の発育の基本となる原始反射統合エクササイズや体幹のエクササイズを行う。
- 五感のバランスを整える感覚運動刺激を行う。
- 眼球運動、バランス運動等を通して三半規管そして小脳を刺激し、脳のバランスを整える。
- アイライト(光療法)を使い特定の脳部位に刺激を送る。
- インタラクティブメトロノームを使い左右脳のコネクション及びタイミング機能を向上させる。
- 様々な徒手療法を用い身体のバランスを整える。
- 排除法ダイエットで脳バランスの崩れから引き起こされる腸機能の低下を改善する。
- 栄養面とサプリの指導を行う。
徒手療法は実はすごい療法ということがわかる動画
先の「脳バランスインテグレーション療法(BBIT)」プログラムの6番目に、徒手療法というのがありますが、この徒手療法に関して詳しく知りたい方は下記の動画をご覧ください。
日本では徒手療法は広く認められている療法ではありませんが、実はすごい療法であることが下記の動画を見ていただければわかると思います。
まとめ
この記事では、「発達障害は治るのか?」「生きやすくなる8つの方法」について解説してきました。
・発達障害は先天的なものであり、根本的には治療できない
・発達障害でも生きやすくしていくことができる
・生きやすくなる8つの方法は「自分を深く知る」「工夫する」「相談・周囲の協力」「スキルを身につける」「自分に合った仕事」「制度を利用する」「発達を促す場所」「投薬」
いろんな方法を紹介しましたが、まだまだ探せばいくらでもできることは見つかります。
今、この記事を読みながら「なにか自分にできることはないか?」探したように、これからも幸せに近づく道を探し続けてくださいね。